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第四十七話:獅子咆哮す!!




 どういう事だ。組織『crown』の幹部、世界維持を司る神・ビシュヌはテレビ画面に映る、ニュースに思わず叫んでしまう。




『皆さん、早く逃げて下さい!!先ほど、政府が緊急の会見を開き驚きの発表をしました。この国に、桜台大間市に原爆を積んだ船が衝突するんです!!皆さん、早く家族と荷物を持って出来るだけ遠くへ、逃げて下さい!!繰り返します、この桜台大間市に原爆船が衝突します!!皆さん、早く遠くへ避難して下さい!!』




 けたたましくテレビのニュースキャスターが叫ぶ。原爆船が桜台大間市に近づいていると…。ビシュヌは窓から外を見る。辺りはニュースを聞いてか人々が一斉に逃げ惑っていた。車にありったけの荷物を詰め込み、靴を履き違えている事など構わず、子供が泣き叫ぼうが、人々は慌ててこの桜台大間市、この東の島国から逃げ出そうと必死であった。




(これは、この作戦は…。空海夏樹と制裁対象国であるこの国を一気に掃討する作戦。確か、シバが以前、提示した作戦のはず。しかし、これは罪のない善な人々にまで危険が及ぶ、リスクが高い作戦だと月影が破棄したはずなのに…)




 

 ビシュヌは混乱する。組織は一体何を考えているのだろうか?罪なき人々を傷つける事は『crown』という組織の思う所ではない。腐敗し逝く世界を変える為、腐敗した者達に制裁を加える為、そして、新しき世界を創成する為の組織。確かに、その業の為ならば邪魔となる者を暗殺する事もある。



 しかし、しかしだ!?だからといって罪なき人々を巻き添えにする事はあり得ない。この作戦は異常である。もはや、これは制裁では無くなった。これでは、ただの大量殺人である。




(くっ、シバは何を考えている!?ブラフマーはこの事を知っているのか!?また、またこぼれ落ちる?私の思う人々が…)




 世界を巻き込んでいく組織『crown』。しかし、その組織もまた荒波には逆らえず、変わっていく。世界を正す為の組織が壊れていく。



 ビシュヌの思惑とは相反して、組織『crown』本来の存在意義に反逆して、今、世界が混沌を極めつつあった。





―――――――――

―――――――

―――――

―――

――




「(ねぇ、どうするの、ガルシュ〜!?)」



「(どうするも、こうするも…)」




 そこは、街の裏通り。古びた店々が並んでいる。しかし、開いているのか閉まっているのか、営業しているかどうか怪しい店ばかりの裏通りである。



 そこに、金髪とスーツを身に纏った長身の男。それに、同じくサラサラの金髪を後ろに結い上げ緑のパーカーにジーンズというボーイッシュな服装の少女が居た。2人は身を屈め、道の曲がり角から壁向こうの道路の様子を伺っている。




『さらばだ、弱き夏樹よ』



 ガルシュとランの伺う壁向こうの道には、2人の男達がいる。その男達はこの平和な国で命を賭けた死闘を繰り広げていた。




『そのまま、死に逝くがいい…』




 そして、決着が着く。勝ったのは中国風の男。ガルシュは知っていた。その死闘に勝利した中国風の男。




(鋼の龍狼・修羅。…ヤバいですよ、ヤバいですよ。ビシュヌ様の為にターゲットである空海夏樹を倒しに来たのに…。修羅と鉢合わせはヤバいですよ〜!?)




