第15話 反乱が発生
一体いつに反乱が起こるんだ?
ピスティスへプロディティオーが反乱に協力するように脅迫をともなっての要請をしていた密談を聞いてから1年以上の月日が経っていた。
反乱についての話を聞いてからの最初の内は精神的に全く問題なかったが時間が経つにつれて、いつに反乱が起こるか、わからないという緊張感に精神がだんだんだんだんやられていった。
もしかして反乱の計画は取りやめになったか?
まー、あれだけ反乱対策の準備していて反乱が起こらなかったらそれはそれで多少、苛立ちはするが同時に安心もするだろう。
もうこんなことを、毎日、毎日、考えなくてもいいのだからそれ以上喜ぶことが他にあるだろうか?
いいや、少なくとも今のところ無いだろう。
こんなストレスフルな生活が終わるんだから……。
それに反乱が中止して喜ばしいもう1つの理由がある。
それは母上が妹の反乱参加に悲しまずにすむからだ。
アテナが反乱に参加するのは脅迫によって半ば強制的に参加させられたからだ、その話を母上が聞いたらきっと母上はアテナの減刑を嘆願するだろうし、その以前の問題としてあの優しい母上のことだ妹が脅迫され反乱に加わらざるをえなくなった状況にとても心を痛めるだろう。
……できることならそんな姿は見たくない。
最悪、アテナが反乱に参加していて減刑が絶望的なようであれば僕が率先してアテナの厳罰を訴えよう。
少しでも母上の心労や精神的苦痛を少しでも和らげ、忘れさせるためであり、そしてアテナに執行された刑の責任は全て僕だと印象付けるために……。
もしも減刑の可能性があるのなら僕にできる全ての手段を使ってアテナへの減刑を求めよう……
ハーーーー、しかし本当に今後どうしよう……
ドタ ドタ ドタ ドタ
あ〜…クソが……起こってほしくないと思っていたことが、今ちょうど起ったか……、別に騒動の起きる日時を操作できるわけではないから言ったところでしかたがないが最悪、反乱が起きる時期を操れたり、できればこの領で反乱なんて未来永劫、起こさないのに……。
いや?反乱が未来永劫起こらなければさっき言った反乱が起きる時期を操れる能力に反するか?反乱が起きる時期を操る能力だったら反乱の時期を長引かせることは出来ても反乱を起こさないことはできないか?
まぁいいか……こんなこと考えたところでなんの意味も無いだろうからね……。
ドン!!!!
「アレス殿お覚悟!!」
そう言いながら兵士が部屋に侵入し剣を僕に向かって振りかぶってきた。
「チッ!」
フンッ!
そう気合を入れて無詠唱の火魔法を使った。
結果は……兵士の頭が消し飛び噴水みたいに首から血が吹き出た。




