気炎万丈
気炎万丈編、始まります。
毎度の事ながら前書きから開始するので、本編は次からです。
力強く燃え盛る炎に包まれて先陣を翔ける竜騎士。
男女問わず多くの魔道士が尊敬し憧れる、強く美しい魔道士。
レティス王女の近衛7騎士『ブリュンヒルデ』。
こんなことを言うと自慢になってしまうかもしれないが、私の親友でもある。
彼女は、プライドの高い自信家であり、
臆病な寂しがり屋であり、
礼儀正しく、優雅であり、
面倒くさがりで、大雑把であり、
強い騎士であり、弱い乙女であった。
彼女は学園で友人となった私に多くの一面を見せてくれた。
私と彼女は多くの悩みを相談し合い、多くの過去と未来を語り合った。
しかし、彼女には彼女自身も理解できていない力と過去があった。
全ては彼女が学園に通うようになってから、肌身離さず身に着けている黄金のペンダントの導きだ。
幼き日に亡くした母の形見。
それ自体は私も聞き及んでいたが、そのペンダントはただの装飾品ではなく、
彼女の内に秘められた炎は、ただの炎ではなかった。
ある日を境に、彼女は亡き母の生きてきた痕跡を辿ることを誓う。
母の成し遂げたことの全てを知った時、ルクレーシャ・クラインは炎魔法の全てを理解した。
今回の話は、私が因縁の地へと向かっていた裏で起きた物語。
『気炎万丈』の竜姫、ルクレーシャ・クライン。
炎竜騎士『ブリュンヒルデ』が産まれて初めて帝国の土を踏んだ時の話だ。




