オリジンアーカイブ②
少女は一瞬だけ舌を出し、指で下まぶたを引っ張る、悪戯っぽいアッカンベーをしてみせた。
『皆さん! 今ですサービスショットです! 今すぐスクショしてください! カメラもっとアップして! 早くっ!!』
だが、すぐにスッとやめてしまう。
『ああああ、まだ私撮ってないのに!』
アラタは実況の反応に思わず、クスッと笑ってしまう。
「司会、ただのファンやん」
そして、遂にオーガが動き出す。
『おーとっ! 遂にオーガさん動き出しました! これはあれですかね。他のプレイヤーの邪魔にならないようにあえて遅れて動き出したんでしょうか』
確かに実況の言う通りではあると思う。
高い実力を持った人が先陣を切ったら、他のプレイヤーが倒す敵がいなくなってしまう。
それをもし考えているのなら、プレイヤーの鏡であり、上に立つにふさわしい人だ。
『オーガさんの前にコボルトが三体リポップしました! この状況を───』
オーガは、ダガーを取り出し、走った。
次に瞬きをした時には、コボルトは力が抜けたように崩れ落ちる。
『あ、あれ? 終わった? ちょっと! まだ実況らしいことできてないんだけど! オーガさん速すぎるよ!』




