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親戚殺し
ほんの一月前、母方の叔父さんを殺した。なんの躊躇いもなかった。
その前は確か父方の祖母だっただろうか。そのまた前は……っと、言い出したらきりが無い。
「親戚にそんな事して、なんの感情も動かないの?」
そう問われると僕は、決まってこう返す。
「慣れてるんで」
その一言を聞くと周りのみんなは、苦笑いを浮かべ去っていく。
いいじゃないか、誰にも迷惑をかけている訳じゃないし、僕は親戚以外殺すつもりはない。一昔前は、尊属殺人罪なんてのがあったと聞いたことがある。親やら、血の近しい者ヒトを殺すと他の殺人より罪が重くなり、死刑か無期懲役に処されたらしい。あぁ、現代に生を受けて良かったと心から思う。
おっと……そろそろ時間だ。今日も1人殺さなきゃならない。僕の犯行はいつだって一瞬さ。目撃者なんていやしない。死体だって出てこない。
「先生……実はお婆ちゃんが危篤で…もしかしたら近いうちに忌引きになるかもしれません」
「…おい坂内、お前お婆ちゃん何人居るんだ?今度で三人目だと思うんだが」
「ま、間違えました…叔母さんです、叔母さん…はははは」




