七話 登録
キングリザード超異常個体の容姿はドラ〇エのキングリ〇ードを黒くしたあれです。
マスコットモードはセブンゴ〇ストという漫画に出てきます。
「冒険者登録~?」
「はいそうです」
現在クロ達は自己紹介を終え、部屋でくつろいでいた。この部屋は個人の部屋よりも大きめで、作戦会議やみんなで話をしたりするときに使われる。今クロと話しているのはシノンだ。
「私たちは第三王女が城から出ない限り仕事がありません。なので暇な時には冒険者として活動してます。連絡はこの通信石を使い、移動には転移石を使っています」
「レア?」
「はい。私たち以外にはほとんど持っていない超レア道具です」
「なるほどなー」
なんで彼女らが冒険者をしているのかが分かったクロ。
「じゃあ行こう」
「いえ、もう登録してあります」
「ええ!?」
これにはさすがの彼も驚いた。マイペースな彼の調子を崩せるのはさすがともいえるだろう。
「なので行ってきてください」
「ええー。分かった」
抵抗は無駄だと思ったのか背中に黒い翼をはやして窓から出て行こうとするクロ。
「その翼は何です?」
「ん?これー?これは闇の精霊術の応用だよ」
「ほう。闇の精霊術ですか。まあそこらへんの話は帰ってからにしましょう。それでは気をつけて行ってきてください。あ、これ依頼です」
「最初にくれよ~」
クロは依頼の紙をくれるのが遅いと文句を言いながらもなんか怖かったのでさっさと出て行った。
「依頼はウォーウルフ10匹の討伐。討伐証明は尻尾10本ふみゅふみゅ」
かなりのスピードで飛びながら彼はウォーウルフのいる森まで飛んで行った。といっても自分が元いた森だが。
「グルアアアアーーーーー!!」(今帰ったぜー!!)
彼はキングリザードの体に変わり、森に降り立つ。そこには腰を抜かして座る2人の少女と一人の男、八匹のオークと、二匹のブラックオーガがいた。
<ミリナ視点>
最初は簡単な依頼だと思っていた。森でゴブリンを30匹倒す依頼だった。ちょうど仲良くなった知り合いの二人と依頼を受けた。彼らはDランク。私はCランクだった。
森に入ってしばらくして、ゴブリンが1匹もいないことに気がついた。不審に思いながらも奥に行ったのが運のつきだった。現れたのは二匹のブラックオーガ。多分番いなのだろう。私たちにはBランクを二体も討伐する術は無い。必死に逃げようとした時に反対側にオークがかなりの数いることに気がついた。
後ろにBランク二体。前にDランク8体。とにかく正気のある前を突破しようと私たちはオークに向かっていった。結果は惨敗。ああ、ここで死ぬんだな。と他人事のようにそう思った。その時だった。
空から全てを飲み込む力そのものが降ってきた。
「グルアアアアーーーーー!!」
それは黒い竜だった。その竜は口からすさまじい威力の黒い光線の様なものを放ち、オーク五匹を一気に殲滅した。残った三匹も尻尾で貫き、今度は何もない空間から武器をとりだした。いや、取り出したというよりは作り出した。
「まさか闇の精霊術!?」
それは一度見たことのある光景だった。私が見たのは風の精霊術だったが、似たようなことをしていた。今回黒い竜が作ったのは斧。それをかなりの技術力で振りまわしている。
「グルア!!」
斧でブラックオーガの腕を斬りおとす。そして返した刃でさらに三回ほど切りつけ、近づいてきたのを峰で殴って吹き飛ばした。
「ガアアアアアーーーーー!!!」
闘気の様なものを纏い、斧にも纏わせて、黒い竜は斧を雄叫びをあげながら振った。すると刃が回転しながら飛んでいき、峰で飛ばした方のブラックオーガの首を斬り飛ばした。
「ガア…」
「グアアア!!」
そして回転しながら帰ってきた刃が斧の柄に付く反動を利用し、もう片方のブラックオーガの首を叩き落とした。
「グルル…。ガアアアアアーーーーーー!!!!」
黒い竜は勝利の雄たけびを上げた。