仕事が無い!⑥
朝日たちと別れてから30分程経った。
あれから名古屋駅に来たのだが、いつもより、若干人多いように感じた。
名古屋駅の待ち合わせスポットでもある金時計の前には、大勢の人がたまっていた。
その場にいる人の多くは、ARデバイスのオリジン・コア、ゴーグルのリンクバイザーを持っていた。
「あぁ、あれか。オリジンアーカイブのイベントか」
『これより、名古屋駅全土でオリジンアーカイブの戦闘が開始されます。参加者以外の方は、ゲームエリア外へのご移動をお願いいたします』
と、アナウンスが掛かる。
あくまでオリジンアーカイブに関しては、話題になっているから知っているという程度で、ゲームの映像は一切見ていない。
そもそも、自分には合っていないと決めつけて、やろうとも思っていなかった。
内容の理解は一切してない状態である。
今、優先するような目的は一切ない。
元々、求人を探しに来ていただけというのもある。
そのため、何もなかったら、手ぶらで帰っていたところだ。
ここで見物して、ゲームへの理解を深めるのもよいと考えた。
「予習といきますか」
しばらくして、デパートのシャッターが下り始める。
『オリジンアーカイブ開始まで残り30秒』
そして、時が来る。
『3・2・1───ゲームスタート!』




