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某日 某所
錆びだらけの太い鎖が悲鳴を上げる。
もう何度壁に叩きつけただろうか。
それでも一向に、千切れる気配はない
どす黒く変色した手首に鎖が食い込む。
爪はとっくに全部無い。
髪の毛もすべて抜けてしまっただろうか。
食事だけは出された分とにかく全部食っている。
どんなに臭くても、汚くても。
そのうちに、味も臭いもわからなくなった。
ただで死ぬわけにはいかない。
こんな所で、こんな風に。
人間ども
人間ども
細く美しい首から鮮血がほとばしる。
その場面を何度も何度も思い出す。
涙が一筋、流れ落ちるのを感じる。
勿体ない
その一滴分命が削られるのであれば
もう涙などいらない





