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音のない歌詞

透明だから

作者: 渋音符
掲載日:2021/10/18



 硝子(ガラス)の様に透明だから、私は夕焼けに映るのです。



 透き通る様な冷たい水を、飲んで居なくちゃ死んで仕舞うのです。

 染み入る様な冷たい風を、吸って居なくちゃ死んで仕舞うのです。

 人間と云う箱の中で、生きて居るのが私なのです。

 人生と云う家の中で、死んで行くのが私なのです。

 絹の様な布の上で、染み一つも無い私で。

 何も知らない貴方(あなた)で、在りたかった。


 硝子の様に透明だから、私は夕焼けに映るのです。

 貴方の様に濁って居たら、眩しいのでしょう。

 硝子の様に透明だから、夕焼けが透き通って行くのです。

 眩しく無いのです。美しく無いのです。



 色の付いた汚い水を、飲んで仕舞えば死んで終うのです。

 色の付いた汚い風を、吸って仕舞えば死んで終うのです。

 人間と云う病床(ベッド)の上で、死んで居るのが私なのです。

 人生という病室(かんおけ)の中で、生きて行くのが私なのです。

 色の在る空の先で、色一つも無い私で。

 何もかもを知る貴方で、在りたかった。


 硝子の様に透明だから、私は夕焼けに映るのです。

 貴方の様に色付いて居たら、眩しいのでしょう。

 硝子の様に透明だから、影も生まれ無いのです。

 何も無いのです。生きて居ないのです。



 硝子の様に透明だから、生きて居るのです。

 色を付けて仕舞えば、死んで終うのです。

 硝子の様に透明だから、生きて居るのです。

 色を付けて仕舞いたい。貴方の様に。

 生きて居たいのです。

 生きて痛いのです。



 硝子の様に透明な私に色を付けて。

 夕焼けに映る私に影を付けて。

 硝子の様に透明な私を打ち壊して。

 夕焼けが乱反射して眩しいのでしょう。


 貴方の隣で、死んで終うでしょう。



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