ドリュアスの
少しづつ明かされるミヲ(美桜)の秘密。
今日は、もう少し加筆・修正してアップします。
一番最初のお話は、「星の記憶」プロローグです。
宜しくお願い致します。
桜吹雪舞う、幻想的な風景・・・さっき見た夢の風景と同じ?・・同じようでもどこか違う。
暫くすると、花吹雪が収まった桜の樹の前に人影が見えた。そこに、緑の髪・緑の目・緑の肌をした女性が佇んでいた。
どこかで会ったような、懐かしいような雰囲気を漂わせた女性が、私を手招く。
「あなたは、いったい誰ですか?」
と我慢しきれずに咄嗟に尋ねた。女性に恐怖は感じないむしろ親しみに似た感じさえする。
女性は、静かに微笑みを称えて 腰をおり挨拶する。
『私は、ドリュアスのルールーと申します。ハジメマシテ、イオグニアスの娘』
「ドリュアス?イオグニアス??」
何を言っているのか・・全く解らない。
『・・・覚えていない?・・記憶を消されているのか、それとも只の封印だろうか?・・・』
戸惑う私を置き去りにルールーは一人夢想の世界に入ってしまった。
『美桜様・・・あなたに触れるご許可を頂けますか?』
暫く経って、ルールーと名乗った女性が私に許可を求めてキタ。
「すみません、言ってる意味が分かりません、それに美桜様とは??」
『あなた様の記憶が、どのような形で封印されているのか知るためです。これは記憶を失っているあなた様には、必要なことなのです。額に手を翳しても宜しいか?』
許可と言いながらこれは、絶対断れない奴です。圧が凄い!!。額に触れるだけだというのなら・・その位は大丈夫・。うん、焦る気持ちを落ち着けて、「どうぞ」と答えた。
それ以外の返事は、無さそうだしこれで解決するならやるっきゃない!
いくらでも額くらい触らせてあげる。
ルールーは、流れるように前に進み出てきた。
(あれって・・歩いてないよね)
微笑みながら私の額にそっと手を乗せた、思ったよりヒンヤリしてて気持ちいい。
私は、緊張を押し殺すように瞼をとじて、浅い息を繰り返す。
『チッ・・あの女、嫉妬するだけなら未だしも此処までやりますか・・なんと惨い・・見つけたら八つ裂きにしても収まりません・・』
(えぇぇ~、今舌打ちしたよね・・嫉妬?・・八つ裂きって・・なんだか怒ってるし、私の記憶って、そんなに物騒なわけ?目を開けるのが怖い・・)
ルールーは、青ざめた美桜の顔を見て、慌てて、手を引いた。
『もう、宜しいですよ~、目も開けて下さいませ』
微笑みを称えたルールーが、私に話しかける
(そうだ、こんな優しそうな人が舌打ちなんてしないよね・・うん、私の聞き間違いに違いない。)
私は、そのことに関して考えるのをやめた。
『あなた様に真実をお知らせするために、長い間ここでお待ちしておりました。』
そういうとルールーは、深く頭を下げた。
それを見て慌てて答える私。
「どうか、頭を挙げてください。私は、そのようにされるような人間では、ありません。多分。」
卑下している訳では無い。ただ、この三年間というもの、生き抜くのに精いっぱいで私は自分の過去など考えたことも無いのだ。
「それと、真実とおっしゃいましたが、何も知らない私には真実がなにかも解りません。」
「でも、お聞きしたいことがあります。私は、この桜の樹を見たことが有るような気がするのです。ただ、それはもっと若い樹でした・・・何度か夢で見たことが有ります。夢の中でこの桜の樹の下で父と母に会いました。」
『・・・・』
「でも、私は、ずっと一人でした・・・一度に沢山聞いても仕方ないと思うのですが、知りたいのです。私からお願いします。どうぞ、父の事・母の事を教えてください。」
そう言って私はルールーに 税一杯の笑顔で頭を下げてお願いをした。笑顔のつもりだけど足元に涙の雫がおちた、私の笑顔はこわばっていて、ちゃんと笑えているのか、きっと、泣き笑い・・。
「それでは、私の知ってることと、あなたへの言伝をお話いたします、長い話となりますので、こちらの結界の中で・・・さあ、お入りください。」
ルールーの腕の方へと目をやると、桜の樹の樹の幹に 白木造りの扉が現れた。先ほどまでは何も所に扉は、二枚で左右に開かれて扉ごとに中央には、桜の樹が描かれている。そして扉の周りは桜の花びらが縁取っていた。見たことも無い美しい扉。
意を決して促されるままに扉を潜ることに決めた。私の前にはリオルがまるで私を守るように意気揚々と歩いている。いつもより尻尾を大きく膨らませて・・・。緊張してるのかな?
扉の中は、ほんのりと明るく優し気だった。
「リオル・・行こう!!」
さて、ドラゴン・グリフォン・フェンリルに続いて登場は、ドリュアス=ドライアドとも呼ばれています。
私のお話の中では、ドリュアスで。
次回は、いよいよ。。お待ちかね?まってないかww
あの人気の魔物が出ます、乞うご期待!!