君を独占したい。
人間不信な俺は、友達も少なく、何が楽しくて生きているのかわからないままここまで生きてきた。
そんな何の取り柄もない俺は、就活中の大学4年生。貿易関係の仕事に携わりたくて、大手企業を受けるが、地方の三流大学の俺なんか全く相手にされない。20社近く、受けたが全部ダメだった。やけくそになった俺は、絶対に無理だと思われた企業を受けに東京まで行った。
面接会場は、会社の会議室で行われた。会社の中に入って見ると、これまでと企業と雰囲気が違った。こんなところで働けたら、幸せだろうなと少しだけ、欲と嫉妬心が出た。
自分の面接の時間まで別の会議室で待機させられた。その待機場では、一目でわかるぐらい一流大学の学生たちばかりであった。
ようやく、自分の面接の時間になった。そこで、あらかじめ指定された内容についてPowerPointを使ってプレゼンをした。自分で言うのもなんだか、内容は悪くない。
でも、まぁ、思っていた通り、面接官からお前なんかが来るところじゃないという圧を受けて終了。
しかし、数日後、「内定」の文字が…えっ?と思ったが俺は、その一流企業に就職した。
そして、俺は、君と出会うことになる。何の偏見も持たず、優しい笑顔で俺の中に入ってきて、人生を180度変えてくれた君に。
君を知れば知るほど独占したいと言う欲求が強くなる自分がいた。