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最後の日常

ちょっと短めです。

 《システムアナウンス:プレイヤーによる最初のモンスター討伐が達成されました》


 「えっ……」

 「友也?急にどうしたの」

 「沙希さん今なにか話しかけましたか?」

 「なにも言ってないわよ」



 唐突に耳に入った声に思わず声を上げた、そしてその声の主が沙希の声であるのか確認したのだがそうではなかったらしい。友也は不思議に思いながらも、先ほど危険な目に会い頭の中が混乱していることから聞こえた幻聴なのだろうと思い先ほど聞こえた声の主がなになのか考えるのをやめた。


 「沙希さん今日は一旦家に帰ったほうがいいですよ、こんな事もありましたし家に送ります。お泊まりはまた今度時間がある時にしましょう」

 「少し残念だけどそうするほうが賢明ね、この埋め合わせはまた今度にしてもらうわね」



 友也が沙希を家に送り自分家に着く頃には午後11をまわっていた。


 「ただいま〜」

 「ん?おかえり……あれ?沙希さんはどうしたの」

 「明日部活が早いからやっぱり帰るだって」

 「兄貴…何か変なことして怒らせたんじゃないの」

 「そんな事してねーよ!それに今度のお泊まりの約束も取り付けたし大丈夫だよ、とりあえず風呂入ってくるから」

 「わかったよ〜」


 先ほどあった事件は優馬には伏せてさきが帰った理由を適当に伝え、お菓子とコーラを手渡し友也は優馬に風呂に入る旨を伝えると、脱衣所に向かった。

 


 「ハァ〜〜〜、今日のあれは一体なんだったんだろ、ってか!アイツさえいなければ今日は沙希さんとイチャイチャできたのではないか?沙希さんとのイチャイチャを邪魔した罪は重いぞ、アイツ絶対許さん!」



 そんな疑問と後悔をお湯に浸かりながら考えた。

 

 お風呂から上がり髪の毛を乾かし終わった後、優馬の部屋の方から優馬の騒がしい声がしたのだがゲームでもやっているのだろうと思い、歯磨きをして自室に向かった。

 布団に入ると疲れがかなり溜まっていたせいかすぐに眠気が襲ってきた。そしてだんだん意識が遠のいっていき眠りについた。



 side 優馬


 「はい、これ頼まれてたお菓子とコーラ」

 そういうとビニール袋を優馬に手渡した。

 「ありがと、お金は貸付から引いといてね」

 「……え〜と今まで借りてたのが7000円だから、あと6500円か……って俺、お前から金借りすぎだろ!」

 騒いでる友也を無視して優馬は自室へと向かった。

 

 優馬の自室は8畳ほどあり少し広々している。机の上にはモニターとキーボード、マウスなどがおいてあり他は、本棚とベットや椅子があるくらいだ。

 

 「そういえば、前頼んでた荷物届いてったけ…」

 優馬は今朝、配達サービスで届いた日用品や本を整理しようと箱を開けた。

 「結構買い込んだな、最近新刊とかも出たしそこそこ買ったとは思ってたけどこんなにあるとは……」

 整理するだけでもかなりの量を購入していたらしい、途中でめんどくさくなった優馬は整理する予定を明日に変更することにした。

 そして一息つくことにし、友也に買ってきてもらったコーラを飲もうとした。

 「うわっ!なんだこれ……」

 コーラを開けると『プッシュ!』とした音とともにコーラがペットボトルから吹き出してきた。

 「あんのバカ兄貴、コーラ振りやがったな!後で覚えておけよ……」

 そう言いながら優馬は溢れたコーラを片付けた。

 

 優馬はコーラを片付け終わるとパソコンにメールが届いていないか確認してからパソコンの電源を落とした。

 先ほど少し騒いだせいなのか、精神的疲れなのかわからないが急激に眠気がしたのでいつも夜少し早めの午後1145分に布団に入ることにした。目を閉じるとすぐに眠気が増したので2、3分で眠ることができた。

 

 


 side 沙希


 「はぁ〜、今日のあれは一体何だったのかしら、SNSで調べても特に情報はないみたいだし…」

 そう沙希はお風呂につかりながら独り言をつぶやいた。

 

 先ほど襲われた異常な大きさの野犬のようなものについて情報を得ようとしたが、めぼしい情報は特に見つからなかった。


 「あ〜あ、もう!友也とのお泊まりデートを邪魔した罪は重いわよ!折角、明日部活が休みだったのに、もう、絶対に許さないんだから」

 沙希はそう意気込み湯船から勢いよく立ち上がるとシャワーを浴びてお風呂から上がった。


 「今日はもう疲れたし、早めに寝ようかしら」

 沙希はいつも通り髪を乾かした後、化粧水などを使い肌のケアをした後、ルーティーンのストレッチを行い布団に入った。

 沙希は先ほどのことがかなり気になっていたが、明日は朝早く起きる予定になっていたので気がかりではあったがすぐに眠りにつき、寝息を立て始めた。



 各々がいつも通りの明日があると思い平和で退屈ではあるが多くのものがこのまま何事もなく過ごせれば良いと思っている。だが、そんな平和で平凡であり、退屈な明日が訪れることがないとは知らずに………



 正午0時00分


《……ザ、ザァ…ザザザァ………システムアナウンス:ワールドフロンティアの統合が完了しました。最初のモンスター討伐者に<スキル:森羅万象>を贈呈……ザザ……失敗しました。ザァ……<スキル:森羅>を贈呈……成功しました。<スキル:万象>を適合者に贈呈……成功しました。……最初のモンスター討伐者に<称号:勇猛精進>を贈呈……成功しました》

 


 

感想、質問、誤字指摘色々待ってます。


あと、基本不定期投稿になりますが週1投稿でいこうと思います。

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