日本を導く3人の論客
私が社会に出たのは、ちょうど平成に変わる年だった。 2,3年はバブルで景気が良かったがその後ジワジワと悪くなっていった。私の働いていた会社は時代の流れの中、創業当時と営業品目が変わり社長は経理と銀行との付き合いをするだけだったのでとにかく文句しか言わなかった、いや言えなかったのだろう。険悪な雰囲気の中なんとかリーマンショックまで持ちこたえたが、ついに取引先の倒産に巻き込まれ会社を畳んだ。
平成不況については私の後ろの世代では就職氷河期でもっと苦労している世代の人もいるだろう。
なぜこんなに日本は長い不景気に苦しむのだろうという疑問をずっと持っていた。メディア等で人口減少や中国の台頭等が盛んに言われていたが納得いく言葉は無かった。
今回のアメリカ大統領選挙が切欠で情報を集める中、説得力のある三人の人物を見付けたのでご紹介したい。
一人は高橋洋一先生だ、最近はNHKの問題で話題に上がるのでご存知の方は多いと思う。この方は元財務官僚で経済学者でもあり、現在内閣官房参与を務められている。元官僚としては変わり者でその物言いは簡単明快で非常に納得いく物が多い、又官僚をされて居ただけあって各省庁の内部事情やマスコミの事についても詳しい。頭が良いだけあって周りが馬鹿に見えるのだろう、少し言葉は鼻に付くがほとんどの言葉は正しいと思う。特にバブルについて土地と株の税が割安になっていたと言う言葉は、その時代を生きた私にとってストンと胸に落ちてきた。 あの当時土地を買って、建物を建てその利益を次の土地や建物に回せば税金はほとんど払わなくてよいという税制度のお陰で有名所では丸源ビルなど自転車操業で山ほどビルを造っているデベロッパーが沢山有った。バブルが弾けそういった所が軒並み潰れると、大東建託やワンルーム財投商品でリスクを所有者に押し付ける詐欺まがいの業者が伸びていった。 また財務省は増税が出世の評価基準である内幕や電波オークションにからみ既存のテレビ局がどれだけ甘い汁を吸ってきたかも白日の下にさらされてしまった。
二人目は江崎道朗先生を紹介する、この方を知っている人はかなりの政治通だろう。保守系のシンクタンクで近代歴史研究や評論をされている方でアメリカ軍の内部や各国保守層との人脈が広く、その解説は歴史や国際的な幅広い視点で的確かつこれまた分りやすい、私の目は鱗が落ちすぎて痛いほどだ。 ぶっちゃけ言うと私のネタ元はほとんどこの方なのだ。 中国共産党による昭和30年前後から始まった影響力工作や大国としての役割を拒否した為に発生したアメリカによる日本潰し、一向に進まない改憲の裏に潜む内閣法制局、無責任な外務省。 日本のメディアや保守系論客達がいかに井の中の蛙で無知かと言う事が良く分ってしまった。現在多くの書籍を出され、ようつべにも沢山動画が上がっているので一見の価値は大有りだ。
三人目は青山繁春参議院議員だ、元共同通信記者でその熱血さは頼もしい。安倍元首相に請われて国会議員になられたそうだ。記者時代等の豊富な知識で国政の状況を分りやすく動画にされている、こちらもようつべに上がっている。 こちらも官僚の視野の狭さや無責任さが浮き彫りにされている、ぜひ見て欲しい。
アメリカ大統領選挙はどうなるか全く見えないがどちらにせよ混乱は続きそうだ。中国の脅威は白日にさらされその野望は砕かれつつあるが、暴発の恐れが有りどう収束するかこちらも油断出来ない状況だ。
国内は今回アメリカの状況や中国危機を全く報道しないメディアの信用はがた落ちしたが、健全な野党がいない状況、ヒステリー状態で劣化が激しい左翼、政治に関心がない大多数と問題は山済みだ。
長い長い平成不況は、利権選挙で選ばれた政治家、視野の狭い官僚、中国共産党の影響工作に汚染されたメディア、論客、文系学会と私を含めた政治に関心の無い国民全ての責任だと思う。今ここで全員が目を覚まさなければ希望ある未来は訪れないだろう。