表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

四天王(笑)

作者: 偽灯 真燈


「ふっふっふ、勇者が四天王を1人倒したようだがその程度で浮かれてもらっては困る何せあ奴は四天王の中でも最弱なのだから!」

「そうその通り所詮あいつは前座に過ぎない我ら三人こそが真なる魔王様の側近!」

「所詮あいつは三天王ではごろが悪いから四天王にするための数合わせに過ぎない!」


三者三様の中二的なポーズを取る

きっと、魔王軍四天王的には最高にカッコイイポーズなのだろう


「………」

「………」

「………」

「…ふざけるのはこの辺にして真面目に話し合おうか」

「おう」

「そうだな」



「どうすんだよこの状況」

「あ”ー終わった」

「あの脳筋馬鹿俺ら四天王の中では一番強いくせにいきなり勇者に突っ込んで行ってしかも負けやがった!」


暫しの静寂の後一人の四天王がうなだれた頭を上げる


「我に秘策あり!」


宣言された言葉を聞いた残りの二人も顔を上げる


「なんだよ秘策ってまさか勇者に勝てるような秘策があるとでも言うのかよ」

「さのまさかだ」

「「何ッ!!」」


椅子から飛び上がる二人


「先ずはだ今回負けたあいつは確かに強かった、だが、あいつは力任せの脳筋だ並大抵の罠や小細工では奴に傷一つとしてつけられないだろう」

「そうだな、あいつは馬鹿だが、頑丈さと力だけは誰にも負けないからな、馬鹿だが」

「つまり勇者はあの馬鹿を正面から戦って勝てる脳筋ということだ」

「脳筋かどうかは置いておいて確かに相当な力はあるだろうな」

「だけどさー、それがどうやって勇者を倒せる秘策につながる訳?」

「まだわからないのか? つまりはだ、勇者は力ばかりで頭はアレな可能性が高いそれすなわち、ギミックタイプの私が一方的に殴れるということだ! これなら勇者にも勝てよう」

「確かにそれなら勝てるかもだな」

「ならば残った我々二人が魔法使いや賢者のような頭のいい類はひきつけましょう」

「おう、任せろ!」

「ならば、早速今夜仕掛にいくぞ!」


三人は椅子から立ち上がり部屋の外へと向かう






「負けたな」

「うん」

「あいつギミックを勇者に正面から力で破壊されてたな」

「うん」

「筋肉すごかったな」

「うん」

「細身なのにがっしりしてたな」

「うん」

「負けたな」

「うん」

「……」

「うん」


直後、ドンッ、と音を響かせ扉が開く

2人が扉に目をやるとそこには


「っつ!?」

「ま、魔王様!?」

「はっはっはっ、二人よ絶望するにはまだ早いぞなんたってまだこの余がいるのだからな! 勇者なんぞけちょんけちょんよ」

「き、聞いていらしたんですか?!」

「ああ、聞いていたともそして、余は考え決めた、今から勇者を余とお前らの三人で倒しにいくぞ!」

「え!?  い、今からですか?」

「あぁ、今からだ今からいくぞ早く準備しろ」

「はい、ただいま」

「安心するがいい今回は余が付いているのだ負けることなど決してない! いくぞ!」

「「はい!!」」





「いやさ、なんとなく薄々わかってたんだよ『あ、これ負けるやつだって』」

「うん」

「でも、魔王様が負ける訳ないってこれだよ」

「うん」

「あの勇者脳筋すぎだろ!」

「うん」

「……」

「うん」


直後、ドンッ、と音を響かせ扉が開く


「見つけたぞ魔王軍残党四天王の二人だな!」


勇者の襲来を確認した二人は即座に椅子から立ち上がり先ほどまでの弱音は何だったのかと言いたくなるような中二的なポーズを取る


「ふっふっふ、四天王を二人も倒し更には魔王様まで倒したのは見事と褒めてあげましょう」

「だが、この裏ボスたる我々2人に勝てるとは思わないことです」


言葉を言い終わった直後勇者に向かって走り出す


「先手必勝!! 貴様程度俺一人で十分だ!」


そして、もう一人の四天王の瞳に写る勇者に斬られ床に倒れる仲間の姿


「はっはっは、裏ボスを1人倒したことも褒めてあげましょうだが! 所詮そいつは裏ボスの中でも最弱! 真なる最強が誰か教えてあげましょう!」


そう言い、勇者に向かって飛びかかる魔王軍四天王最後の1人

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