表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
うろなの虹草  作者: 裏山おもて
うろな町のみんな
1/18

ぷろろーぐ

アニマルコメディはじめました。

「ねえねえかえでちゃん、虹草にじくさってしってる?」


 ヒナタがそう言ったのは、七年前のことだった。


「西のほうにある山って、すごくおっきいでしょ? あそこのどこかに虹色の草がはえてるんだって。もしその虹草をひとつ見つけることができたら、お願いごとがひとつ、かなうんだよ」

「そんなの、うそに決まってるじゃん」


 カエデはあきれた。


「そんなのがほんとうだったら、おとながみーんな見つけちゃってるよ」

「それがね、おとなは見つけられないんだって」

「うっそだー」

「ほんとだよ。みーちゃんがゆってたもん」


 みーちゃんとは、ミナトのことだ。

 ミナトはなんでも知ってるから、カエデはもしかしたらほんとうに虹草があるのかもしれない、と思った。


「だからさ、こんどみーちゃんとかえでちゃんとヒナの三人で、虹草をさがしにいこうよ!」

「ヒナはなにかお願いごとがあるの?」

「ううん。ないよ」

「じゃあどうしていくの?」

「だって、たのしそうだもん!」


 ヒナタは満面の笑みで答えた。


「ねっ! いこっ!」

「うん……」


 高学年にもなって、虹草なんてものをさがしに行くのか……。

 カエデは、もしみんなにこのことがばれたらはずかしいな、と思いつつうなずいた。


「ねえテンちゃん。テンちゃんもいくよね?」


 ヒナタのすぐうしろには、ぼうっとした表情の男の子がいた。

 テンヘイはすこししてから、ヒナタの言葉にうなずいた。


「う、うん。僕もいくよ」




 そして翌週の日曜日、虹草を探しにいったものの、当然のように見つけることはできなかった。



 しかし、そこでカエデは違うものを見つけることになる。




 それは小さな小さな、猫の赤ん坊だった。

うろな町参加作品です。

うろな町参加者以外の方も楽しめるようになっております。


では次回から本編すたーとです

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