 崖の上に建つ古城。三神と言われる組織の幹部達、ビシュヌ、シバ、ブラフマーの3人が集まる際に使われるサンスクリット城。ガルシュはそのサンスクリット城にて修羅に1度だけ会った事があった。




 猛獣の様な瞳。頑丈で堅そうな筋肉。なにより、その存在感が恐ろしかった。どす黒く、まとわりついてきそうなくらい濃い、闇。彼とスレ違った時、ガルシュは身も凍る様な悪寒に襲われた。その時のイメージが頭から離れる事はない。あの男、アレは異常だ。虎や熊を体1つで殺す修羅。ガルシュはぶるぶると身を震わせる。




「…聞けよ、ガルシュ?何を人を無視するんだ、この馬鹿足長野郎!?」




 ガルシュは、ランの言葉にはっとする。ランは自分の言葉を無視された事が不満だったらしく、スニーカーを履いたその足でガシガシとガルシュのひざ辺りを蹴飛ばしている。




「て、痛い!?貴女は何故に私の足を蹴り、いっ、たぁぁあい!?モロッ、モロにランの爪先が私のヒザにクリティカルヒットんっ!?」




「ばっ、馬鹿!?聞こえちゃうだろ!?……ふぅ、良かった、中国男はどっかに行ったみたい」




 どうやら、ガルシュが考え事をしていた間に修羅はその場から居なくなっていたようだった。ガルシュはゆっくりと壁向こうの道路を見る。



「ねぇ、ガルシュ?あの人、死んでるのかな?…そりゃターゲットだけどさぁ、殺す事は無いんじゃないかな?話し合いすれば、分かり合えると思うのに…」



 壁向こうの道路で修羅と戦い、全く動かなくなった男、ターゲット・空海夏樹。組織『crown』は、世界を創り変えるという孤高なる使命の為ならば、どんな事もする。邪魔な者がいるならば、その孤高なる使命の下に抹殺を決行する。だから、ランの言う話し合いという概念は『甘さ』だと組織の人間達が口を揃え言うだろう。



「ねぇ、助けないの?」



 ランは不安そうにガルシュの顔を見上げる。彼女は優しい。かつて1人、死を待つだけの存在だったラン。孤独で不安で息苦しくて悲しくて辛かっただろう。だからこそ、彼女は他人の不幸にとても敏感である。何百という数の殺し屋達で構成される組織『crown』には似つかわしくない程に。




「ラン、割りきって下さい。あの男は私達の敵です。ビシュヌ様の敵なんです。殺さないといけないのです。修羅が殺したのなら、私達の任務も終わり。ビシュヌ様と一緒にイレイサスに帰りましょう?」



「でも…。あの人、何も悪い事してないよ?ビシュヌ様は、言ったよ?いくら、組織の使命でも罪の無い人々を傷つけるのは間違ってるって…?間違って、る…て?」




 ランは瞳一杯に涙を溜め、今にも泣き出しそうな表情をする。それを見てガルシュは眉を八の字にして困り果てる。いくら、ランの頼みであろうと敵を助けるなどと。コレばっかりはどうする事も出来ないのである。



 と、ガルシュがランの言葉に困っているとザザザッ!!という音が壁向こうの道から聞こえる。ガルシュは空海夏樹が意識を取り戻したのかと驚く。が、しかし、それはあり得ないとその考えを頭で打ち消す。修羅は『任務完了』と言った。猛獣をも必殺する男、修羅。つまり、彼が任務完了と言ったのならばそれはターゲットの死を意味する。



 ガルシュは再び、ゆっくりと壁向こうの道を見る。そこには、先ほどと同じく修羅の必殺の攻撃によって死を待つターゲット・空海夏樹が両膝を地面に着け微動だにしない姿があった。


 しかし、先ほどとは確実に違う風景。暗視ゴーグルと拳銃。ミリタリーナイフやガチガチの軍用ライフル。他にも一般人が持っているには不自然過ぎる武器を装備した黒いミリタリー服を着た男達が複数、空海夏樹を囲んでいた。


「あれは、シバ様特設の先遣部隊?」



「先遣部隊!?」



 ランはガルシュの言葉に先日組織の下っ端戦闘要員がしていた噂話を思い出す。

 組織『crown』にて過激派とされる破壊の神・シバの部隊。その中で破壊神シバは世にも恐ろしい部隊を作った。噂ではその部隊の戦闘要員は組織のその莫大な科学力を使い、モンスター並みの力を持った人間との事だ。そして、彼らに組織があまりにも危険と考え封印した開発武器を与え、全てに置いて破壊の名を欲しいままにする部隊を造り出したというのだ。


