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星の末裔(改)~遥かなる時の中で~  作者: 白智(ぱくちー)
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封印されし者

スライムのライム君・・出番が少ない(泣

簡単な状況説明です。


 扉を潜ると中は、明るく長い廊下が続いていた。

 壁は、ヒカリゴケだろうか?淡く輝いている。この明るさは壁自体が発光しているようだ。


 桜の樹の中にしては広すぎる・・扉を潜ることにより、違う空間へと渡ったのだろうか?そうとしか思えない。考えてもみなかったこんな場所があるなんて・・。空気も澄んでいて、緑の匂いが仄かに香る。気持ちを落ち着けるために深く息を吸い込んで吐いた。


 私が、忘れて失ってしまったもの、私が知らなければいけないもの、どんなに過酷でも残酷なことでも私は、受け入れようと心に誓った。目の前に答えがあるのならそれを手にしないのは愚か者で臆病者だ。失った物をもう一度手にいれてやる。そうしなければ、私は先に進めないのだろう。


 暫く進むと、突き当りに大きな扉が見えた。

 その扉は、ルールーが、触れることなく音もなく開いた。


 扉の奥を見て、私は、また驚いて固唾をのむ。私の眼前には草原が広がっていたから。興味深く周りを見渡すと正面に、大きな樹の家があった。その樹の家の前には、テーブルと椅子が、並んでいて、ライム色のスライムと妖精たちが、お茶会を開いていた。


 慌てて、スライムや妖精が、こちらに寄ってくる。

 (凄い・・童話で見た風景だ・・。そう、孤児院の本棚に並んでいた、童話の世界)

 言葉もなく、立ち尽くす私だった。


 『美桜様は、あの女に記憶を封印されています。まず、皆で封印を解いてあげないと・・お話もでませんよ。』

 傍に寄ってきた、おとぎ話の生き物たちにそう言い聞かせる、ルールー。


 『ライムは、虹の欠片を持ってきて、それと妖精の涙と・・何が必要だったかしら?・・勿忘草の露・・創世樹の葉・・海の記憶・・そんな所かしらね』

 周りに集まった者たちは、小さくうなずき方々へと走り去った。


 呆然と佇んでいる私に振り返り・・ルールーが

 『お話する前にあなたの封印を解きます、準備が出来るまでお茶を飲んでお待ち頂けlますか?』

 と、大樹の下のテーブルを指さす。

 私には、否も応もなく・・うなずくだけ・・。


 お茶会をやっていたテーブルの椅子に腰をかける。テーブルには、淡いグリーンに桜の花びらが散らしてあって、とても美しい・・・クロスに見惚れていると目の前に湯呑に入ったお茶が現れた。

 お茶は桜色で桜の花が、入っていた。

 『桜茶です・・・どうぞお飲みください。』

 小さな声が、そう告げる。

 「では、いただきます・・・。」

 お茶の香を楽しみ一口飲み込むと柔らかな風が私を包み込んだ。

 (ああ、知ってる・・・なんで今まで忘れていたんだろう?)


 『きっと、お疲れだったのでしょうね。大丈夫です。ここには、あなたの味方しかおりません。そのまま、お休みください。眼が覚めた時には、全てが終わっております。美桜様の封印は、私が責任をもって、美桜様を解放して見せましょう・・・なので、今少しのお時間を』


 ルールーの声が、聞こえてきて・・私は意識を手放した。

次回は、いよいよ記憶の扉が開かれます。お楽しみに~!!

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