オリジンアーカイブ
始まるや否や、金時計に集まっていた人々が四散していった。
『戦闘の映像は、YOUXtubeでご覧いただけます』
ゲームの楽しみ方は、人それぞれだ。
プレイするのも良し、それを見るのも良し、プレイを研究し、高みを目指すのも良し。
アラタは、スマートフォンで映像の視聴を始める。
『さぁ、この日がやってまいりました! 司会兼実況は私、アレックスが務めさせていただきます!本日はなんと、このオリジンアーカイブのトッププレイヤーの───あのオーガさんが参加しているみたいです! いやー、ファンの方はサインは控えましょうねー!』
アレックスは小声で「私はもう持ってますけど」とファンを煽ったのをアラタは聞き逃さなかった。
『さて、実況をしていきましょう! 注目するのはやはりオーガさん! はいはいカメラ追って追って』
そういうと、映像が切り替わる。
映し出されたのは、黒と金のドレスのような鎧に身を包んだ黒髪と黄金の瞳を持つ一人の少女だった。
『なんと、金時計の場所から一切動いてません! この人、いったい何しに来たんでしょうか!』
すると、オーガがカメラに気づいた。
じっと、カメラの方を少し見つめた。
まるで、カメラ越しで、見られているような感じがする。




