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革命ガ始マリマシタ  作者: XICS
戦いの始まり
22/72

オリジナルの受領

 勇気・恵良・賢・雪音の四人は、猿ヶ森のメガフロートの上に建造された軍の施設の中にいた。その道中ではそこに勤めていると思しき軍人たちが彼らに敬礼をして出迎えてくれている。

 四人が地下に向かうエレベータを降りて暫く建物の中を歩いていると、突き当りに大きな扉の前に二人の衛兵と思しき男たちが立っているのが見えた。雪音が彼らの前に立ち、白衣のポケットから身分証明書を見せると、扉の左側に立っている衛兵がコクリと頷いた後扉をノックする。

「討伐部隊の水城隊長と、隊員がお見えになりました」

「通せ」

 ドアの向こうから、年配だと感じさせるような少ししわがれた低い声が聞こえてきた。

 男二人が重厚な扉を開けると、四人の正面に椅子に座り机に向かっている白髪の男がいた。迷彩柄の軍服を着て、机の上に肘を付き両手を組んでいる。

「失礼いたします」

 雪音が凛とした声で男に言い、部屋の中に入る。後ろの三人も雪音が入ったのを確認すると彼女についていき、三人が入ったのを確認した衛兵はドアを閉めた。ドアが閉まったのを確認した男は立ち上がり、雪音の前まで歩み寄る。身長は勇気と同じほどで体格は少しやせ気味ではあるが、顔や手に深く刻まれた皺や彼が纏っているオーラのようなものによって、異様な風格を出している。少しだけピリッとした空気になったのを、雪音の後ろに立っている三人は感じた。

「水城隊長、そして討伐部隊の隊員の方々、御足労痛み入る」

「いいえ、命令とあらば、どこへでも艦を飛ばしますよ」

 雪音と男は一言ずつ交わした後、がっちりと握手をした。雪音の口角は少し上がっている。二人の握手が解けると、男が後ろの三人に視線を向ける。

「日本国防軍猿ヶ森メガフロート防衛部隊総隊長の金森かねもりしんだ。短い期間だが、これからよろしく頼む」

 新と名乗った男は、三人に向かって自己紹介をした。三人が新を見つめる。

「日本国防軍特殊活動部門所属『ナンバーズ』討伐部隊隊員、黒沢賢と申します。よろしくお願いいたします」

「同じく日本国防軍特殊活動部門所属『ナンバーズ』討伐部隊隊員の白田恵良と申します。よろしくお願いいたします」

「同じく、日本国防軍特殊活動部門所属『ナンバーズ』討伐部隊隊員の、灰田勇気と申します。よろしくお願いいたします!」

 三人は所属と名前を言った後、揃えて敬礼をした。勇気だけは、一際大きい声で自己紹介をした。それを見た新は頷いて、雪音に視線を戻す。

「さて……見たところ、猿ヶ森所属の《鷲羽》と我々の艦しか停泊していなかったのですが」

「心配ない。横須賀と千歳は直に到着する。横須賀の部隊からは第1部隊の十人、千歳の部隊は第2部隊の十人が到着する予定だ」

「分かりました」

 雪音が納得して返すのを見て、勇気は心の中で胸を撫で下ろしていた。散々自分に暴力をふるってきた第3部隊の連中が、今回の演習では来ることがないと分かったからである。これで彼は、演習に集中できると思っていた。

「全部隊が揃い次第、ここの大講堂で集会を行う。それが終わったら部隊同士の親睦会を開こうと思う。それまで自由にしていてくれ」

「分かりました」

 雪音が頷き、失礼しました、と新に敬礼をして踵を返す。三人も雪音と同じように彼に、失礼しました、と告げて、雪音の後をついていった。



 雪音たちが新と面会をしているころ、礼人と雪次もまた横須賀基地の責任者と面会をしていた。しかし、面会と言っても雪音たちの時とは逆に、彼らが隊長の伝言を責任者に伝えるというものであった。伝達は雪次が行っている――礼人は口が悪いという理由で雪音から止められている。

 責任者は迷彩柄の軍服を着た恰幅の良い男で、椅子にどっかりと座り机に肘をついて二人の顔を見上げるような姿勢で話を聞いている。その男と机を挟んで、礼人と雪次が直立している。

「水城隊長からは、必要に応じて我々がここの部隊を指揮することができると聞いておりますが」

「ああ、あなた方のところの隊長さんが仰ってたね。分かってるよ、一々確認しなくても」

 気だるげな物言いをした責任者にムッとしたのか、礼人は其方を睨んだ。しかし責任者は雪次の方を見ており、彼の睨みは眼中にない。

「君たちの部屋は、一階の来賓室だ。自由に使ってくれ」

「ありがとうございます」

 雪次が深々と礼をする。それを見て後に続くように、礼人も渋々だが礼を言って頭を下げた。

 二人は用件を伝えた後、失礼しました、と責任者に言って部屋を出た。そのあと廊下を少し進んだところで、礼人がため息をついた。彼の横を歩いている雪次がそれに反応して彼のほうを見る。

