第16話 反乱終結
「ぁ…ぇ……?なぜ……?」
僕に頭を消し飛ばされた兵士の後方にいた兵士がそう、半ば呆然としながらつぶやいた。
なに被害者面してんだよ!!ぁ…ぇ……なぜ……?だって?(笑)
そのセリフは僕が1番言いたいんだよ!!てめーらはなぜ反乱に加担した!?そしてなぜ反乱を起こしたりその反乱に加担した人間の一味が仲間殺されたくらいだで動揺している!!
その以前にお前らの方からから僕を殺そうとしてきたんだろが!!殺そうとして殺されたら唖然とするとかお前ら殺し合い舐めてんのか!!自分は他人を殺そうとしてるのにさー!!
「そこをどけ、反乱起こした、カス共!!」
ついつい、苛立ってしまって本音が出てしまった。
ハー…駄目だね、子供のフリ……というか年相応の言動をしなければならないのに、まー、今回は仕方がない切り替えていこう!!たぶん神様が全部なんとかしてくれるだろう。
「なぜそれを!?いや、今はそれはいい…とりあえず囲んで殺すぞ!!」
はっwwなぜそれを!?ってマンガや小説によく出てくる三下かよ!てめーらの言動で反乱を起こしたか反乱に加担しているのはすぐわかるだろうが!!
「ああ!!」
「おう!!」
「………」
そう言って残った4人が半円状に囲んで包囲を狭めながら僕を殺そうとしていた。
はっ……無駄な知恵を回してご苦労なことでそんな努力したところでてめーらが僕をどうこう出来るわけでもないのに……。
「ハハッ…フンッ」
反乱者のまるで小説とかに出てくる勇者なその一味みたいな言動に半笑いしてしまったが、戦いの最中だったと思い出し気を取り直してから気合を入れて敵対者4人を魔法で焼き殺した。
コツン コツン コツン コツン
とりあえずさっき僕を囲んで殺そうとした敵対者の四人は全員殺した。
さっきの4人は全員レアにして殺した。
とりあえず1番近い部屋は………ヴァイゼ…いや、姉上の部屋だな……とりあえずそこに向かう。
姉上の部屋に向かう前に武器を持っていなかったことを思い出したので死んだ兵士の死体から剣を剥ぎ取って姉上の部屋へ向かった。
「……グッ……ふざけるな……」
姉の部屋の前に兵士が3人いたのでついついそうつぶやいた。
「ん?」
「あ?」
「なんだ……?」
足音が聞こえたからかそれとも僕の声が聞こえたのか兵士こちらを振り向いた。
部屋の中は少し見えづらかったが部屋の中には姉や母上に兵士達が剣を向けていた。
「二人とも抵抗するなよ!」
そんな声がかすかに聞こえた。
やはりこいつらも反乱に加わったている兵士か?こいつらが反乱者側か確信が持てないが反乱者かどうかの確信を得るだけの時間はないか……。
「とりあえず、死んどけ…………フッ……」
そうつぶやいたあとこれまた敵兵士の3人をレアにして焼いた。
しかし……結局、魔法を全力で放つたびに、力むのをどうにかするだけの時間がなかったな……。
「ぁ?どうし……」
部屋の中にいた敵兵士がこちらを見て呆然としながらそう呟いたので敵兵士が呆然としている隙に母上や姉の近くにいた兵士に全力で近づいて胴体を真っ二つにした。
あぁ〜あれだね……人体を真っ二つにしたら臓器とかが飛び散って気持ちが悪いね……。
「ぁ?なにが……?」
「はぁ……!!」
目の前にいた仲間を殺されてそう呆然としている兵士の頭を魔法で消し飛ばした。
「ァ…アレス…助かったわ……」
そう、姉上がお礼を言ってくれた。
「どういたしまして……母上、先程の兵士は反乱者でしたか?」
一応確認の為そう聞いた。
「?…え…えぇ……そうよ?……もしかして知らずにあの兵士たちを殺したの?」
母上は困惑しながら僕にそう聞いてきた。
「そうですか…やはり反乱者でしたか…いいえ、僕のところにもここと同じく僕を殺そうと5人組の反乱者の集団が来ましたから十中八九、ここにいた5人組の兵士は反乱者だろうと確信していましたよ?」
母上の質問に対して僕はそう答えた。
「そう…でしたか……アレス…?あなたは大丈夫でしたか?」
