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老害が堰止めてきた若者の本当の力が

モネの妻は、5人女の子がいれば2番目で10人いれば4番目くらいに美人なのだがスタイルはダントツで1番といえ、今も特に鍛えることもないのに無駄な贅肉もなく手足も指先まですらりと美しく30歳くらいに見えるが実はアラフォーでモネより3歳年が上だ。


20代の頃は医局を取り仕切る30代の先輩女医たちを差し置いて教授から優遇され、モネと付き合っていながらもうまく排卵日を避けつつ何人かのドクターと不倫を含む親密な付き合いをしていたような奔放な性格で、同時にモネの頭の良さやドラーグクイン姿も心から愛していた。


やがて当時の助教が教授になると若い女医が何人も入局し、気がつけばモネの妻はいつの間にか30代後半の医局の小うるさい邪魔なお局位置になっていた。


モネと結婚してからの10年ほどは、2人ともそれぞれ自由にやりたいことが出来ていて思いどおりで幸せな人生を謳歌していたつもりだったが、ここ数年はどこにもある旧い仕組みや老いた既得権益者の存在に直に気づかされることが増え、夫婦で飲む酒の量が少し増えてきてもいた。


周りの若い飛び抜けた能力のほとんどが旧態依然とした仕組みの中で伸びる芽を止められてしまうのを横目で見つつ、どちらかというとうまく滑り抜けて生きてきたモネと妻だったが、

2人はこれからの10年こそが本当の社会人になれるかどうかだと思っているし、また、家族になれるかどうかを試されている時でもあるという気がしていた。


医者であるモネの妻は、昭和のはじめの頃より10歳若い身体になった日本人が現役世代を65歳までとして100歳人生を生きるものの、男と女が楽しんで愛し合えるのはせいぜい30年ほどの能力だろうと思っているので、

自分はあと10年はモネと愛し合えるはずだと考えている。


出来ることならずっと今のままモネと唯一無二のパートナーでいたいと、モネの妻は、鏡に映る少し疲れてくすんだ自分の顔を見ながらこ心から願っていた。











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