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最終話 それでも良いと思える恋だった
そばにあった竹刀で一本の包丁を止めた
「くっ!?」
だがもう一本の包丁が俺の左胸を狙う
「痛っ」
俺は左手を犠牲に二本目の包丁を止めた
「死にたくはないさ
まだな」
彼女は竹刀から包丁を抜き
「さよなら」
亜綺の包丁は鈍い音と共に俺あばらの間を抜いて内蔵を貫いた
「かはっ」
俺は血を吐き床が汚れる
「ごめんね
でもこうするしかないのよ」
薄れていく意識の中彼女は泣いているように見えた
翌日
カシャ、カシャ、カメラの音が室内に響く
「ガイシャは制服にあった学生賞からみて水嶋 彰
近くの高校の学生です」
「ったく、これが人のすることか?」
「確かに、目を背けたくなるような現場ですね」
現場には首が無くなり外見がミンチのようにバラバラにされている死体が転がっている。
「これでずっと一緒よ」
第一部完