仕事が無い!②
6月なのに30℃越えの真夏日。
世界はいつからこんな異常気象になってしまったのかと、常々思う。
いくら文句言おうが、どうにもならない。
「名駅でもいくか」
アラタは、大きな目的もなく、駅へと歩き出す。
名駅、名古屋駅にいけば、なにかがあると考えたからだ。
「熱い……靴の中が灼熱。湯気出そう」
アラタは、体力が元からなかった。
学校の体力テストでは、常に最下位。
体の大きく、ふくよかな人よりも運動が出来なかった。
「し、死ぬ…」
アラタは黙って、歩いて三十分かけて駅付近のショッピングセンターについた。
ショッピングセンター内は、冷房が効いており、節約で冷房を家であまり使わないアラタにとっては、楽園だった。
体が発火しそうなほど、熱を帯びている状態でショッピングセンターのベンチに座る。
「い、生き返る…」
ぐったりと、背もたれに腰を掛ける。
「あれ、アラタじゃない?」
「お、アラチーだー」
声がした方に目線をやると、二人の女子高生がそこにいた。
一人は、ブロンズのロングヘアで星のヘアピン。
もう一人は、黒髪の黒いマスク。
「やっぱりアラタだ」
「おひさー」
アラタの元クラスメイト。
高校二年の白銀朝日と三日月八重だった。
何故か、仲がいい。
学校を辞めた今でも、度々一緒にカラオケ行ったりしている。
朝日がアラタを見下ろす。
「久しぶりだな。お二人さん」
「なにしてん」
「いやなに。ちょっと休憩をと」
「休憩?」
「名駅に行こうと思ってさ。家から歩いてきたんだが、思った以上に日差しが強くて」
「へー、仕事探し?」
「まぁ、そんなところだ」