「…ターゲット・空海夏樹、確認。…修羅はやはりとどめを刺さずか…」



「ふん、修羅め、ターゲットの死を確認せずに立ち去るとは…」



「いや、それほどに己の力に自信があるのだろう」



「…このまま、放っておいてもターゲットの死は確実だが…」



「更なる確実たる死を、道端の石ほど邪魔なモノはない」




 人数は5人。皆同じ黒いミリタリー服で身を覆っているが性格は個々に違うようだ。




「ふん、では任務を開始する。ターゲット・空海夏樹よ、神の名に置いて安らかなる死を受け入れよ…」




 と、その中のリーダーらしき男がナイフを取り出す。見事に真っ黒く染まった刃である。



 組織の造る殺人兵器の1つ、チタネス甲合金製ナイフ。黒ミリタリー服の男が持つナイフはそれと同じ種類であろうかとガルシュは考える。確かにガルシュの考える通り、黒ミリタリー服の持つナイフは鋼鉄をも切り裂くチタネス甲合金製ナイフと同じ種類である。しかし、その切れ味は比べ物にはならない。世界で最も固い鉱物であろうダイヤモンド。何と黒ミリタリー服男のナイフはそのダイヤモンドをも貫くのだ。その為ついた名前が『ダイヤモンド・スラッシュ』。人の骨などいとも簡単に切断出来る代物であった。

 そして、その斬刃が今まさに空海夏樹へと突き刺さろうとしていた。



「むん!!」



 刃を持つ黒ミリタリー服男が掛け声と共にそれを振り下ろす!!




「だめぇえっ!!」




「なっ、ラン!?」




 だが、その刃が夏樹に触れる前にランが彼の前へと飛び出した。




「やめて!お願い…」




ランは、死んでしまう者を目の前に飛び出してしまった。組織に出来損ないと烙印を押されてしまった自分の才能。

 だが、それでも彼女は良いと言った。ビシュヌは必要としてくれた。だから、それを、自分の力をビシュヌの為に使うと誓った。ビシュヌの為に戦うと誓った。だが、ランは今死に逝く者を目の前にして飛び出してしまった。それが、大恩あるビシュヌの敵だとしても、ランは死に逝く者を見捨てる事が出来なかったのだ。




「ふん、部外者か…」



「なるほど、我ら、姿を見られた以上は、それを抹殺せねばならぬな」



「御意に…」



 飛び出してしまったランを2人の黒ミリタリー服の男達が狙う。



「小娘とて容赦はせん」



「それが、我らの心得」



 ガシッと1人がランの腕を掴み強引に近づける。『痛い』とランが叫ぶがもう1人の男がランのお腹を殴り飛ばす。殴り飛ばされたランはぐたりとなり動かなくなる。



「な、に、何をするのです。私達がビシュヌ様直属の部下だと知っての所業ですか!?」



 ガルシュはぐたりとなったランを助けるべく黒ミリタリー服の男達に立ち向かう。



「……知っているとも、ガルシュ=マキナー!?」




「な、ならば何故、ランを!?『あの方』から話は聞いているのでしょう!?」



「聞いているとも、ガルシュ=マキナー。だが、『あの方』は作戦の邪魔になる者の排除をも我らに命じられた。今、我らの存在を知られる訳にはいかない。この娘、始末するほか無い」




「馬鹿な!?」




 ガルシュはギリリと犬歯を犬歯で噛み合わせる。作戦の為には親しき者を、ランをも失う事になるのか?ガルシュは言いようのないもどかしさに襲われる。



「…ん、ガルシュ。あっ!?うっ、離せ!!うぁあっ、痛い、いた…」



「目が覚めたか小娘!?くくく、だが、お前は再び眠ることとなる。我の手によってなぁっ!?くくく、はははははははははははっ!!」



 ランを掴んでいる男は下品に笑う。男はナイフを取りだし、ランの頬へあてがう。その切れ味の良さからツッーとランの皮膚が切れ、赤い血が流れ始める。



「嫌、いや、イヤイヤ嫌嫌、いやぁぁぁあっ!!」


 ランのその叫びに男は更に下品に笑う。まるで、性的欲求を満たすかの様に…。



(くっ、私にはどうすることも出来ない。ここでこの作戦をぶち壊す訳にはいかないのだ。作戦には犠牲が付き物。そう、割り切らないと何事も達成されない。だから、だからっ!!)



