オリジンアーカイブ③
実況者が左向いて、✕サインを出す。
だが、画面外の誰か、恐らくAD辺りに何か言われたようで不機嫌そうに半目を作る。
『本来ならこのままオーガ選手の連続キルをお見せしたいところなんですが……』
司会は歯噛みしながら言い、「融通の利かない中継規定により、他のプレイヤーも映さなければなりません!」と半ばキレ気味に叫び、カメラを強制的に切り替えた。
『現在、討伐数1位の方から見ていきましょう!
1位は討伐数21、戦斧使いのザアラさん!
2位は討伐数12、弓使いのアルナさん!
3位は――え? 6……!? あ、いえ、オーガさんです!』
司会の声が裏返る。
『先ほど三体倒したばかりなのに、もうランクイン! 恐ろしいペースですよ!』
「いや、早すぎんだろ……」とアラタも思わずツッコミを入れる。
『では、ランキング一位のザアラさんを見ていきましょう!』
カメラは、額に黒いバンダナを巻いた体格の大きな男を映し出した。
片手には巨大な戦斧、袖のない腕周りの機動性重視の緑の鎧。
「この人がザアラか」




