真実
【あの二人は双子だから、付き合うも何もないよ】
は?今なんておっしゃいましたか?
双子~~~~~~~~~~~~?!?!?!
確かに…人を見下す所は似ている…じゃなくて!!!
『それ本当です?』
恐る恐る聞く私にあっさり、そうだよと答えた。
去っていく社長んも後ろ姿を見つめ、一言質問をしたかった。
『あの社長!私をAクラスに入れていただけたのは、私にも実力があると認めて頂けたからなのでしょうか?』
ふと振り返った社長は、私が緊張をしている感じを読み取ったのか肩を掴みながらゆっくり説明してくれる。
『そうだよ。君は作詞家だけなんか勿体無い。ダンスも上手くなればデビューも出来る。演技が上手くなればまた別の道が開ける。ダンスの無い曲なら直ぐにでもデビュー出来る。それくらい君は良い心を持っているよ』
そう言って去っていった。
あの社長はお世辞をいう人ではないのは見て分かる。
…私にも実力があるんだ。頑張らなきゃ…
私はトイレに行かずに先ほどの社長の言葉を思い返していた。
まさか、あの二人が双子…でも真相を一輝さんに聞くことなんか出来ないし、してはいけない分結だろう。…気づかないふりをしていればいいのだろうか?
でも…優子さんは一輝さんを兄弟ではなく、男として好きだって言うのに変わりはないだろう。
一輝さんがずっと言っている【深い関係】や【切っても切れない関係】というのも納得がつく。
悩みながら部屋に戻ると馴れ初めが決まったと教えてもらった。
聞くところによると、誰も案が浮かばなかったから一輝が考えたと。
私は一輝さんの顔をずっと見つめた。彼は自分が見つめられている事を不信に思うだろう。
…優子さんと双子?似てないけどな…社長の言う事だから本当の事なんだろう。
気づくと、一輝さんは首を傾げていた。
っは!彼を凝視していた…