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あーかい部! 〜部室棟 乙女の干物 集まりて 怠惰を極め 綴るは実績 電子の海へ あゝあーかい部〜 72話 不潔感

ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立 池図(いけず)女学院。


そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。


あーかい部に所属するうら若き乙女の干物達は、今日も活動実績(アーカイブ)を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。

ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立 池図(いけず)女学院。


そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。


あーかい部に所属するうら若き乙女の干物達は、今日も活動実績(アーカイブ)を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。






池図女学院部室棟、あーかい部部室。


あさぎが1人で寛いでいると、ゆっくり、ゆっくりとドアのノブが回され音もなくひいろが入って来た。




「……ひいろ、誰かに追われてんの?」


「いや、そう言うわけではないんだが……。」




ひいろはキョロキョロと部室を見回した。




「そんなに探さなくても、みどり先輩はいないけど。」


「見ればわかるよ。」




ひいろはあさぎの隣に腰を下ろした。




「Gでも出た?」


「……当たらずとも遠からずだ。」


「ひいろ、けっこう綺麗好きなのにね。」


「いや、うちに出たわけじゃないんだ……。」


「……みどり先輩のとこ?」


「…………、ああ。」


「で、Gにビビり散らかすみどり先輩の前に颯爽と現れて叩き潰したわけだ。」


「無理無理無理無理……ッ!?」


「そんなに?……Gだよ?」


「Gじゃなくて、ネズミだ……。」


「あ〜、それは確かに叩き潰すの無理だ。」


「うっ……、思い出しただけで寒気が……。」


「一体何があったのさ。」




ひいろは体の震えが落ち着くと、窓の外の遠くを見つめて口を開いた。




「今は昔、あれはみどりさんの家にお邪魔していた昼下がり……。」


「そういえば竹取物語にもいたね、ネズミ。」


「皮衣だけどな。……オフな日って事で、ワタシはみどり先輩のご好意に甘えてうたた寝をしていたんだ。」


「……突っ込まないよ?」


「それで、向かい合って添い寝をしていたわけなんだが、目を覚ますとみどりさんの顔があった場所に……、う"……、すまない。」


「恋人じゃなくても嫌すぎる……。」


「嫌なんて言葉で済むものか!危うくネズミの死体にキスするところだったんだぞ!?」


「当然のように語るね。」


「『当然のように』だとっ!?裏側思ったより汚かったんだぞ……!?」


「ああごめん、そっちじゃないけどいいや続けて?」


「ああ……、それでみどりさんが言うにはにゃんこからのプレゼントってことらしいんだが……。」


「なんだっけ、仲間認定されると枕元に獲物置いてくれるんだよね確か。」


「みどりさんも同じことを言ってたな。」


「良かったじゃん。」


「良いわけあるか……ッ!これから世界で1番有名なネズミを見るたびに『あっ……コイツも裏側きったないんだろうな』とか考えちゃうだろう!?」


「うわあ嫌すぎる……。」


「ワタシのネズミへの幻想を返せ……ッ!!」


「そんなに幻想抱くほどネズミいる?」


「けっこういるぞ?ネコとひたすら追いかけっこしてるのとか、


「あ〜……。」


「ボールに入ってビリビリする奴とか、


「アレもかあ……。」


「青くてめっちゃ走るのとかな。」


「まあまあ経済効果エグいのいるなあ……。」


「だろう……!?これからそいつらが視界に入るたびにあのきったない裏側がフラッシュバックするんだくそぉ……ッ!」




ひいろは台パンした。




「そういやこれもマウスだなあ。」




あさぎはパコソンのマウスを掴み上げて裏側の赤く光っている所をひいろに見せつけた。




「やめろぉぉおっ!?裏側を、見せるなぁッ!?」


「セミとかに取るリアクションじゃん……。」


「セミは汚くない……というか、不潔感は無いだろう。」


「『清潔感』じゃなくて『不潔感』の方使う人初めて見たよ……。」


「どっちも『清潔そう』を大事にしてるのは同じだけどな。」


「それだとネズミは『不潔そう』、か。」


「実験用のマウスなんかは清潔だって、わかってはいるんだが……どうもな。」


「可愛がってる人はいそうだけどね。」


「あさぎはマウスに可愛いって思うのか?」


「噛んできそうだから可愛くない。」


窮鼠(きゅうそ)?」


「窮鼠。」


「あの(ことわざ)以外で鼠を『そ』って読んでるところ見たことないけどな。」


「ソ○ック。」


「絶対当て字じゃないと思うぞ……?」


「違うかあ……。」


「そういえばさっき、あさぎは噛むから可愛くないと言っていたが……、つまり噛まないGの方がまだ可愛げがある、ということか?」


「おい。」


「Gは刺したり噛んだりしないが。」


「じゃあひいろはGに頬ずりできんの?」


「…………すまん。」


「よしっ!」


「だが、ネズミとGで頬ずりできない理由は違う気がするぞ……?」


「知らんっ!どっちも嫌だ……!」


「それは違いないな。」








あーかい部!(4)



