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第3話 鬼神



広間は『宮殿』『都市の門』『冒険者組合』の3つのゲートの中心に位置する所にあった。


すでに多くの人が集まっていた広間は

中心だけを空けて円のように囲んでいた。


「ゴードンさん..これじゃあ何が起きてるのかわからないですね、」


そう言った僕を上から見つめたゴードンさんは身長2メートル越え。

他の人たちと比べても大きい酒場の亭主は

「よし...」

軽々僕を持ち上げてみせた。


「ちょっと...ゴードンさん。僕、恥ずかしいんですけど。」


ゴードンは僕を肩車しながら

高らかに笑ってみせた。


厚意により肩車してもらったおかげで視野は広くなり人々の視線の先にあるソレもよく見えるようになった。




広間の中心には白いローブをまとった3人組とその者らを前にして膝をついているひとりの男がいた。


「民衆達よ!我は宮殿より支えし上級賢者!!」

「そして....法の執行人である!!!」


賢者の1人が放った言葉を境に周りの人々は声を挙げた。


「よく見とけエーデル。法を破った者がどうなるか。」

周りの声に圧倒されて下を向いていた僕にゴードンさんがそう言った。



「この者は!!!神聖なる王の宮殿で我らが法を破った!」


「故に、審判を開始する!!!」


そう言いながら賢者の1人は1つの水晶を懐から取り出し膝をついた男の前にソレを突き出した。


「アレは......。」

その水晶は透明でとても美しく思えたが次の瞬間色を変え始めた。



「この水晶は特別な力が備わっている!」

「さぁ、ヴェルヘン・アインローズ!!貴様の罪と本当の姿を民衆の前にあらわにせよ!!!!!」



「アインローズ....」



聞き間違えか———————?




賢者が声を放った後水晶は更に色を変える


黄色


水色


黒色。


何種類もの色に変わってみせた水晶は黒色で着地し、それと同時に賢者は



「神聖なる賢者の名の下に命じる!」


「貴様の真なる姿をここに見せよ!!」



膝をついていた男は鎖に繋がったまま立ち上がる。

その身は少しずつ毛が濃くなっていきそれと同時に骨が割れる音がする。

骨は折れる度にすぐさま元の形に戻っては折れての繰り返し。

その度に身体は大きくなっていく。


「あれは....」


その男はどこか見覚えのある足の傷があった。


「ァァァァァァォォァァォォォ!!!」


その者の叫びは骨の折れる痛みからなのか、それとも


「ウァァァァォアウァァァァォア!!!」





「まさか、この都市にあんな奴がいたのか.....」

どこからともなく聞こえる声に逸らしかけた眼を再び男の元へ向ける。



「やはり貴様ァ、ただの人間では無かったな」

賢者が発した声と同時に鎖で繋がれていた、男の咆哮が止まる。


「どんなペテンでその姿を隠していたのか知らんがここまでだ!!!!」


その男の姿は元のサイズの何倍にも大きくなっており所々皮膚から貫通している再生しなかった骨を除けば見るからに『ゲテモノ』の姿をしていた。



「覚悟しろ鬼神。」







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