「……どうした?」

「なんなんだよ、あいつ……。ずっとやる気なさそうな面しやがってよぉ。討伐部隊おれたちって、こんなに嫌われてたっけ?」

「……いきなりここの所属でない人間が現れて、おたくの兵士を我々に預けてくれ、なんて言われたら、元々指揮してたやつらにとって面白くないだろ。まあ我慢だ」

 雪次に諭され、礼人はため息をついて頭をガリガリと掻いた。

「分かったよ」

 礼人は気だるげに返事をすると、手を頭の後ろで組んで歩幅を大きくした。雪次は、それに速足でついていく。

 本隊の下を離れた二人の勤務が始まった。



 猿ヶ森の基地では、討伐部隊が到着してからおよそ四時間後に全ての部隊が到着し、その一時間後には軍の施設の中にある大講堂で集会が行われていた。始めに新による決起のスピーチが行われ、その後に各部隊の隊長が自分と部隊の紹介を行った。雪音は最後に壇上に登り、紹介を行った。

 決起の集会が終わった後は、親睦会と称する晩餐会が行われた。集会が終わると全員はそれぞれ、施設の中の決められた部屋に待機させられ、会場設営が終わるのを待った。会場設営は一時間で終わり、皆が大講堂に入る。

 勇気達がそこで見たものは、三脚のフランス式の長テーブルと部隊の人間の数に合わせられた膨大な数の椅子、そしてきれいに整列されているこれまた膨大な数の銀色のナイフとフォーク、スプーンであった。大講堂の奥には、十数人の料理人らしき人物が待機している。

 勇気はポカンとしながら自分の席に座る。彼の右隣には恵良が、左隣には賢が座る。雪音は隊長なので隊員とは別に用意されている隊長用の席に座っており、他の隊長と見たことのない黒服の老人三名と談笑している。

「……豪華だなぁ。なんでだろ」

 勇気がため息混じりに思わず呟く。すると彼の呟きを聞いたのか、恵良が彼の肩をツンツンと叩き、隊長たちと一緒に座っている黒服の老人を指さした。彼は彼女が指さした方向を見る。

「……見たことのない人達だけど」

「この人たちは、『日本自由の会』の議員さん。なんでこんなところに来ているのか分からないけど、普通の兵士の集まりでここまでするのは、あの人たちがいるからじゃないかな?」

 『日本自由の会』と聞いて、勇気の心は少しざわついた。雪音が言ったことが未だに引っかかっていたのである。彼が少し落ち込みながら下を向いていると、討伐部隊の隊員たちのもとに料理が運ばれた。運ばれてきた料理は前菜であった。

 乾杯の音頭がとられ――隊長を含む兵士たちは飲酒は禁止であるが――、晩餐会が始まった。しかし、出てきた料理を前に、勇気はまごついていた。彼はこのような場で料理を食べたことがなかったので、ナイフとフォークをどちらの手で持てばいいのかすら分からなかった。両隣の賢と恵良は何の苦も無く料理を口に運んでいる。勇気は彼らを交互にキョロキョロしながら見つめていることしかできなかった。

 すると、厳かな場に手こずっている勇気を見て恵良が彼に手を貸した。右も左も分からない勇気に、彼女は小声で助言を送った。

「フォークは左に持って、ナイフは右に持つの。ほら、こうやって」

 恵良が実際に持っているのを見て、勇気はコクコクと頷きながら彼女の真似をした。その後から彼は、食べ物の食べ方やスープの飲み方等、恵良から逐一助言を貰ってやり過ごしていた。



 晩餐会が終わり、解散になる頃には、勇気はぐったりとしていた。テーブルマナーを気にしながら食事をしていたので味を覚えておらず、食べた気がしないと感じている。彼は恵良と賢とともに大講堂を出ようとしていた。疲れ切っている勇気を見て、賢が苦笑する。

「どうしたんですか?」

「……食事がこんなに疲れるとは思いませんでした」

 その言葉に、横で見ていた恵良が吹きだした。それに気づいた勇気が、彼女の方を向く。

「それにしても、恵良は詳しいね」

「……父がうるさくて。子供の頃から躾けられてたから」

 恵良は苦笑しながら答えた。勇気が口を開き、彼女に礼を言おうとすると、後ろから数人の男が近寄って恵良に声をかけてきた。三人が同時に振り返ると、そこには横須賀基地の第1部隊の隊員たちが立っていた。

