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星の末裔(改)~遥かなる時の中で~  作者: 白智(ぱくちー)
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エリア『リーベルタース』(自由)

フジヤマに到着。これから、ミヲのいろんな秘密が、明らかになります。

そして、惑星の秘密の歴史も解き明かされていきます。

 「ミヲ~、そろそろ砦のあるエリアに到着するから起きて!ミヲさーん!!」

 (エリア?なにそれ??って聞けない・・。)


 「気持ち良さそうに寝ているところを申し訳ないんだけど、ごめんね。」

 「いやいや・・こんな処で寝ちゃった私が悪いんで気にしないでください。」

 (ワタシ・・寝てたんだ、恥ずかしい・・涎とか出たないよね)

 そう思って口の周りを上着の袖で拭き取った。

 (よし・・後ろからは見えてない・・大丈夫!!)

 と安心して深く息を吐きだす。


 「少し、説明するね。世界は、11の国に分かれていて、どの国にも属さないのが此処。エリア『リーベルタース』さ。呼び名が長いから面倒でみんな『リベルタ』って呼んでる。」


「リベルタ・・」


 「どの国も武力を持つことを 禁止していて、物事を平和的に解決しようとしている。何か事件があればそれぞれの担当公社が、解決するようになってる。今回のように魔獣や緊急性のある場合は、竜騎士団がいく。竜騎士団は、どこの国にも属さないんだ。」


「そうなんだ。知らなかった・・」


 「国王や主要な領主の屋敷には、見習いの竜騎士が派遣されていてね。ま、連絡係さ。ドラゴン同士のテレポシー=念話を利用して連絡を取り合うんだ。」


 「テレポシー??」


 「ドラゴン同士は、離れていても会話ができるんだよ。今回も連絡をもらって、すぐに行ったんだけど、君の村には間に合わなかったね。ごめんね。」


 「いえ、私は助けていただいているので・・。」

 それ以上、返す言葉が見つからなかった。


 「リベルタは、とても奇麗なところだよ。僕たちの砦は、フジヤマベースの中腹にあるんだ。今なら桜の花が、満開で見頃だよ。桜の花は見たこと有るかな?フジヤマの桜は樹齢1000年ともいわれている。」


 「・・いいえ、知らないです、多分見たことも無いと思いますよ。」

 まだ、見たことのないきっと大きな気なんだろう・・・桜に胸をときめかせたミヲです。


 「近づいてきたね。さっき海の上で見た船が並んでいるところが、「海の公社」がある。トキオ(ベイ)だよ」


 「海の公社・・?」


 「海での仕事や調査・・そのほかにもいろいろなことを管理してる。」


 「・・イールカもいますか?」


 「いや、ベイには、いないよ。滅多に会えないからね。以前は、いたらしいけど今は、気ままに立ち寄る感じみたいだね。」


 「・・そうですか、残念ーー。」

 立ち泳ぎしていたイールカ達を思い出すとなんだか胸のあたりが暖かくなって、もう一度あいたいなーなんて考えていた。


 海の公社の上を通りすぎ、生い茂った森の上を飛んでいると目の前に大きな山が現れた。

 左右対称の裾に行くほどに 広がっている美しい山。頂には、白い残雪が見える。

 近づくほどに私の視界には、収まりきらなくなる。


 正面から見ると一つの山だが、横にずれて回り込むと連なる低い山並みが見えた。丁度、中腹から山裾までが、淡い桃色の霞のようにけぶっている。そして、蒼い湖が水溜まりのように点在していた。


 近づくにつれ全容が、露わになっていく、山の中腹に広場のようなものと洞窟のようなものが見えるが、建物のようなものは、一つも見当たらなかった。



 突然、ドラゴンの咆哮が聞こえた。

 「グオァアーーー!」

 イオが、山に向かって鳴いた・・・鳴くというより咆哮だ、すぐにでも火を噴きそう すると・・

 山の方から同じように

 「グオァアーーー!」と返事がきた。


 「吃驚した?今のは、着陸の許可をもらったんだ。よし、イオ広場に降りてくれ」

 ハルカが、そういうとイオは「キュア」と鳴いて、旋回しながらすり鉢状の広場へと降りた。


 広場に降りたイオが、私が居りやすいようにと又、体制を低くしてくれた。

 (イオは、本当に紳士だ、ありがとう)