何を聞きたいのかはなんとなくわかる……怪我をしていなかったか?ということだろう。ただこの答えで合っているか分からなかったから一応、どういう意図での質問か聞いてみた。
「大丈夫とは何がですか?」
「………そう……ね……怪我……………「はい、大丈夫です」……と……か…………「え?とか?……」………いえ……なんでもありません………大丈夫なら良いのです………」
少し引っかかる部分はあるがまぁいい、とりあえず今兄上がどこにいるかを聞く。
「……それで母上、今、兄上はどこにいますか?」
「たしか…御義父様………おじいちゃんとパパと一緒に居たはずよ?」
「そう…ですか……なら兄上は大丈夫か……これから3階に向かって、兄上や父上、お祖父様と合流しませんか?」
「………そう……ね……合流しましょう…」
そんな感じで話がまとまったので3人で3階に向かった。
「ぁ……」
ついつい驚いて声を出してしまった。階段近くにアテナ殿やその一味がいた。
「あ…姉上……大丈夫でしたか?一緒に避難しましょう……」
そう、アテナ殿が言ってきて母上がアテナ殿の方に行こうとしているのでそれを止めた。
「どうしたの?アレス?……なんでアテナに威嚇するように魔法を使ってるの?」
母上が僕にそう聞いてきた。
「母上も姉上も……アテナ殿にも聞いて欲しいことがある。まず第一に僕が虚言を吐いていた場合神殿の魔道具?神具?まぁどちらでもいい…で、嘘がバレるこの言葉に間違いはありますか?」
「いいえ、ありませんよ?それがどうしましたか?」
「そうですね。間違いはありません」
「……?」
僕の質問に2人は肯定し、1人は何を言っているのかよくわからなそうにしていた。
そして質問に答えた内の1人、母上は僕の質問の意図を聞いてきた。
そして質問に答えた内のもう1人、アテナ殿は青ざめたような、苦虫を噛み潰したようなそんな顔をしていた。
最後に姉上は僕の質問の意図がわからないと言いたげな表情をしながら、なにも答えなかった。
「ねぇ?アテナ殿?そんなに慌ててどうしたの?あと…さっき言っていた大丈夫か?という質問はさっきいた反乱者共が大丈夫か?そう聞きたいの?」
大丈夫かという質問は僕たちに対していったことだと理解していたが嫌味の為にそう聞いた。
「は……?何を言ってるの?アレス?」
「ハハハハ……ふぅ~……アレス君、君はこう言いたいのかな私がこの反乱に加担していると……事実だがどこでそれを知った?」
母上が何を言ってるのか分からなそうに、そしてアテナ殿は諦めたようにそう聞いてきた。
「うーん、そんなに簡単に認められたらこの苛立ちをどうにかすることができないから嫌なんだが…まぁいい、いつから……か…1年前の一階にある庭での文官長、名前は…プロディティオーだったかな?に君が兄上や姉上を人質に取られて反乱に協力するよう脅迫されていた時からだよ?こちらは質問に答えたから君に質問するよ?………さっきの君の慌てよう……さては君……反乱失敗しただろう?」
僕はアテナ殿にそう聞いた。
「ど、どういうこと!アレス!文官長にアテナが脅されていたって!?」
「そのままの意味だよ?アテナ殿が兄上や姉上の命を楯に脅され反乱に協力させられた」
「え?なぜ?ねぇ!アテナ!どういうこと!?何があったの!?」
その後、いろいろ問答があって母上からアテナ殿に対しての質問が終わってアテナ殿にもう一度同じ質問をした。
「ねぇ?アテナ殿、君もしかして反乱失敗したの?」
「アレス!!」
「いい!!姉上!!そうだね…反乱…失敗してしまった……ねぇ?アレス君?私が死んだあとも姉上や義兄上、タプファーやヴァイゼを守ってくれる?」
そう、アテナ殿が聞いてきた。
「………あぁ…もとよりそのつもりだよ…最大限頑張って父上や母上、兄上に姉上、それにお祖父様やお祖母様を護るつもりだよ……、そしていつか文官長を潰す」
「そう……ですか…よかった……」
そんな感じでアテナ殿との話が終わった。
その後、いろいろあってアテナ殿達の反乱は失敗で終わり、この反乱の幕が閉じた。




