アルセリオスの剣
話が全然進まないですごめんなさいm(__)m
ライラの屋敷は町の高台に建てられており、ここから町を一望出来る様になっていた。
屋敷に着いた一行は客間に通され、ライラが来るのを待っていた。
レイド達がソファーに座り、待ち始めて数分後一人の人物が部屋に入って来た。
その人物は淡い薄紅色の髪に、シミ一つ無いであろう綺麗な白い肌をした男だった。
しかし、一番目を引くのは彼の容姿ではなく、彼が身に付けている黄金色をベースに鮮やかな緑で彩られた鎧であった。
「シェリア、久しぶりですね。再開を祝いたい所ですが、貴方がここに居ると言う事はよっぽどの事が起こったのでしょう。緊急の要件だと言うのに遅れて申し訳ない。何せ急な連絡だった物ですから、どうか許してくれますか? 」
男はそう言うと頭を下げようとして、シェリアが慌ててそれを止める。
「ライラ様やめてください!急に押しかけたのは私達の方なのだから、頭を下げるのは私達の方です」
男はシェリアの言葉を聞いても尚、頭をさげた。
「どんな理由があろうとも、遅れたのは事実。謝らない理由にはなりません」
そんな男に今度はシェリアが謝る。
そんなやりとりを見ていて、一向に話が進まないと思ったのかリックが口を開いた。
「貴方が十騎士の一人である、深緑のライラか?」
リックはシェリアがその男をライラと呼んだのを聞き、男に問う。それに対し男は答えた。
「如何にも。私がシュヴァリエを守る十騎士の一人、ライラ・オルスト・アウルニッヒです」
丁寧に自己紹介をするライラ。
「ライラ様も揃った事だし、話を始めるとするか」
ネービスがそう言うと、ライラが頷いた。
「ではまず、そちらの話を聞きましょう」
ライラに促されシェリアは説明を始めた。
騎士王の命令により魔力の少ない物が集められたこと。
巫女も命令により王城へ招集させられた事。
王城で魔力を奪われ苦しむ人々を見た事。
それにデスサイスが関与していて身柄をを狙われている事。
その他ラムネーゼ達の事も含めて諸々の説明をシェリアがするとライラは口を開いた。
「やはりシュヴァリエで異変が起きているのは間違いなさそうですね。ですが一番の謎はあの善の塊のような騎士王様が、何故その様になられたのかと言う点です。御乱心なされたとしか言いようがないですが、デスサイスが関わっていると言うのがどうにも引っかかります」
ライラは顎に手を当て考えると再び口を開いた。
「兎に角、今は巫女様御二人が狙われている以上は暫くここに居た方が安全でしょう」
ライラは更に続ける。
「私は騎士王様に手紙を書いて聞いてみる事にします。無駄だと思いますが騎士王様自らの返答をどうしても私は聞きたい。私は騎士王様が本心からこの様な事をしていると思いたくないのです」
今まで静かに話を聞いて居たリックが突然、ライラに話しかけた。
「此方側の事情は話終わったみたいだし今度は貴方に答えて貰いたい事があるんだがいいかい? 」
ライラは頷くと話し始めた。
「君が、ネービスから聞いたアルセリオスを探していると言う冒険者ですね? 」
リックは頷き、ライラは再び話始める。
「知っての通り私は、このグリンペレーでゴッドツリーの調整を始めてから国に帰れていない。なのでさっきシェリアの話を聞くまでは国に異変が起きている事すら知り得なかった事、本来ならば」
そこまで聞きリックはやっぱりな、と言う表情になった。
しかしライラの次の言葉でそれは一変した。
「昨日アルセリオスの率いる一番隊の副隊長、セルベリアが瀕死の状態で発見される事がなければの話だったのですが」
リックは疑問をライラにぶつける。
「どう言う事なんだ?彼奴は極秘任務を受けている事になっているんだから彼奴の部下も、任務で傷ついたと考えればおかしな事はないんじゃないか?」
「確かに私も最初は任務で負った怪我だと思いました。ですが彼女が意識を失う寸前に残した言葉が私の中に謎を残しました」
ライラは吐息を吐き出すと続ける。
「彼女はこう言ったのです。十騎士に気をつけろ、とね。それに問題は彼女が持っていた物にもありました」
ライラが布に包まれた棒状の物を取り出し、その布を剥がすと一本の剣が現れた。
それを見てリックは驚きの余り一瞬の間言葉を失った。
「やはり貴方も知っている様ですね。そうこれはアルセリオスの愛剣、竜神剣ドラシュオン。この剣は神器と呼ばれ十騎士はそれを一人一つずつ持っています。神器どれもが例に違わず持ち主を選びその物以外は使えないと言う性質をもっています」
「ああそれは俺もよく知ってる。だがそのドラシュオンがここにあってアルスの奴が居ないって事は・・・」
「ええ。間違いなく彼の身に何かが起こったのでしょう。ですが我々十騎士を倒せる者などそうそういる者ではありません。セルベリアに聞こうにも彼女は未だ目を覚ましません。体の傷は回復出来ても意識を回復させるのは難しい。それに彼女が十騎士に気をつけろと言った以上何かしら身内が関わっているのは間違いないでしょう」
「今の所はデスサイスが一番怪しいな」
リックがそう言うとライラは首を振りながら答えた。
「彼が怪しいのは確かにそうですが、私は他にも何かある様な気がしてならないのです。仮にデスサイスが首謀者だとしても騎士王様を誑かす事など彼には不可能でしょうから」
「はぁ、どちらにせよ取り敢えず今は相手の出方を見るしかなさそうだな」
リックがそう言うと夕刻を知らす鐘の音が響き渡るのだった。
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