 ランの叫びがガルシュの脳内に響く。『いや、助け、助けてガルシュ!!ガルシュ、ガルシュ、ガルシュ…!?』。だが、ガルシュは動く事が出来ない。全てを救うはずの作戦。しかし、これで良いのか!?全てを救う、目の前の少女を救う事が出来ないのに…!?



(私は、私は、私はっ…。俺は何をやっているんだっ!?)



「くはっ、それでは少女よ、安らかなる死をっ!!」



「まっ、待て…」




 ガルシュが叫びをあげようとするがナイフは止まらない。ランの胸目掛け、漆黒の刃が突き刺さる―――――









 はずだった。その場にいた全ての者が想像をしていなかったであろう。ランに突き刺さろうとする漆黒の刃。その刃を持つ破壊の神・シバの造り出した戦闘要員である黒ミリタリー服の男達。誰もが目の前の光景に自分たちの目を疑う。



「ひはっ!?ば、馬鹿な?てめぇ、何で…?」



 一瞬、暗闇に小さな光が鋭く光る。ドンッと重く低い音とバキィンという高い音が響く。そして、ランを襲ったダイヤモンドをも貫くナイフがただの鉄の欠片となって地面に散らばる。刃を持っていた黒ミリタリーの男は口から血ヘドを吐き、倒れる。



「貴方…」



 ランは目の前の人物に驚きの表情を隠せない。今しがた、修羅に攻撃を受け、瀕死の状態であったはずの男。修羅に死んだと言われたはずの男。その男の名前は、空海夏樹。




 彼は立っていた。その動くはずのない体で、ランを襲う黒ミリタリー服の男を殴り飛ばしていた。ランを傷つけまいとダイヤモンドも貫くはずのナイフを素手で握りしめ。あまつさえ、その斬刃を砕き。襲われるランを助け出したのだ。


「殺られただと!?馬鹿な、ありえん!?我らは悪魔をもひれ伏す最強の戦士ぞ!?それが、それがこんな愚国の民に殺られるだとぉっ!?」



「ば、化け物か!?」



 体が熱い右目が疼く。声が聞こえる。頭の中で誰が自分に問い掛けてくる。右目は見えているか!?お前の力を感じるか!?さぁ、覚醒しろ。赴くままに、お前の感じるままに!!




「がああああああああああああーっ!!!」




 獣が吼える。夏樹が吼える。獅子咆哮!!ビギリと牙の様な犬歯が剥き出しになる。そして、右目。赤く紅く、真っ赤にその瞳が光る。暗闇の中、その瞳がぞっとするほどに妖しく光っている。



「く、我らが負ける訳がない!!ナーバ、トラリア、行くぞ!!」



 黒ミリタリー服が3人。散開し、夏樹へと攻撃を仕掛ける。右側から1人。ナイフを持ち、夏樹の顔目掛け突き立ててくる。




「死ねぇぇえい!!」




 だが、その刃先は夏樹の薄皮一枚をも切り裂く事は出来ない。先に夏樹の右手が男の顔を掴み、そして、投げ放る。ドドンと男の体が地面に叩き付けられる。男の顔にはベコリと手形がついていた。まるで、プレス機で潰されたかのように男の頬骨は砕け散っていたのだ。




