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第二十四話:中学校で聞き込みを…




 桜台大間市・聖城中学校…。俺と太郎の母校であり、初めて出会った場所である。



「変わんないねぇ、聖城中学も隣町の桜都中学みたいに建てかえれば良いのに…」



 確かに、変わらない。この聖城中学というのは100年以上もの歴史があるというのに未だにボロだ…。したがって、俺がいた頃から木造建てで所々が腐り壊れているのだ。




「あら?どなた?」



 久しぶりの母校に懐かしさと相変わらずのボロさで呆れていると1人の女の先生が俺達に話しかけてきた。



「うわっ、びっじーん!!夏樹、夏樹!!この先生、スッゴイ美人だよ?」



 太郎の言う通り、話しかけてきた先生は美人である。やや興奮気味の太郎をなだめて俺は美人の先生に警察である事を告げる。



「まぁ?じゃあ、殺傷事件の事で…?」



 俺は、その先生の問いかけに『えぇ』と肯定をする。そして、ついでに事件の詳細を聞く事にした。



「事件の詳細…ですか?…はい」



 おや?浮かない顔?別に俺が気に触る事を聞いた訳ではない。太郎だって大人しく…?



「わははははっ!!次は僕が鬼の番だねぇ!?よーし、皆はやく逃げないと捕まえちゃうぞぉぉっ!!」




 …をぉいっ!?何を中学生と鬼ごっこをやっているんだ?おもいっきり、先生に不信がられてるぞ?



「あははは?あいつの事は気にしないで下さい。さっ、とりあえずウサギも傷つけられたという事なのでウサギ小屋に…」




 お馬鹿な太郎を放っておいて俺は先生をウサギ小屋へと促す…。



―――――――――

―――――――

―――――

―――

――




 事件があったのは3日前…。事の発端は聖城中学のウサギ達が傷つけられた事から始まる。


 そして、ウサギ達が傷つけられた翌日、下校中の中学生徒が黒服の男に鋭いナイフで切りつけられた。生徒の傷は浅く、命に別状は無かったとの話しだが…。犯行はさらに続き、遂には小学生が病院に運ばれるまでに発展したという。




「…なるほど」



 話し終えた先生から不安の感情が読み取れる。彼女もまた、か弱い人間…。先生だからといって恐怖を感じない訳がないのだ。




「あああっ!?夏樹大変だよ!?」



「うおっ?太郎、いつの間に?」



 びっくりして、心臓が止まるかと思った。たく、何だ?さっきまで中学生と鬼ごっこをしてたのに…。




「殿が、殿が、もふもふ可愛いぃぃいっ!!」



 殿?…はぁ?何だ、殿って?



「馬鹿っぱ!!知らないの夏樹?殿だよ?この聖城中学のウサギ達のボス、殿だよ!?」



 し、知らないよ…。てか、俺はよく学校をさぼってたからウサギ小屋なんて…いや、たまに来てたけど…。

 しかし、知らんもんは知らん!!


「いいかい?殿はね、耳が一番長くてね。殿様のマゲみたいだから殿って名前なんだよ?」



 ほへぇ…。あぁ、確かに耳が長いな…。もふもふ、口が動いてる…。目が怖いけど、良く見るとつぶらで…、か、可愛い。



「しかも、殿は何と!!僕らが在学してた頃には、もう100歳は超してるんだよ!?てか、いま何歳!?」



 マジすか?100ですか?馬鹿ですか?ウサギは100年も生きねぇよ…。



「あぁ、信じてないねぇ!?美人先生、そうだよね?殿は100年前からいるよね?」



「えっと、あの…。た、確かに、100年前から殿というウサギさんがいたらしいですけど…」




 マジすか!?有り得ねぇ、100年?す、凄い…。と、殿…?ちょ、さ、触らせて…!!



「でも、それは最初のウサギがそういう名前で。そのウサギの子孫達が代々受け継いでいるって話ですよ?その子も生まれた時は違う名前で、前の殿が死んだ時に受け継いだんです」




 『ちなみに前の殿は、去年の夏に亡くなりました』と美人先生は申し訳なさそうに説明をする。



「太郎?」



「ば、馬鹿だなぁ…?当たり前だろぉー?な、なな、夏樹は直ぐにひ、引っ掛かるんだからぁ…。じょ、冗談に決まってるらっ…がぶっ…」




 舌噛んだよ、こいつ。大丈夫か太郎?血がダラダラと流れてるぞ?



「…えっと…。そ、そうか殿の子かぁ、君」



 太郎は俺の視線に耐えられず、殿を抱き抱える。よしよしと殿の頭を撫でる太郎。…そういえば、太郎は昔、よくウサギ小屋に来ていたな。




「君!?…そうか、足を…、傷つけられたんだね。手当ては…うん、ちゃんとしてるね。良かったね、傷痕は残るかもしれないけど大丈夫だよ」



 どうやら殿も例外なく犯人に傷つけられていたらしい。白い包帯が殿の足にぐるぐると巻いてある。



「…行こう、夏樹。僕は絶対に犯人を捕まえなきゃならなくなったよ。…最初は、面白そうだから着いてきたけど。冗談じゃ、済まなくなった…」



 太郎から異様な殺気が立ち込める。久しぶりだ、太郎がキレた姿を見たのは…。



「僕の大切な友達…、殿を傷つけるなんて…。どこの誰かは知らないけれど…ブッ殺シテヤル!!」




 中学の時の大切な友達。その息子を傷つけられ、怒りに燃える太郎。もはや、その顔に笑顔はない。犯人よ、覚悟しておいた方が良いかも…?

 こんにちは。

 早いもので11月です。『心から』が連載されて何と1ヶ月も経ちました…。アクセス数もかなりのものになり、読者様には本当にお世話になりました。ありがとうございます。


 …何か、最近、お礼ばっかり言っている私ですが…本当に嬉しくて。隙有らば毎回お礼の言葉を書きたいくらいなのです!!…まぁ、しかし、そういう訳にはいきませんので、今回はここらで止めておきますね…(笑)




 さて、第二十四話です。初動捜査?です。しかし、その初動捜査からドクター、暴走!!次回、ドクター戦いますよ?(笑)


 ただ、今回の事件は直ぐに終わらせるつもりなので後2、3話で終わると思います。ちょっぴり、シリアス編て事ですね。



 それでは、今回はこの辺りで失礼致します。ありがとうございました。



 何かの間違いで10月分のアクセス数値が0に…。最初に見た時、ショックで携帯を閉じました(笑)


 でも、詳しく見れる所では、ちゃんとなっておりました。ただ、総アクセスの所ではやっぱり、10月分は0なのか数値が変…。な、直るのかな?不安です…。

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