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GOOD LUCK〜十秒だけは異世界最強  作者: 染谷秋文
第1章 彼方から始める異世界生活
16/72

十六、クルベーラ地下大迷宮

 



  自分達へ、というよりニケに対して贈られる歓声を背にティキ村の門を潜ると、此れまでとは違いガルーを先頭にしてそのすぐ後ろに三人が横並びで続き、当然かのようにカナタを中心として左右にグランとニケが陣取っている。


  ガルーの背には先程までの折れた大剣は無く、今はティキ村で急遽購入した両手剣を手に持ち軽く振り回している。

  村に唯一ある道具屋と武具屋が一緒になっている店で購入したせいか、はたまた時期が悪かったのかそれほど良い品とは言えないようだ。

  それでも決して安い買い物とは言えない価格なのだが、いつ迄使えるかも分からない武器を顔色一つ変えずに即決するあたり、Bランク冒険者の財力は流石と言うべきだろう。

  最低限の装備は揃えておかなければニケ達のお荷物になりかねないと、店で最も大きな剣を購入したのだが、それでも以前使っていた物より二回りほど小さいようで感覚を手に馴染ませるように剣を振っている。

  その度に鳴る空を切る音の大きさが、ガルーという男の力の強さを物語るようだ。


「所でボウズ、オメェは魔道士だったんじゃねぇのか?随分雰囲気が変わったじゃねぇか」


  ガルーはグランへと振り返り、先ほどとは違う装いとなっていることを不思議がっている。

  カナタとしては魔法を使えないグランを魔法使いのままにしておく訳にもいかず、ガルーが剣を購入している時に隙を見て衣装を別の物に変えていたのだ。

  とんがり帽子は黒い笠へ変え、例え戦闘で笠が飛んでもいいよう目から下は黒い頭巾で覆い、背にはマントを羽織って左右の腰には短剣を二本をぶら下げている。

  まるでその装いは、外国人が忍者と侍を混同させたような姿となっていた。

 

  カナタとしては笠や服のデザインにはもう少し拘りたい所なのだが、いかんせん時間がなく顔や腕を覆う黒い布は道具屋にてギリル鳥の鱗との物々交換で手に入れた物のため、デザインなど気にしている余裕はなかった。

  因みに腰からぶら下げている双剣はムシュガの毒牙を使ってカナタが造った特注品で、剣とは言いつつも強度的な心配から刃は造らず、細長い牙に柄を付け足しただけのような形をしている。

  そのため本来の牙と同様、敵に突き刺して使うことになるだろう。

  グランには不完全とは言え竜の爪が備わっているためムシュガの牙などに頼る必要はないのだが、今回の衣装はそれなりに気に入った様子で使う必要のない双剣も自ら進んで腰に挿している。


「へへ、良いだろ!今日から俺は剣士だ!」


「おいおい・・・、言っとくが遊びのつもりなら帰った方が身のためだぜ?」


「ああガルーさん、グランは遊んでるわけじゃないんだ。ちゃんと肉弾戦も得意だから安心してくれ」


  仲間が死に掛けているかも知れない状況で信じ難いような強敵が彷徨(うろ)く迷宮へ向かっているのだから、ガルーの忠告は当然のものである。

  六獣騎士の弟子ならば足手纏いにはならぬと判断して連れて来たというのに、あろうことか今日で魔道士を辞めたと言い出したのだ。


「やはり、いまいち信用出来んな。少し実力を見せてもらうぞ?」


  ガルーは耳をピクリと動かすと、事前に決めていた止まれの指信号を背後に向かって送る。

  グランを本当に迷宮へ連れて行ってもよいものなのか、それを見極めようとしているようだ。


  数秒すると、ガルーの耳が捉えた魔獣が正面から現れる。


「なーーっ!? 魔狒々(マヒヒ)だと!?

  お前ら!!こいつを倒してもらうと言いたいトコだったが、危険過ぎる。こいつは協力して倒すぞ・・っ!」

 

