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プロローグ1

初めまして皆様。samuriと申す者です。

これが初めての投稿になりますので温かく見守ってください。

ただ、改善点や感想は受付けてますのでどんどん送って下さい。

よろしくお願いします。


それではどうぞ。

この世界(VRMMO)はいわゆるゾンビゲーである。

タイトルは『Undead or Alive』

通称:UoA 。今、世界中で注目されているタイトルの一つだ。まだ発売されて2年経たないが総プレイヤー数は5億人にのぼる。この世界のモデルは地球。


プレイヤーは自身にレインフォースと呼ばれるナノテクノロジーを搭載しており、それゆえ驚異的な身体能力を得ている。その力を使いZ-ウイルスに侵されたゾンビたちと戦い、この世界を生き抜くというのがこのゲームのコンセプトである。まあ、細かい説明は色々とあるがとりあえずは目の前のことに集中しよう。


俺の目の前には一体の怪物がいる。


3m近くの巨体にそれを構築する大きな筋肉、皮膚は人と同じようだが色は暗いグレー。髪は無く、目は4つあり全てが赤く血走っており、口は左に大きく裂けている。さらに、裂けているところから異様に発達した犬歯が窺える。だが一番の特質すべき点はヤツの両手。液体金属のようになっており自由自在に形を変えられる。しかも硬質化が可能であり物凄く硬い。

そして、ヤツの異能は『UPDATE(アップデート)』。こちらのスキルや技術を学習し、時には体を変質させて対応してくる。


名は『タイタロス』。今出ている最新の章、第3章のラスボスである。


こんな怪物と戦い始めて約1時間。

流石にタイタロスの再生も追いつかなくなってきており、核の2/3が剥き出しになっている。

もう少しだ、あと2、3撃をヤツの腹の奥にある心臓のように脈打つ赤い核に叩き込めればいける。

とは言え、こちらも満身創痍なのは同じ。固有スキルが使えるのもあと1回が限界だろう。だから最後の攻撃に全てをかけるしかない!


「『超光速(タキオン)』」


一気に超光速の世界に入っていく。これが発動中は俺を除く全てのものの動きがスーパースロー再生のように物凄くゆっくりになる。普通はこの状態で攻撃されればひとたまりもないだろう。


しかし今のタイタロスは『UPDATE』により、この速さでも対応してくる。

自分の核を背中の筋肉も使って覆い隠し、両手を鞭のように変形させこちらを迎え撃とうと伸ばす。


俺は打刀を右手に、小太刀を左手に持ちながら正面から突っ込む。タイタロスは両手の鞭を高速で振るい俺を叩き潰そうとしてくる。あの威力の鞭を今の状態で食らえば1発で退場だろう。だがそれを打刀や小太刀を使い威力を殺し、弾いたり見切ったりしながら一気に懐へ潜り込む。


そして打刀と小太刀で核を刺そうとするが、タイタロスは右手を鎌のように変えて俺を斬りつけてくる。それをスライディングで躱しながら股下を潜り、その最中に両足の腱を斬りつけバランスを崩れさす。


スライディングの勢いのまま跳び上がり背中から打刀で核がある位置を突き刺そうと試みるが、タイタロスもそうはさせまいと遅れながらも左手の鞭を伸ばしながら俺の打刀を弾き飛ばす。


その瞬間、タイタロスは顔だけ振り返り俺を見ながら口元を歪めた。きっと、勝ったと思って笑っているのだろう。馬鹿め。


もちろん全て織り込み済み。すぐにバックステップを踏みながら、小太刀を顔にめがけて投げるがこれもヤツの右手で弾かれる。だが俺は既に右の太腿にあるガンホルダーからこの戦いで初めて使う愛銃(デザートイーグル)を引き抜いている。あいつは今さっき両手を使ったばかりで銃撃のような速い攻撃は有効だろう。


そのまま俺は核を狙いマガジンにある7発全ての弾を撃ち込んだ。


その銃弾の特性は『徹甲貫通』。


自分の核を守るためにと筋肉を移動させたが故に背中の筋肉は薄くなっている。タイタロスはいきなりの銃撃に対応できずに躱そうとするが足の腱の再生が間に合っておらず動けない。結果、7発の銃弾全てが悠々と背中を突き破り核へと届く。


