#4 眷属 はじめての街
時間がなくて久しぶりの投稿
忙しい
エルナと別れたあと……
次は何をしようかという前にまずは拠点を見つけなければ夜の間の居場所がなくなってしまう。どうやって探そうか。
とりあえずホテルというものは便利な場所にできるものなのだから、街の中心のほうに向かって歩けば何かしら見つかるだろう。
今いる場所は街の一番端、完全なる住宅街であるパット見た感じ商業施設はなさそうだ。
ということで中心に向かっていくこと数分、市場がある区画にでた。もう夕方ということもありほとんどの店が店じまいをしてしまっているがかなり広い。時間ができたら遊びに来よう。
さらに歩いていくと宿屋街が見えてきた。外から見える範囲ではほとんどの店が飯屋と兼業しているようだ。見るからに気性が荒そうな筋肉もりもりの男たちが何か酒を飲んで騒いでいるのが見える。暇だったらかまうのも面白そうであるが、地理も知らないこの町で宿が決まっていない俺にはそんな時間がない。面倒なことにならないうちに気配を隠して通り抜けよう。
もう少し奥に行くといい感じに落ち着いていて格式張っていない雰囲気の宿屋を見つけたので入ってみることにした。
カランカラン
心地よい鐘の音とともに扉が開く
「いっらっしゃいませ」
異世界で初めて入る建造物である。この宿は2階建てのレンガ造り、細部には木材も使われており温かみを感じる。前世界の知識にはない感じの雰囲気だ。知らなかっただけかもしれないが。
「今晩ここに泊まりたいんだけど部屋あいてますか?」
そういうと受付にいる女性が
「今日は何部屋か空きがあるから大丈夫ですよ、どの部屋も料金は銀貨4枚です。5日以上の連泊の場合は1割り引いて1日あたり銀貨3枚になります」
どうしようかな。この身体は寝なくても大丈夫だから空間があればよいのだけれどできるだけ快適な空間であるに越したことはない。とはいえ毎日宿屋を探して比較するのも面倒だからなぁ。
結局めんどくさがりな性格が勝った。
「それじゃあ10泊お願いします」
「金貨3枚分です」
神様がくれたコインは各種10枚ずつだったから結構減ったな。これは近いうちにお金を稼がないと何もできなくなるな。この便利な身体のおかげで死ぬことはないだろうがそれでは楽しくない。
金貨3枚を渡すと女性は宿の案内をしてくれた。
「あなたの部屋は2階の一番奥の部屋です。宿泊料金に食事代は入っていません。1階に食堂があるので宿泊者の方はそこで食べていかれることが多いです。あと、裏に井戸があるのでご自由にお使いください」
そう案内され自分の部屋に移動する。
部屋に入ってみると、7畳ぐらいの空間にベッドとクローゼットがある簡素な作りだった、だが簡素ではあるが清潔感がありそれぞれの備品が落ち着いた雰囲気を醸し出している。私好みの部屋だ。ちなみに鍵は中からは掛けられるが外からは閉められないので貴重品は置いてけないな。
なんかここ数日精神的にだいぶ疲れたから寝たいな
着替えは……まぁいっか。
そんな感じに異世界最初の街初日は過ぎていった……
と、そんな感じで着の身着のままベッドに突っ伏し寝ることにした。