「討伐部隊の、白田さん……だよね?」

「は、はい。そうですが」

「俺、横須賀基地所属の横田っていうんだ。よろしく!」

 そう言って、横田と名乗った男は恵良の手を握って上下に大きく振った。しかし、当の恵良は困惑しており、引きつった笑みを浮かべながら、よろしくお願いします、としか口に出さなかった。

 その光景を見て、勇気は自分でも理解しがたい感情が胸中に湧き上がってくるのを感じた。恵良と横田が手を握っているのを見ていると、男に対する嫌悪感に似たものが彼の中で渦巻いた。すかさず彼は、横田と恵良の間に割って入った――恐る恐る、だが。

「……横田さん、彼女の手を放してやってください。なんだか困ってるみたいです」

「ん? ああ、ごめんね」

 横田は勇気の顔を見た途端、ハッとした表情になって恵良の手を放した。恵良は引きつった笑みを崩していなかったが、内心ではホッとして止めてくれた勇気に感謝している。

 すると横田は、今度は勇気の顔をまじまじと見つめた。それに彼は困惑する。

「……お前、第3部隊だった灰田勇気か?」

「……? そうですけど――」

 勇気が横田に返事をすると、横田は彼に侮蔑的な視線を向けた後、行くぞ、と取り巻きに恐ろしく低い声で告げてその場を去った。その取り巻きもまた、彼を蔑むような目を向けた。茫然として彼らを見ている勇気に、恵良と賢が歩み寄る。二人は笑みを浮かべている。

「勇気、ありがとう。ここに来てからずっと男の人たちに囲まれて大変だったから……」

「勇気君、度胸がありますね」

 しかし、勇気には恵良と賢の声が聞こえていない。他の部隊の人間が自分のことを知っているのは分かるが、なぜあのような視線を投げかけたのか――彼の頭の中にはそれがこびりついていた。

 更に彼は、その視線に既視感を抱いていた。第3部隊の他の人間から受けていた視線と酷似していたのである。何故第1部隊の人間がそのような視線を自分に向けてやるのか、勇気には理解することができなかった。

「勇気……、ねえ、勇気!」

 恵良に肩を掴まれ揺さぶられたところで彼の思考は途絶えて、いつの間にか視界の正面に恵良が映っていることに気が付いた。勇気は驚いて短い悲鳴を上げながら後ずさる。その様子を見て、恵良が首を少しコクリと傾げる。

「どうしたの? なんだか変だよ」

「……い、いや、何でもない」

 勇気が荒い呼吸を整えていると、後ろから見覚えのある低身長の女性が近寄ってきた。白衣を着ていないので印象が違うが、その『平坦な』身体は紛れもなく雪音であった。

「なんだ、お前ら。まだ戻ってなかったのか?」

 雪音が三人の前に姿を現すなり、三人は彼女の方を向いて、お疲れ様です、と言って敬礼をした。すると雪音は、恵良の方を見てニヤリと笑った。

「恵良、お前モテモテだなぁ。ずっとナンパされてたな。全部見てたぞ」

「え、そ、そんな――」

 恵良の顔が忽ち真っ赤になる。しかし、討伐部隊の男たちと雪音は恵良が何故男を引き寄せられるかを分かっていた。ルックスは勿論、誰とでも嫌がらずに話す(ようにみえる)優しさ、そして魅惑のボディ――女に飢えている男たちが引き寄せられない筈がなかった。

 更に、雪音は笑みを崩さずに勇気の方を向く。

「さっきのヤツ、全部見てたぞ、勇気。恵良を『悪い虫』から追っ払ってたな。ひょっとして――嫉妬か?」

 雪音が冗談混じりで言った言葉を、勇気は顔を真っ赤にして全力で否定した。

「ま、まさか――! あれは恵良が嫌がってるように見えましたので、それで――」

「分かった分かった。とりあえず、艦に戻るぞ。明日に向けてゆっくり休め」

 落ち着いている恵良と賢は、はい、と返事をする。雪音の言葉を二人よりも遅れて理解した勇気も、二人に続いて返事をした。



 艦に戻って皆と別れた勇気はシャワーを浴びた後、自室でベッドの上で大の字になって寝転がっていた。未だに考え事をしている。

 一つは、恵良が横田に手を握られた時になぜ自分は嫉妬したのか――雪音の『嫉妬』という言葉で、彼はその時は否定したが自分のあの時の気持ちを理解した――ということだ。どうしてそのようなことで嫉妬したのか、彼は考えても答えを出すことができなかった。

 もう一つは、こちらがメインだが、何故第1部隊の人間から侮蔑的な視線を向けられたのかということだ。勇気は横須賀にいた頃を思い出していた――確かに第1部隊の人間にも模擬戦では勝利していたが、それだけが理由ではない筈だ。彼には第1部隊の人間から恨みを買われる節が、これ以外に思いつかなかった。

