表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
不良令嬢と残虐鬼辺境伯の政略結婚!!  作者: 桜あげは 


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

29/99

29:副官の災難

「紹介する、妻のクレアだ。クレア、彼は私の副官でダレンという」


 笑顔のサイファスは、どこか自慢げにクレアの背に手を添えた。

 対するダレンは遠慮がちにサイファスへ目を向ける。


「サイファス様、いくら可愛い奥方様を人目に触れさせたくないからって……冗談きついぜ。辺境伯夫人を紹介する代わりに新兵に女装させるなんて悪趣味だ」


 突然の切り返しを受け、サイファスはきょとんとした顔になる。


「何を言っているんだい? クレアが兵士の訳がないだろう。どう見たって可愛らしい令嬢じゃないか」


 ダレンは「可愛らしい令嬢」の下りで目を剥いた。

 その後は心底困惑した表情でサイファスを見つめている。上司の反応を心配しているようだ。


 気まずくなったクレアは、あからさまにサイファスやダレンから視線を逸らす。

 背後ではアデリオが「あちゃ~」と手で顔を覆っていた。


 クレアは、自分の正体がダレンに完璧にばれていることを悟る。

 誤魔化そうかと考えたところで、ふと思い直した。


(どうせ明日にも辺境伯の屋敷を出る予定だ)


 なら、今、正体がばれても特に困らないのではないだろうか。

 むしろ、サイファスの側からきっぱりと振ってもらった方がいい。その方が罪悪感が薄れる。

 クレアは正体がばれるのを承知で、成り行きを見守ることにした。


「ええと、サイファス様。以前敵軍を圧倒した赤髪と銀髪の新人兵士を探していましたよね……気づいていて俺をからかっているんですよね?」

「まさか、クレアがそうだと言いたいの?」


 ワントーン低くなったサイファスの声に焦ったダレンが、助けを求めるようにクレアを見ている。


「なあ、クレオ。いい加減にしてくれよ……サイファス様が怖えじゃねえか!」


 慌てる様子のダレンとサイファスを見比べ、クレアは頷いた。

 このままではダレンが可哀想だ。


「そうだな、わかった。なあ、サイファス……俺はお前に黙っていたことがある」


 小柄な妻を見下ろしたサイファスは、不思議そうに首を傾げる。


「黙っていたこと? 何かな?」


 クレアは全てを覚悟し、真実を話すべく桜色の唇を開いた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