 イオとハルカを見つけてクーが、近寄ってきた。


 『ハルカオカエリ・・ミヲキタウレシイ・・』

 嬉しそうに頭をミヲの体にスリスリしてきた。


 そんなクーに「クーお出迎えありがとう」と伝える。


 すると、ハルカが、慌てて話しかけてきた。

 「ミヲ、悪いけど暫くの間、クー達と話せることは秘密にして欲しい。」

 「声に出さなければいい??ほかの人には見つからないようにするから・・」

 「うーん・・出来れば・・取り合えず人前では、避けてもらえるとありがたいかな。。」

 「わかった、人前ではやらないよ。」

 (テレポシー?だっけ・・後で試してみようかな・・)


 声をかけるタイミングを見計らっていたのだろうか?


 縫い合わせた布のようなものを身に着けた、人懐こい笑顔の中年女性が、傍によってきた。


 「坊ちゃん、お帰りなさい。」

 「だから、坊ちゃんはやめろ・・恥ずかしいだろ、もう17なんだから」


 (ハルカって17なのか・・照れてる。)


 「それより、この子の世話を頼む。この子の名前は「ミヲ」竈(かまど)の中に居たから・・洗ってあげて・・煤だらけだから・・」


 「まあ、まあ、まぁ、まぁ・・それは難儀でしたね。すぐにお風呂に入りましょう」

 

 「それと、そのあとに食事を頼む。僕も一緒にとるから・・」


 「はい、はい、わかりましたよ坊ちゃん」

 にっこりと笑って返事した。


 「チッ!!坊ちゃんじゃないって言ってるのに・・じゃ、ミヲ又、後で」

 そういうと、ハルカは沢山ある洞窟の一つに入って行った。


 「さぁさぁ、ミヲ様、お風呂にはいりましょうね~。私の名前は、マリアです。宜しくお願いしますね。」

 手が汚れるのも気にしないで私の手を握ると・

 「さ、こちらですよ」と、案内してくれようしている。


 「あの・・・お風呂ってなんですか??」

 聞いたことないものだったので、質問した。


 そんな私に驚いて、

 「あら、あら、、お風呂はね、体を奇麗に洗うところですよ」と説明してくれた。


 (そうか、体を洗うところか)

 「それなら、井戸に行かないといけないのですよね?・・いつも井戸で洗ってたから・・」


 「なんてことでしょう・・・井戸で・・」

 と呟いて再度、驚きを隠せない様子でマリアは、私を見た。

 薄っすらと涙がにじんでいる。


 「お風呂の使い方から教えないといけませんね。ワンちゃんも一緒で良いですよ」

 そういうと顔をしかめて空いてる手で袖で顔を拭った。

 

 そう言われてリオルを鞄に入れたままなのを忘れていた、急いで鞄から出してあげた。確かに真っ白だった、リオルが、煤と灰に塗れて薄汚れて見えた。(あらら・・)

 

 「さ、行きましょうね」

 優しく手を引かれて お風呂というところへ向かう。

(ちょっとドキドキ・・。)

 乗せてくれたお礼を言おうと、後ろを振り返るとイオが、楽しそうに眼をグルグル回してた。

 (あ、話せることは知られちゃいけないんだっけ?・・・イオ・・載せてくれてありがとう!!)


 すると、また、楽しそうに眼をグルグル回していた。

 (何が、そんなに楽しいのかな?後できいてみよう)

星末の黎明編で、花音たちが拠点にした場所です。

同時進行で気まぐれに進めてます。こちらも宜しくお願い致します。

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