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#3 眷属 異世界人と出会う

とりあえず街まで行かないと何も始まらないから移動を再開することにした。


 歩き始めて数時間後、鬱蒼とした森を抜け木々が生えていない草原に出た。途中何回か魔物や動物と出会ったが気配を消してやり過ごした、いちいち相手にしてると面倒だし時間もかかるからね。

 明るい場所に出るとなんとなく気分も明るくなる。無意味にこの世界の文化はどんなものなんだろうか楽しみになってきた。まあそのぐらいしか楽しみもないしな。

 そんな適当なこと考えながら草原を歩いていると、遠くから何かがすごい勢いでこちらに向かってきた。初めは何かまったくわからなかったが、近づいてくると人間だとわかった。というか高校生ぐらいの少女だった。

 

 この世界の人間は足が速いんだなぁと呆けていると


「あなたこんなところで何をしているの!まともな装備もなしに」

と声をかけられた。


 どうしよう、どう言い訳をしようかここで下手ないことを言うとなんか捕まって持って帰られそうな気がする。雰囲気心配してくれてるみたいだし。そうなると家族もいない俺ではちょっと面倒な事態になることは目に見えている。そんなことになったら透明になって逃げればいいが街につく前に何かしらの情報は得ておきたい。

 

 言い訳をするにしてもこの世界の情報がなさすぎる。そうだ神様にきけばいいんだと思いこの国の基本的な文化を聞いてみると。『そんな細かいことわからんわ、じゃからおぬしを地上に降ろしたんでないか』と返された、使えない神様だ。こうなると情報を持っているのは目の前のこのお姉さんだけになる……

 見た目を生かして怯えるような感じで名前とか職業とか聞きだしてみるか。

 

「お姉さんは……誰?」


「あー、そうよね知らない人に易々と自分のこと話すのは危ないもんね。」

「私はクラス5探索者のエルナよ、ほら探索者証」

 そういって見せられたカードには名前や探索者の格を表すであろうクラスそれに複雑な紋章が刻まれていた。発行所はアインシュベルク探索者組合ヌルシュタット支所となっていた。

 

 何か言わないと、とりあえず名前だけでも……適当でいっか。


「私の名前はフィーネ」

「さっきも聞いたけどあなたこんなところで何してるの?もう少し先まで行くと魔物が出る森もあるし盗賊団も出るし女の子一人じゃあぶないわよ」


 面倒だから成人済みという設定にしようあとここには薬草を探してて迷ったということでごまかすか。

「薬草を探してたら集中しすぎてここまできちゃったんだ、あと僕は成人してるよ」


「え、あなたその見た目で12歳以上!?可愛すぎるわ、でもこのぐらいならまぁありえるか……それは置いといて、街の外は危ないんだから気をつけなさいよ。」


 この国では成人が12歳以上なのか、ある程度低いだろうと思っていたが結構低くてよかった、何とかしのげそうだ。


「わかってます、もうちょっと気を付けて出歩くようにします。」

 

 とは言ったもののたぶんお姉さんより強いんだよなぁこの身体。


「わかった、あなた自分がものすごくかわいいって自覚ないし見ていて危なっかしいし、街まで送っていくわ」

 

 そういわれて強制街までお持ち帰りイベントが発生した。とはいえ街の正確な位置まではわからなかったから助かるけれども。



 そうやって街まで連れて行ってもらったが、そこから街までの道中では何もなくこの世界初めての街に到達した。町の名前はヌルシュタット入口の門の看板に書いてあった。エルナさんの冒険者証にも書いてあったということはここには探索者組合の支所が存在するのかな?後で行ってみよう。

 街は壁に囲まれ数か所門があってそこら出入りできるみたいだ出入りは自由で出入口を見張っている人はいないみたいだ。


 街についた後エルナさんにお礼を言って別れた。また会えるといいな。



 

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