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私を取り巻く天使達  作者: mint
夢に向かって
43/65

雅の暴走


Mistressみすとれす


…聞いた事がない。

音楽を聴かないからなのかピント来ない。

でもCrystal Roseと仲が良いって事はそれなりに人気なんだろうな。



…って



『雅さん!ちょっと待ってくださいよ!確認してないし!!!』


彼から携帯電話を取り上げようとしたが、全く掴めない。他のみんなに助けてとお願いしても知らんぷりをする…



あ~~~~~~~~~!!!!!



幸樹さんと直人さんは私に向かって笑っている。


『さぁ、柚姫ちゃんの活動開始だな。初めは驚きの連続だろうけど、頑張れば実』


…へ?


一輝さんの膝に頭を乗せると撫でてもらえた。


『とりあえず、任せておきな』


遠くで電話をしている雅さんの声が聞こえる。

今日久々に昔の詩に逢ったのに… お披露目するだけで緊張したのに…


……はぅ。





電話している雅さんを見つめていた。


じゅん?元気だったか~物は相談なんだけど、Mistressにピッタリな歌詞を見つけたんだ。読むだけでも良いから読んでくれない?まぢで!じゃ、いまからメールで送るわ、ありがとなー』


雅さんは私に向かって満面の笑みを浮かべ走ってくる!


『これ読んでくれるって! ハニー認められたら結婚だっっっ』


それを眺めていた一輝さんは冷静に馬鹿かと呆れている。

私は取り敢えず、どの詩を送るのか見せてもらいたい。


『あの、どれでしょう??』


雅さんは首を傾げる。

『ん? 君と僕 ってやつ』


…うーん。 

どんなやつだったかな…


『ちょっと確認させてもらえないですか?』


本を横取りしようとするが笑顔で渡してくれない。

『ん? 俺らのには似合わないけどMistressにはピッタリだ!』



だ~か~ら~~~~!!!!!



『見せてってば~~~!!!!!!!』


私達の戯れ合いを皆は冷やかな目で見ている…そんな視線関係なく確認したい。

『メールで送ってからね?』

打ち始め…阻止しようとする私を直人さんが抑える。



…だから~どうゆうことなのーーーーーーーーーーー!



『はい。見ていいよ!』


…手元に本を受け取る。…じゃなくって!!!


『送っちゃったんですか?!』雅さんは笑顔で頷く。


『確認する前なのに~!君と僕…君と僕…』







【君と僕】


出逢いはふとした瞬間

あれから時間ときは流れ

お互い大人になった二人


出逢った頃は些細な事で

笑ったり喧嘩したり

色んな花が君を咲かせてきた


時は残酷な物で 

二人の距離が縮まった様に見せて

初めから君と僕の距離は同じまま 


君は一体どこにゆく…

僕は一体どこにゆく…


君と出逢ったのは神様のおかげで

君の幸せを祈るのが僕の仕事で


だから安心しておゆきなさい…

後ろを見ずみおゆきなさい…







……まだ続くが途中で読むのを止め私は愕然とした。


『こんな歌詞…駄目駄目…恥ずかしい』


リビングの絨毯の上でうつ伏せに倒れた。



はぅ…





―― トゥルルルル~♫ ――




!!!!!


その時雅さんの携帯が鳴った。

電話に出る雅さんを捕まえ一緒に話を聞く。

携帯電話に耳をくっつけ相手の声を聞こうとするが中々聞こえない。



『読んでくれて有難う!これを書いた子?女の子で作詞家を目指してるんだよ。今度うちの新曲もその子が作詞したんだ。聴く?パソコンから送るよ~!ん?連絡先?あぁ、うちに住んでるから!え?ハニーだよ!』



…ハニー?!



雅さんは長々電話をして笑顔で切った。

『ハニ~!Mistressのリーダーが来るよ!じゅんって言うんだ。Mistressの曲聴いたことある?』


きっと有線で聴いているであろうが分からない。顔を横に振りながら不安な目で雅さんを見つめた。

『OK! じゃぁ、さっそくMistressの曲を聴こう!曲調も掴める』手を握られ部屋に連れて行かれた。



一連の流れを見ていた皆は雅の行動に驚いていた。


『完全に雅の流れに流されてる…』


仁美は面白そうに眺めていた。

残された皆は詩集を見て話をしている。



幸樹

『これ、本で出したら売れそうじゃない?うちらの新曲も作詞したんだし。名前は売れるでしょう』


直人

『まぁ、名前は売れるだろうけど…実際は詩を好きな人じゃないと詩集なんて読まないよ』


仁美

『私は気に入ったわ!こうゆうの素敵…書けるなんて羨ましいわ。一輝くんは気に入らないの?』


一輝

『いや、気に入った。好きだ… ただ…』


ただ…?



【柚姫、これからどうなるんだろうな…】



はぁ~…

皆は溜め息を漏らしながら上の階にいる二人を想像した。




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