第11話 屋敷の探索
いろいろな意味で、やっと探索が始まった。
自分1人での屋敷内の移動はまだ許可が出ていないが兄や姉、父や母他には大人と一緒に行動していたらある程度動き回る許可を1歳になった頃にやったと得られたり、長時間ずっと考え事をしていたり、兄や姉と遊んだりと、屋敷内探索に時間がかかったのはいろいろ理由があるがやっといざという時の避難経路を考えられるだけの情報がある程度得られるだろう。
「んとー、アレスの部屋があるのが2階で、僕たちや母上それに父上たちの部屋あとはお祖父様やお祖母様の部屋も2階にあるよ、あとあまり行ったことはないけど3階には父上やお祖父様の執務室があって他にも会議室?とかもあるらしい。そして1階には母上の兄妹の部屋があって、あとは客室とか人がたくさん集まれる部屋がある、たしか……そこで舞踏会?っていうのをすることがあるらしい……あっ、ついた。」
兄はこの屋敷にどのよう設備や部屋があるか説明してくれた。
しかし説明の途中で目的地に着いたようで目的地についたことを話、立ち止まった。
立ち止まったのは僕の部屋がある階と同じ階にあるなにかの部屋だった。
なんの部屋かは兄に説明されていないからわからない。
「ここは図書室、本ってすごく高くて、すごいんだよ!本をたくさん持っている家は教養?勉学?をしっかり重要視?している家らしい。僕は今年から領地経営に関する勉強だったり国の歴史に関する勉強、他にも段階的に勉強していく感じらしい。そして9歳から学校?ってところに行くらしいそれまでに領主として必要な教養?と今後、どの学校に進むかを決めるために必要なことを学ぶらしい」
キィーー
兄がそう話した後、兄が図書室の扉を開けて、図書室の中に3人で入っていった。
「お兄ちゃんが話忘れてたみたいだから話すけどあとこの階にはね、ママがときどきお茶をしている場所とか他に1階の外にはたくさんの花があるの。あとね!ここのあたりは居住区?っていうらしいの!」
姉はそう楽しそうに説明してくれた。
それはそうと本格的に、屋敷の外に出ようと思ったらどうしたら外に出られるのかわからなくなってきた。
さっきの兄や姉の話から想像するにまず僕が今、生活している場所は居住区画というらしい。
この区画は居住スペース兼たぶん政治及び軍事、他に王家や他の貴族との外交に関する最終的な決定あるいはその前段階の話をすり合わせたり決定するための場所だと思っていいだろう。
ということは……だ…以上のことから考えるにこの屋敷……いや?城や要塞、城塞都市と言ったほうが正しいか?の中に今、僕がいる住居区画とは別の区画があると考えて間違いはないと思う。
区画の中には軍事に関する区画もこの城にはあると思う。
この城は領地の中核地としてコンパクトに作られていると思う。だから住居区画の他に軍事に関する区画、軍事区画、他に内政に関する区画、内政区画、あとは裁判や諜報、諜報は軍事と言ってもいいんじゃないか?まぁとにかく、諜報、他にも他領に関する情報を集めどのように対応していくか決めるための外交区画があるはずだ、以上からもしかしたら、この城の外に出るためには他の区画を通過してからでなければ外に出られない可能性がある。
今のところ手に入れられた情報で憶測できる予想はこれで全部だろう。
「アレス見て!すごいでしょ!この本の数?」
そう兄が言ってきた。
あぁ、たしかにすごい、すごいとは思うが1歳の子供がそのあたりをしっかり理解していたら不審がられるかもしれないから、ここはあまり反応を示すべきではないだろう。
「うん?」
とりあえず話している内容がよくわからないとでも言いたげな反応を示した。
「ん?あぁ、そっか、そうだよね。アレスまだ赤ちゃんだもんね。わかんいよね……」
そう言って少し落ち込みながら兄が頭を撫でてくれた。
「キャッキャッキャッキャッ」
とりあえず頭を撫でられたので喜んでおく。
最近、転生してからある程度、時間が経ったからかどう反応したら良いのかなんとなくわかってきた。
「アハハハハ、うん、このあとどうしょうか……」
そう言いながら兄が今後の行動の予定を考えた。
「ママのところに行こう!」
そう姉が言った。
「うん?うん…そうだね……うん!そうしよう!」
そんな感じでこれからの行動が決まり、この後はいつもと変わらない日常が始まった。