  縦長の鋭い眼が四つ並び、裂けたような口と鋭い牙、それに巨大な肉体を持つ人型の魔獣。

  この魔狒々はBランク冒険者であるガルーでも単独では倒すことが出来ない凶悪な魔獣だ。

  グランやカナタの実力を見るつもりだったようだが、魔狒々の相手をさせるのは余りにも危険過ぎると判断したガルーは、三人へ共闘を呼びかける。

 だがーーーーー、


「邪魔だおっさん」


  魔狒々が雄叫びを上げて臨戦態勢に入り、ガルーが背中の大剣に手を掛けようとした時だった。


  グランは腰の双剣を抜いて地面を蹴り、爆風と伴にガルーの脇を翔け抜けると、一瞬で間合いを詰めその手に握る毒牙の剣を魔狒々の首へと突き立てた。

  ムシュガの猛毒の効果が未だに残る牙は魔狒々の首に深く突き刺さり、それを受けた魔狒々の首に出来た二つの傷口は紫色に染まる。

 シミはジワジワと広がり、そしてなんと、傷口の肉は煙を上げて泥のように溶け出し始めたのだ。

  一連の速さに全く反応することが出来ない魔狒々が自身の身に起きている異常に気が付いたのは、グランが突き立てた双剣を引き抜き、再び地に足を着けた時だった。

  遅れてやって来た体を駆け巡る猛烈な痛みにより金切り声を上げる魔狒々は、自身の首へ爪を立て搔き毟るような動きを見せつつのたうち回る。

  それにより辺りには夥しい量の血が撒き散らされているが、無情にも広がる変色が止まることはなく、その変色の中心部にある二つの溶けた牙傷を見たグランは小さく呟いた。


「これじゃ血は無理か・・・」

 

  ガルーの見守るこの場では何方にしても吸血など出来ないのだが、毒牙の予想外の威力を見たグランは今後を憂いてそんな事を呟くと、未だに苦しむ魔狒々へ向かって踏み切り、拳を振り降ろす。

  その一撃は魔狒々の頭部を水風船の如く破裂させ、一瞬でその命を奪い去った。


「なっ・・・・・・・」


  その光景を見たガルーは、細長い犬の口を開けたまま言葉を失う。

  Bランク冒険者であるガルー達が仲間と協力して如何にか倒すことの出来る魔獣を、グランは羽虫の如く殺してしまった。

  そんな男の実力を試すなどと、何と烏滸がましいことを口走ったのだろう。

  これならーーー。

  グランの実力と、その師匠であるニケの力があれば、死の穴で会ったあの二人組とも闘えるーーー。


  いや、倒すことも夢ではないかもしれない。

  今起こった状況を前に、ガルーはそんな事を考えていた。


「カナタ!これ、別のカッコいい剣と代えてくれよ!形は同じでもいいから毒がねぇのがいい!」


  一人言葉を失うガルーを他所にグランは毒牙の剣についての不満をカナタにぶつける。

  毒の無い牙型の剣など竜族の爪や牙を持つグランにはそれこそ全くの無意味なのだが、元々見た目の良さだけのために剣を持たせたカナタがそれをツッコむことは無い。

  それどころか、あえて牙型のままの剣を作った事を褒められたようで、喜びを感じてすらいた。


「そうだな・・いいけど、また今度な!

  時間もねぇし、どうせその牙の毒も直ぐに無くなんだろ?暫くはその双剣で我慢してくれ」


「そうだな・・・、分かった!」


  カナタに手渡すために腰から外した双剣を渋々と元に戻すグランは、何も無かったかのように歩みを進める。


「おっさん!どうしたんだ!?早く案内してくれよ!」


  「お・・っ、おうよ!」


  動きを止めていたガルーはハッとしたように答え、道案内のために三人の前へ小走りで躍り出る。

 

  すると事態を静観していたニケが口を開いた。


「おかしいのです」


「ん?何がだ?」


「今の魔獣は魔狒々という、死の穴の中層より深い階層を住処にしている魔獣なのです。仮に森へ出てくる事があったとしても、暗い場所を好むのですぐに迷宮へ戻ってしまうはずなのです」


  それがティキ村からほど近い森に現れたことにニケは違和感を感じていた。


  「暗い場所の魔獣だから目が四つもあったのか・・・。例の二人組が迷宮で暴れてるせいで逃げて来たのかな?」


  そんな疑問をぶつけるカナタに、ガルーが割って入る。


「確かにおかしい・・・。

  死の穴は途轍もなく広い地下空間だ。たった二人の異物が混じったからって、わざわざ外に逃げ出す必要はねぇはず」


「なら、パラダイスキャットとかって魔獣の親玉のせいか?」


「パラライズキャットだ。さてーーーどうだかな。ないとは言い切れねぇが・・・、何にしてもこの森の異常に死の穴が関わってるのは間違いなさそうだな」


「ニケもそう思うです。帰ったらレオル様に報告しなきゃです」


  そう言って杖を持たぬ左手にグッと力を込め、ガッツポーズする姿を見たカナタは悟る。

  ニケは数日前レオ達と逸れた事について、何も掴めていなかった森の異常を突き止めるために敢えて残ったと言い訳する気なのだろうと。


「ところでおっさん、死の穴まではどのくらいで着くんだ?」


  迷宮と言えば数多くの魔物の巣窟でもある。グランはそれが余程楽しみなのか、そわそわした雰囲気を隠しきれてない様子でガルーに問いかける。

 