 勇気はその視線を向けられ、非常に鬱屈とした気持ちになっていた。もしかしたら、第1部隊の人間にもやられるかもしれない――第3部隊から離れられた矢先に、また試練が降りかかってきたと彼は感じていた。

「……どうして」

 勇気は鬱屈とした気持ちのまま起き上がり、電気を消して眠りに就いた。明日を迎えることに、恐怖心を抱いていた。



 翌日、朝食を取ってミーティングを終えた勇気と恵良は、雪音に《オーシャン》のSW格納庫に連れられた。勇気の《ライオット》と恵良の《ウォリアー》の実物を見るためである。

 今まではシミュレータで動かしたことしかなかったので、互いの機体は見られたものの、自分の機体をまともに見るのは初めてであった。勇気はこのようなイベントがあると知らなかったので、雪音からこの話を聞いた昨日まで抱いていた恐怖心は途端に消え去ってしまった。

「これだ」

 雪音がそれぞれを指さす。二人は雪音が指さした方向を見上げる。

 そこには、鈍い金属光沢を放つ深紅の機体と美麗な純白の機体がどっしりと構えていた。武装はまだ用意されていないが、勇気と恵良にはそこに自分たちのオリジナルの機体があるというだけで満足していた。二人の顔が、自然と笑顔になる。

「これが……俺の新しい機体――」

「私の……私の《ウォリアー》……」

 二人が機体にうっとりと見惚れていると、雪音が手を一回叩いた。それに注意を向けた二人は姿勢を正して再び雪音を見る。

「これからこの機体を動かして、内陸にある武器庫からこれらの機体の武器を取りに行く。動かせるように準備しておけ」

 二人は大きな声で返事をし、機体に乗り込もうと駆け足でエレベータへと向かった。



 二人は全てのチェックを終えて、シグナルがグリーンになるのを待っている。すると、雪音から通信が入った。

『準備できたか?』

「私はできました!」

「できました! 早く発進の許可を!」

 許可を急かす勇気に苦笑いしながら、雪音は発進口を開ける。発進口が完全に開くと、シグナルがグリーンになった。

 二機のツインアイに、光が灯る。

『よし、いいぞ』

「はい! 白田恵良、《ウォリアー》、発進します!」

「はい! 灰田勇気、《ライオット》、行きます!」

 《ライオット》と《ウォリアー》の二機は、《オーシャン》のカタパルトから勢いよく射出された。風を切って、勢い良く大空へと解き放たれる。

 乗り心地は、シミュレータで動かした時と殆ど同じだと二人は感じた。勇気には、身体にかかるGが心地よく感じた。二人は、新しい機体を動かしているという喜びで満たされていた。実物を触って初めて、二人は自分だけのオリジナルを受領したことを実感していた。二人は喜びで、ため息をつきっぱなしだった。

 しかし、喜びも束の間、カタパルトから射出された二機はすぐに方向転換して、陸地にある武器庫を目指した。二人が目視で確認すると、武器庫の近くに一挺のライフルのような銃火器と一つの太い発振器、二つの細身の発振器をつりさげた大型ヘリコプター五機が待機していた――ライフルの形をした銃火器は二機がかりでつりさげている。ヘリとSWが慎重に近づき、武器をそれぞれの機体に渡していく。数分後、武器の受け渡しは完了した。

 これで晴れて、《ライオット》と《ウォリアー》は完全な姿となった。

「こちら灰田勇気、受け取り完了しました」

「こちら白田恵良、受け取り完了しました」

『うむ、了解した。これからまたメガフロートに戻ってきてくれ。合同軍事演習が始まる』

 雪音の言葉に、二人は声を揃えて、了解、と返事をした。ブースタを吹かし、メガフロートへと急行する。

 すると、恵良が勇気に通信を入れた。

「ねえ、勇気」

「何、恵良?」

「昨日のお礼、聞いてた?」

 恵良に昨日のことを訊かれ、勇気は顔が熱くなるのを感じた。だが、昨日の恵良のお礼は彼の耳に入ってすらいなかった。

「……ごめん、上の空だった」

『……もう』

 恵良が勇気に、拗ねたような口ぶりで返す。

「もう一度言うね。――ありがとう」

「……」

 勇気の顔は真っ赤になっていた。恵良にお礼を言われただけで恥ずかしがる自分にもっと恥ずかしさを覚えた。

「い、急ごう! 皆整列してる」

「うん!」

 勇気と恵良の眼前には、数十機の《燕》と《剱》、そして《蓮華》の混合部隊と、賢の《ダーケスト》が整列していた。彼らは急ぐために、ブースタをより強く吹かした。特に勇気は力が入ってしまい、《ウォリアー》を追い抜いていってしまった。

「ちょっと、待ってよ!」

 恵良も負けじとブースタを吹かす。二人は競い合うように加速した。




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