「ふ、ふざけるな!?そんな、馬鹿な事があってたまるか!!我らが負けるなどとぉぉおっ!!」




 間髪入れずにすぐさま2人目が夏樹を襲う。男の手には拳銃が握られている。銃口が夏樹へと向けられ、ズドン!!と銃撃音が響く。




「どうだっ!?」




 にやりと男は暗視ゴーグルを付けたマスクの下で笑う。しかし、次の瞬間、男の目の前には夏樹。




「馬鹿な!?弾丸を避けただとぉおおおっ!?」




夏樹が男の顔面を握り締めた拳で振り抜く。めきょめきょっという音と共に男は笑う事もなく宙を舞う。



「…ぐふあっ、しかし、まだ。我らの攻撃は、まだだっ!!」




「!?」




 男のその言葉と共に、更なる爆音が夜の街中に鳴り響く。



「いくら、ナイフや弾丸を避ける事が出来ようと、これならどうだっ!?」




 3人目の男が、夏樹へとゴツい軍用ライフルで直径1.5センチの弾丸を放つ!!ジュゴォオッとけたたましい音をたて弾丸が夏樹へと向かう。




「るああああああああああああーっ!!」




 弾丸が着弾し、辺りに爆発音と煙が立ち込める。




「やったか?」




 黒ミリタリー男は闇と煙で閉ざされた視界を凝らし敵である夏樹を見つめる。直撃だったはず。いくら、弾丸を避ける化け物だったとして直撃すれば…。




「ふっ、ふは、ふはははははは…馬鹿な、あり得ん、お前は…お前は…」




 黒ミリタリーの男は我が目を疑う。煙が晴れ、闇夜に視界を凝らして見付けた敵。己が放った組織でも危険とされるライフルで撃ち抜いたはずの敵。が、それもその男には効果がなかった。




 音速をも越えるはずの弾丸を敵は、男は、空海夏樹はそれを両手で受け止めていた。衝突した瞬間、爆炎が夏樹を襲うが、何故か彼の体には焼け焦げ1つさえ付かない。それ所がその着ている服さえも燃えていない。




「お前は一体、何なんだ!?」



 組織の力によって、人知をも越えた力を手に入れた黒ミリタリー服の男。だが、彼は驚く。まるで、神か悪魔のようなその光景を見て彼は驚いてしまう。



「我は、我らは、組織によってこの肉体を限界まで高めた超人間だぞ!?貴様が敗北をきした修羅など我らにとって赤子も同然なのだぞ!?なのに貴様は、貴様はぁっ!?」




 ズンと闇を切り裂き、夏樹の右手が男の顔を捉える。もはや、言葉を言うのも憚れる。夏樹の拳と男の体が触れた瞬間。男はまるで重トントラックにでも跳ねられたように吹っ飛んでいき、そのまま、覚める事のない深い眠りへと就くのだった。




「るああああああああああああアアアアアアアーッ!!」




 月が映え、穏やかな風が頬を優しく撫でる。この夜は静かだ。先ほどの戦いがまるで嘘の様に…。




「ァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」


 そんな静かな夜空に獣の如き叫びがあがる!!夏樹は己の行動が抑えられない。熱く、熱く、体が燃えるようだ。夏樹は吼える。月夜に向かい、獣のように叫びをあげる。まるで、冷めることのない熱を放出するかのように。






 獅子咆哮!!獣のように夏樹は吼える。止めることの出来ない自分の体。止むことのない欲求の衝動に駆られる己の心。静かな月夜に止むことない咆哮が、吼えあがる!!


 こんにちは。

 大分、書きました。これだけで結構、疲れてしまいました(笑)でも、実はまだまだ物語は序章!?更なる、混沌が夏樹達を待ち構えている…ような、感じになるはず!?(笑)




 では、第四十七話目です。組織『crown』の崩壊?幹部であるビシュヌも知りえない作戦。彼女の思いとは反し、悪へと変わっていく組織。一体、組織に何が起こっているのか!?



 ビシュヌのお供であるランとガルシュ。覚えているでしょうか?遂に、別々に書いていた色々な話が交差し始めました。ランとガルシュの夏樹との出会い。これが何を生み出す事になるのか!?



 そして、夏樹のあの異変は一体!?



 色々と疑問・伏線?が御座いますが!!



 とりあえず、今回はこの辺りで失礼致します。ありがとうございました。



 何と言うか、SF的要素が色濃くなりつつありますね。今後、突拍子もない事を書いていってしまうと思いますが、何卒ご容赦の程を…。




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