ひいろ:投稿完了だ


白ちゃん:お疲れ様♪


きはだ:今日は何話したのぉ?


あさぎ:不潔感


白ちゃん:は?


きはだ:清潔感じゃなくてぇ?


ひいろ:ネズミやGに頬ずりはできないよなって話だ




白ちゃん:鼠って『そ』なのね……


きはだ:突っ込むところそこじゃないと思う


ひいろ:にしても一体何なんだろうな、あのネズミへの嫌悪感は


白ちゃん:ネズミじゃなくても枕元に死体があったらホラーなのよ


あさぎ:ほら〜


きはだ:あさぎちゃん、何か言うことない?


あさぎ:……すみませんでした


きはだ:ヨシっ!


ひいろ:他人事だと思いやがって


きはだ:きはだちゃんのお部屋は綺麗すぎるからネズミもGも出ないんだよねぇ


ひいろ:部屋で見かけるGって外から入ってくるのがほとんどなんじゃなかったか?


きはだ:ビビらせるつもりかい?


あさぎ:確かに、自然発生説を推すなら白ちゃん先生の部屋の人口密度は満員電車並みになっちゃうもんなあ


白ちゃん:おい


きはだ:や〜い生活力未就学児ぃ!


白ちゃん:流石に小学生くらいはあるわよ!?


ひいろ:ワタシは小学生の頃には部屋の整頓をする習慣がついていたぞ?


あさぎ:私も料理以外の家事はやってましたね、私の部屋を除いてですが


きはだ:おやおやおやおやぁ〜?


白ちゃん:うるさいわねえ!どうせそのうち散らかるんだからお片付けなんて適宜でいいの!


あさぎ:ゴミ袋がたくさんある部屋って、あったかいみたいですよ


白ちゃん:突然何よ……


ひいろ:生き物ってあったかいところ好きだもんな


白ちゃん:私を舐めないことねぇ?


きはだ:きったね


白ちゃん:おいこら


白ちゃん:……と言いたいところだけど、ここは大人の余裕を見せて敢えて流しましょう

ひいろ:言ってるが

あさぎ:言ってますね

きはだ:言ってて草ァ!

白ちゃん:私のお部屋は毎日一回、欠かさずに燻煙処理してるから死の星みたいなものなのよ……!


きはだ:誇ることじゃねぇ


あさぎ:え"っ……


白ちゃん:あさぎちゃんだって蚊取り線香漬けでしょう!?


あさぎ:そんな頻繁に燻煙処理なんてしたら本がダメになっちゃいます


ひいろ:それで白ちゃんは


白ちゃん:おいなんて言おうとした


あさぎ:あれ?でもそれじゃあ入って来たのをやっつけられても、死体は残っちゃいません?


白ちゃん:あるわけないない!


きはだ:ゴミ袋の下……

きはだ:冷蔵庫の後ろ……

きはだ:洗濯機の下……


白ちゃん:怖いこと言わないの!


ひいろ:部屋の明かりを消して懐中電灯点けたらお手軽な肝試しだな


白ちゃん:やめなさい


あさぎ:塩袋で殴れば成仏しません?


ひいろ:虫って成仏するのか?


きはだ:今ごろ大慌てで部屋中のゴミ袋ひっくり返してたりして


あさぎ:『いる』にベット


ひいろ:『2匹以上』でレイズ


きはだ:さあさあ、張った張った!




ひいろ:戻ってこないな


きはだ:もっとおっきいの引いちゃったかなぁ




白ちゃん:へっへーん!何もいませんでした〜♪


あさぎ:ちゃんと見ました?


ひいろ:地域によっては履いてない靴の中にクモが〜、なんて聞くもんな


白ちゃん:は……?


きはだ:燻煙されてれば噛んではこないよぉ


白ちゃん:だとしても嫌すぎるんだけど


あさぎ:普段から整理整頓することですね

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