告白と作戦会議
――俺の彼女になってくれるか?――
私は聞き間違えをしたのか、はたまた夢を見ているのか…
唖然… でも返事をしないと一輝さんが困ってしまう。
――・・・私が彼女になっても良いのですか…?――
電話先の一輝さんは安心したかのようにため息をつく・・・
――俺の赤い糸が柚姫ちゃんに届いたのか分からないけど…
そう言ってくれて嬉しいよ。ゆっくりで良いから‥・
とりあえず、社長に彼女っていう説明をするから、忙しいから電話きるね――
そう聞いて、今の状況を思い出した。
――あっ一輝さん?! 私の家の前に女の子達とカメラを持った人達が居るんです――
一輝さんの様子は一気に変わった。
――そっちにまで?!――
明らかに怒った様子だった…。
どうしたら良いのかわからず、忙しい一輝さんにこんな事をいうのもいけなかったと思った。
――あ、でも大丈夫です。急いで家の中に入りますから!
じゃぁ、おやすみなさい――
そう電話を切ろうとしたら、一輝さんの声が聞こえたので携帯を耳に当てた。
――今日は、家に帰るのやめておいたほうがいい。
俺の家に来た方が安全だろう。
少し時間かかると思うけど…お店の前で待っていてくれる?
必ず迎えに行くから…作戦会議だ――
一輝さんはやっぱり優しいんだ…安心する。
――では、お店の前で待っていますね――
とゆっくり携帯の切るボタンを押した。
私は夜空を見上げ、微かに観える星に語りかけた。
――これから… 私たちはどうなっていくんだろう…?――