4話
体調不良で更新をお休みしていました。更新頻度を増やせるように頑張ります!
「つけまがないの一旦置いといて、この国のメイク事情ってどうなってるの?」
「メイクとは何だろうか。」
このやり取りさっきもあったのは気のせいであろうか。メイクの概念がないのならこの国の美の基準が知りたい。
「メイクっていうのは、顔面を塗装するような感じ。私の国ではほとんどの人がメイクをする。私の世界の美の基準は見た目かな。」
「我が竜人王国では強ければ強いほど美しい。」
え、見た目も美しいくせにそこは言及しないのか。世界って広いな。
「私の国では。皇帝もセバスチャンも美しい部類に入るよ。」
と2人の顔をもう一度がん見してみるが、やっぱり美しい。つかイケメン。皇帝は黒髪できりっとした緑色の瞳をしていて180㎝以上はありそうだし、(しかも鼻も高い。)セバスチャンはそれよりも背が高く、黒髪で黒色の瞳をしている。背は高いが、まんまるとした瞳が童顔に見える。2人とも系統の違うイケメンだ。
「見た目が美しいと言われたことはないな。みんな同じような顔をしている。見た目では判断しにくいからこそ強さがものをいうのだ。」
つまり、竜人王国は美男美女の国ってこと!?イケパラじゃん!最高!
「メイクとやらは人間界には存在するかもしれない。人間たちから献上品があるからあとで部屋に運ばせよう。サリーは献上品を運び、アリサはカオリを部屋まで案内しろ。」
「かしこまりました。ではカオリ様こちらへ。」
と20代後半くらいの超美人がいつの間にかこの部屋いた。いきなり現れることにもはや驚かなくなってしまったのは、この国に馴れてきたらしい。てかアリサさんはこの部屋にいないんだけど。これって館内放送?..............。きっと耳がいいのだろう。知らんけど。ここにきてスルーするスキルが身に着いたらしい。
アリスさんについていくこと約5分、大きな扉の前にやってきた。アリサさんがドアを開けると、そこには女の子の理想がつまった部屋が広がっていた。ベットは天蓋付き!やったぁ!白とピンクを基調としていて、テーブルは猫足になっている。自分の部屋の何倍も大きな部屋で快適に過ごせそうなのだが、肝心のドレッサーがない。美容に関心なさそうだったから仕方ないか…とりあえずそれは皇帝に頼むとしよう。
「アリスさんですよね?わたしはカオリです。ここまで案内してくれてありがとうございます。」
「いえいえ、とんでもございません。私のことはアリスとお呼びください。敬語も必要ございません。本日からカオリ様の身の回りのお世話と護衛をさせていただくことになりました。よろしくお願いいたします。」
「OK!じゃあ、あーりーて呼ぶね!」
こんな美しい人が私を世話して守ってくれるのか。しかも強いとか最強じゃん。
すると,コンコンとノックが聞こえた。
「どうぞー」
サリーと呼ばれた10代後半の美少女が両手に荷物をタワーのようにして入ってきた。さすが強さがものをいう世界。
「カオリ様、荷物はこちらでよろしいでしょうか。」
「うん。その辺に適当に置いといて!」
サリーはベットのそばに置いてくれた。
サリーは荷物をおろして、
「サリーと申します。アリサさんと同様に身の回りのお世話と護衛をさせていただきます。よろくお願いいたします。」
「よろしくね~。さっそくなんだけど、人間界の献上品を開けるの手伝って~。」
「かしこまりました。ではサリーはあちらのほうから開けていってください。カオリ様が探しているのはコスメとつけまとのことでしたが、我々は知らないので、そのような物はすぐカオリ様にお渡しします。」
「分からないものは私に聞いて!じゃあ開けてみますか!」
と意気揚々に100以上ある献上品を開封していく。しかし開けても開けても出てくるものは宝石のみ。コスメのこの字もない。
「あーりー、サリー、宝石以外のものあった?」
あーりーが
「こちらも宝石のみです。」と申し訳なさそうだ。
サリーがふと思いついたように、
「そういえば、人間界では竜は光のもが好きとの伝承があると聞いたいことがあります。その影響ではないでしょうか。」
人間どもよ、普通特産品くらいあるだろう。それを送ってこいよ。
「あーりー、サリー、この国で見た目を綺麗にするような道具とか製品とかある?」
この見た目を気にしない国には私が求めるものがないと思うが、一応聞いてみる。
「こちらはどうでしょうか。」
あーりが見せてくれたのは香油だった。
やっぱり異世界なめてるわ。