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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

防衛学園の相棒契約《エンゲージメント》

作者:夢達磨
 南の辺境に浮かぶ小さな島で、少年・透導歩夢は慎ましくも温かな家族に囲まれ、穏やかな日々を送っていた。

 その幸せは、ある夏の夜に唐突に終わりを迎える。

 星導暦六十四年七月七日。
 四歳の誕生日、歩夢は家族とともに島の伝統祭を楽しんでいた。
 だが、夜空を裂くように赤紫の光が降り注ぎ、音もなく故郷を焼き尽くした。
 その光に呑まれ、父と姉は一瞬で命を奪われる。

 逃げ惑う人々の中、母は歩夢を抱えて必死に走った。しかし、避難できる場所などどこにもなかった。

 そして、光の奥から“それ”は現れた。

 漆黒の龍。

 咆哮ひとつで島を揺るがし、吐き出される炎はすべてを灰へと変えた。
 母もまたその炎に呑まれ、歩夢の右腕には今も消えぬ深い火傷だけが残った。
 焼ける痛みと失われた愛が、幼い心に“憎しみ”という名の刻印を残す。

 かろうじて生き延びた歩夢は、六歳の頃、星廻軍の隊員・栄星に救われる。
 やがて彼は、故郷を滅ぼした黒い龍に関する情報を知る。

 歩夢は復讐の機を掴むため、星廻軍で厳しい訓練を重ね、十年近い歳月を戦士として生き抜いた。

 この世界では、星の力、『星導力』を扱う者は、必ず身体のどこかに星紋《スターマーク》を宿す。
 それは力であり、運命であり、時に生き方そのものとなる。

 十五歳になった歩夢はさらなる強さを求め、栄星の勧めで『中央都市星導防衛学園』への転入を決める。
 ただし条件はひとつ。全島が競う星導捧祭《スターロードフェスティバル》での優勝。

 学園では「相棒星繋式戦闘」が行われる。
 攻撃者《アセイラント》と救済者《セイヴィア》が契約を結び、ともに戦う独自の戦闘形式だ。

 相棒を探す最中、歩夢は記憶を失った少女・クリアと出会う。
 軍で育ったため常識に疎い彼は、学園生活に戸惑いながらも、仲間との絆を少しずつ築いていく。
 だが胸の奥には、いまだ復讐の炎が静かに燃え続けていた。

 すべてを奪った黒い龍との決着を果たす時、
歩夢は果たして、自らの心に真の平穏を取り戻せるのか。

 星紋と星導力が交錯する激戦の果てに、少年と少女の運命が動き出す。
第1章 謎の転入生と白き戦乙姫
プロローグ
2025/10/11 01:09
第1話 転入
2025/12/05 00:12
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