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第三話 夕暮れはもう違う色 前編
亜綺と付き合ってから一ヶ月が経った
俺は部活で先鋒だったのがこの一ヶ月で大将にまで上り詰めた
不意に先輩が話しかけてきた
「最近お前変わったな。」
「そうですか?」
「あぁ、少し前のお前の剣は自分を殺し相手を殺す剣
すなわち殺人剣だった
だが、今のお前の剣は
自分を活かし相手も倒す
いわば活きた剣
活人剣だ」
「そうですか?
俺はそんなつもりないですけど」
「いやこの一ヶ月でお前はかなり変わったよ
一ヶ月前までは笑わなかったが今はよく笑うようになった。」
「だったらそれは彼女のおかげだと思います」
「はっはっは
そうだな」
先輩は豪快に笑った
部活が終わり俺は学校近くの喫茶店に入った
「お待たせ」
俺は喫茶店で待たせている亜綺に話しかけた