『グォォォオオオ!!』


タイタロスは雄叫びをあげ、暴れながらもその巨体は大音をたてながら地へと落ちていく。


俺は『超光速(タキオン)』の効果も切れ、膝を突きながらも目の前にあらわれた文字を見る。



『MISSION COMPLETED』



「はぁ、はぁ、やっとだ…やっと…ソロクリアだぁぁあ!! フォォオオ!!」


あまりにも嬉しくて思わず踊ってしまう。

これも仕方ないといえようなぜならこの1ヶ月あまりずっと挑んできたのだ。

5分ぐらい踊った後に一度冷静になってクエスト報酬を見る。


--------------- REWARDS ------------------

・強化溶液(A級)2

・特異性鉱石 10

・拡張粒子(+5)

・引き継ぎチケット(装備)1

・引き継ぎチケット(スキル)1

・引き継ぎチケット(固有スキル)1

・引き継ぎチケット(特性強化)1


ソロ討伐報酬

・強化溶液(A級)1

・拡張特質粒子(+5)

・引き継ぎチケット(特性強化)1

・引き継ぎチケット(固有スキル)1

----------------------------------------------



「よし!拡張特質粒子ゲット!それと………… 引き継ぎチケット?」


何を隠そう俺はこの粒子をゲットするためにタイタロスに一人で挑み続けたのだ。

この粒子で俺のレインフォースをさらに強化できる。


ここでレインフォースついて説明しておこう。

レインフォースにはデフォルトとして、ある程度の身体能力向上と再生能力が備わっている。これらはあくまでもサブであり、メインとして5つの特性強化とスキルが存在する。


1:身体強化(筋力などの基礎身体能力や再生能力の向上)

2:速度強化(移動速度や思考速度、再生速度向上など)

3:知力強化(判断能力や分析能力向上など)

4:技術強化(生産系の器用さや戦闘技術向上など)

5:特質強化(スキルや固有スキルの効果向上など)


これらの組み合わせで自身を強化できる。とは言え、この強化は無限にできるわけでは無くそれぞれに上限が設けられている。それぞれ最大レベル5までであり、合計レベルが10以下になるようにしなければならない。

強化レベルに関しては一度レベルを設定するとリセットすることはできない。故にこの強化の組み合わせはものすごく大事なのだ。


ちなみに再生能力に関しては即死以外の傷だったら基本的に完治するが、重傷の場合は再生のために一切の行動ができなくなる。


同じようにスキルにも1〜5の間でレベルがあり、レベルが高いほど効果も上がる。スキル及び固有スキルの合計値も同じく10以下で無くてはならない。


第2章からスキル統合制度が開始され、同じレベルの通常のスキルを2つ以上を掛け合わせ1つのスキルにすることができる。ほぼ全てのスキルの統合が可能なためあまりにもスキル量が多く、今だに新しいスキルが発見されている。まぁ、使えないのも多々あるが。


次に、固有スキルというのは文字通りそのプレイヤー唯一のものであり、似たような効果の固有スキルはあれど全く同じものは存在しない。固有スキルは特殊な条件を満たした場合やイベント報酬などで獲得でき、全てレベル5扱いである。


ちなみに、俺の『超光速(タキオン)』は1周年イベント報酬の「固有スキルチケット」で獲得した。このチケットの為に何日徹夜したか覚えてないが何とかゲットできた。あの時は発狂しすぎて脳血圧が上がり、強制ログアウトになったのは懐かしい。


ただ固有スキル獲得に関しては運営曰く、条件などが高すぎて全プレイヤーの中でも3つ以上所持している者はいないらしい。きっと上手く調整しているのだろう。


そして、今回ゲットした拡張粒子や特質拡張粒子は強化やスキルの最大合計レベルを引き上げるというものなのだ。ちなみにこのアイテムでしか合計レベルを引き上げることができない。第2章のボス戦のクリア報酬でも同じ物を1度使っているので、今回で合計レベルを20まで伸ばすことができる。


その他の今回の報酬については


・強化溶液(A級):特性強化の経験値を100上昇させる。強化溶液でのみ特性の強化が可能。(強化は経験値が100でレベルがひとつ上がる。B級が75、C級が50、D級が25)


・特異性鉱石:特殊な効果やスキルを持った武器や銃弾の作成時に使用。


こんなところであろう。

ただ、引き継ぎチケットに関しては初めて見た。後で要確認だな。


簡単な確認も終わったところで、タイタロスの素材を剥ぎ取らねばいけない。

このゲームでは倒した敵からの素材は自動で得るか、自分で剥ぎ取るか選べる。俺は少々グロテスクだがリアルを感じたくて剥ぎ取り式にしている。それに必要な素材が自分で選べてしっかり取れる。自動式は楽な分獲得できる素材はランダムだ。


取り敢えずはタイタロスの核に両腕だろう。これらの素材は主に武器や装備、弾丸作成に使える。さっきからタイタロスの死体が臭いのでさっさとやってしまおう。

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