「ティキ村は迷宮に入る冒険者の拠点として使われてる村だ。入り口までは直ぐに着くが、二人が石化してる場所は四十七階層だからな・・。運が良くて丸二日ってとこか」


「そっか、もうすぐ着くか!」


  目的はやはり迷宮の魔物達と闘うことにあるようで、着いてから石化する者達の居る場所までの時間には然程興味はないのか、ホッとしたような表情を浮かべる。

  だがカナタは別のことが気になったようで、前を歩くガルーに質問を投げかける。

 

「運が良けりゃ?道は覚えてるんじゃないのか?」


  カナタは迷子になったばかりで不安になっていた。グランが一緒とは言え、賢者の加護で分かるのは行ったことがある場所の方向と大雑把な距離のみ。

  迷路のような道に迷い込んでしまえば、方向が分かったからと言って大した役には立たないだろうと考えていた。


「勿論覚えてるさ。これまで俺達ゃ何度も死の穴の探索を繰り返して独自のルートを開拓して来たからな。

  各階層とも広過ぎて全ては把握し切れてねぇが、下へ降りる為の縦穴は七十階層まで確認してる。

  だがそれでも迷路に住む魔物とはいつ何処で鉢合わせるか分からんし、中には関わらん方がいい魔獣も居るから、運が悪けりゃ足止めを食らったり路を迂回しなきゃならんこともある」


「ひええ、七十階層ってすげぇな・・。一体どんだけ深い迷宮なんだよ」


「記録では百六階層が最深なのです。ニケ達六獣騎士や、Aランク(ゴールドプレート)以上の冒険者の中でも上位の、、通所“数持ち”の中には其処に辿り着いている方も居るですが、誰一人として百七階層への路を見つけられないです」


「まだ誰にも攻略されてない迷宮・・・とかってやつか。けど何で百七階層があるって分かるんだ?

  単純に百六階層が最深部って可能性もあるんじゃないのか?」

  ニケが百六階層に辿り着いた者だと知ったガルーは驚いた様子で後ろを振り返り立ち止まる。

  質問するカナタを気遣ったのかすぐに前を向いて歩みを進めてはいるが、自分の目標でもある百六階層への到達者の話を直接聞けるチャンスなど滅多にあるものではない。

  先程までより明らかに耳の動きを激しくさせてニケの言葉を聴き逃すまいとしていた。


「確かにそういう説もあるです。ですが迷宮攻略者には多大な恩恵が与えられるにも関わらず、その恩恵を受け取る者が現れない事や百六階層に施された仕掛け、あとは下層の環境などから、百七階層以下の階層があるのではと言われてるです」


「仕掛けと環境?それに攻略者が得られる恩恵ってのは何なんだ?」


「特に大きな恩恵は、最初の攻略者が“竜神の遺産”を得られるということなのです。

  迷宮を攻略して遺産を手に入れた者は大きな街にある神殿で攻略者である事を証明すると、その他にも色々な特権を得られるですが、まだ死の穴攻略の証明は世界のどの神殿でもされてないのです」


「だから攻略されてねぇ可能性が高いんじゃないかと・・・・、なるほどな。それで、仕掛けと環境ってのは?」


「百六階層の仕掛けは、一切のマナ操作を行えなくなるというものなのです。

  特級魔法は勿論、マナを消費しなければ使えないような加護や、闘気も一切使えないです。

 環境にしても色々とあるですが、分かりやすいのは暑さなのです。

  普通、地底深くは太陽が届かず気温は低くなるですが、死の穴は潜るほど暑くなるです。

  それは地下に流れる“星の血”の影響なのですが、他の場所を流れる星の血の暑さから考えると、百六階層はまだまだヌルいのです。

  それに、百六階層にある川は下に向かって落ちてるです」


「星の血ってのはマグマのことか?下に水が流れてて、温度もまだまだ低いってことはほぼ確定っぽいな・・・。

  それはそうと、マナを使えない・・ねぇ。確かにヤバそうだが、マナを消費しないと使えない加護ってのがあんのか?それと闘気ってのは、マナ的なアレを纏って体を強くする技でいいのか?」


「おいおいボウズ、オメェ知らないことが多すぎやしねぇか?見慣れねぇ風貌だが、一体何処のーーー」


  冒険者でない村の子供でも知っているような知識すら持たぬカナタを不審がるガルーは、その素性について尋ねようとするが、グズグズしていては回答権をニケに取られるとばかりにグランが割って入る。


「おいおっさん!次に答えるのは俺の番なんだよ!邪魔すんな!

