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他人の攻略法など無駄よね

’なんでこんな西の端なのか、って思った?京大にはね、洛西の西の端と南の宇治市にいくつもの学部が有るのよ。市内中心地には医学部とその関連施設のための広い土地が要るけれど新しく探すには限られているので、離れた土地の方に移せるキャンパスを移したのね。‘


ケンゾーの恋人は仕事で来られなかったが、美味しいパン屋やラーメン屋が何日いてもきりがない程出店している京都ではホテルのブランチのレベルも高く、和食の仕出しは割烹並みに美味しい。


昼前になるとリビングの大きなテーブルの上に白い割烹着を来た仕出しの男が四人分の懐石料理を並べ始めた。


アサリの吸い物はアルミのポット型の鍋で自分達で暖め直していただく仕様で、割烹の2代目がモネの計画の賛同協力者なのでかなりの御馳走だ。


‘京都には世界から政府や大企業の権益者が集まるの。きちんと普通に生きてれば勝手にヒトが集まる街よ。当たれば世界的な人脈もすぐに拡がるしね。’


アツシとカエデにとって初めてで美味しすぎる仕出し懐石をいただきながら、モネとケンゾーからはいろいろな話が聴けた。


ケンゾーはゲイと感じて中高引きこもりつづけ高卒資格をとって東大に入ったが今では誰からも好かれる社交的な青年であること、

モネは20歳の時に作ったプログラムのお陰でなにもしなくても月50万円だけは沸いてくることと、個々が自分の人生に責任をもつ社会の構築と性別のボーダーレスを実現したいと動いていること、

モネの妻は地方私立医学部で偏差値全国最下位の中でも劣等生で二回留年していたが東大病院で研修を受けて少し働いていた時の東大系の人脈が多く役に立つこと、

他人の攻略法にお金を払って偏差値だけを追い求めるなんて馬鹿げていて、東大や京大にはたいして苦労もせずに自己勉でスルッと合格してきた天才がかなり多いこと、などなど。


超のつく有名進学校受験生のアツシとカエデにも、ようやく、大学はそのさきに続く人生のエントランスでしかなく自分を見失うこと無く将来を見て生きていればまともな人間たちと繋がることができるものだ、そしてそのための自分の芯を作るのは受験生の今からなんだ、ということが理解できてきた。


’ただし、敗戦国の生き残り老人が作ってきたファシズムな暗黙知や自分が損をしないためだけの忖度は叩き潰さなきゃならないわ。’


地元の純米大吟醸を何合も呑んでいるモネの口調は少し激しい。





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