  いいかカナタ?

  まず、マナを使わなきゃいけない加護と言えば、魔法のことだ。

  特別な方法以外で魔法を使うには“精霊の加護”を持ってる必要がある。

  例えば火の魔法を使えるやつは、火精霊の加護だな。

  加護は持ってるだけで効果を発揮するものと、自分でマナを込めなきゃ使えねぇのとに分かれてるんだ。力を強くする火の加護は持ってるだけで効果があるけど、魔法はマナを込めなきゃ使えねぇ。

  闘気ってのは大体それで合ってる。

  体を強くするためにマナを纏うのが闘気で、その闘気に手を加えて発動する技を魔技って言うんだ。

  難しいけどこれはマナを持ってる以上、全員が使える可能性があるみてぇだし、カナタも練習すりゃ使えるかもしんないぞ?」


  特別な方法を使えば魔法を使えるのだと聞いたカナタはその言葉に一瞬引っかかるも、どうせ自分には無理な方法に決まっていると魔法の話を頭の隅に追いやると、思考を魔技という力に向けた。


「まじかよ!!俺も使えんのか!?くうぅぅ、なんだよ、魔法が使えないからって落ち込むことねぇじゃん!」


「そうさ!魔法なんか使えなくても特訓すりゃ強くなれるんだ!」


「おいおい・・・、闘気も知らねぇ素人が魔技なんて使えるわけねぇだろ。

  いいか、兄ちゃん?魔技ってのは持ってるだけで上級の戦士である証しになるようなモンだ。

 才能のあるやつが何年も、下手すりゃ何十年も血の滲む修行を続けてやっと身に付けることができる、謂わば才能と努力の結晶なんだよ。ガキが軽々しく口にして良いようなもんじゃねぇんだ」


  グランとカナタの会話を聞いていたガルーは、呆れたように首を振りそんな事を口にする。


「え、そうなのか・・・?何だよ、ちょっと期待しちゃったじゃねぇかよ。

  因みにガルーさんは使えるのか?魔技ってやつ」


「ふっ・・・。ああ、一つだけだがな。

  まあBランクの冒険者ともなれば使える奴も珍しくない」


  よくぞ聞いてくれましたとばかりに、ガルーは自分が魔技使いであることを口にするが、グランはカナタに耳打ちする。

 

「な?おっさんにも使えんだから、頑張れば使えなそうだろ?」


  Bランク冒険者が自慢したくなる程には高等技術のようだが、何故かカナタもそんな気分になってしまうから不思議なものだ。


「けどさ、そんなに時間を掛けて習得した技がその百六階層では使えないんだろ?そこには魔獣もいるのか?」


「ウヨウヨいやがるです」


「それって相当ヤバいよな・・・。そんな仕掛けがあるってことは、何かを護ってる可能性もあるのかもな」


「さすがカナタさんなのです。他にも仕掛けはあるですが、それらの理由から百七階層はあると言われているです」


「うん、それは間違いなくあるな。

  まあ用があるのは四十七階層だから、今は気にしてもしょうがないけど、幻の百七階層か・・・。くっくっくっ、謎の匂いがプンプンしやがるぜ。

  グランも興味あるだろ?一回バロンに帰って装備を整えたら目指してみるか!」


  竜神の遺産を手に入れることはグランの当面の目標らしい話を聞いていたカナタはグランを見る。

  カナタ自身も百七階層の話は気になっているし、迷宮と聞けば冒険者の卵としては放って置くわけにもいかない。

  しかし一人で百六階層にまで到達する事はまず不可能であり、グランの協力を得ることは必要不可欠と言ってもよかったのだ。


「本当か!?行く行く!」


  思惑通りにグランが誘いに乗っかると、それを横で見ていたニケがムスッとした顔をする。


「その子供に先を越されては六獣騎士の恥なのです。ニケも同行するです」


「ニケは騎士団の仕事があるんじゃ・・・。というかさ、グランも使えるのか?魔技ってやつ」


「ん?ああ、使えるぞ」


  今しがた自慢したばかりの魔技をグランも使えると聞いたガルーの耳が再びピクリと動いた時、一行は崖の麓に開いた穴を視界に捉えていた。

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