ステータス
中田 宗
レベル:2
HP:30/30
MP:10/10
筋力:10
耐久力:16
敏捷:6
魔力:7
ステータスポイント
5
状態
精神衰弱
スキル
なし
スキルポイント1
取得可能スキル
初級回復魔法
初級火魔法
初級槍術
体力上昇小
身体能力上昇小
とりあえず耐久力高くね?あと精神衰弱してるの俺。自覚はあったけどステータスにまで表れるとは。ステータスは今の状態を反映させてくれる。だから初期ステータスの値は人それぞれ違う。現実で体力が多い人は耐久が高い。とはいえ俺のは恐らく精神の耐久力が反映されているのだろう。学生時代運動部に入っていたくらいでそこからは体力は落ちていっている。
あとレベルが上がるごとにステータスポイントが5、スキルポイントは1手に入る。ステータスポイントを1割り振るとHPとMPは5、その他のステータスは1増えていく。
スキルポイントはそれぞれのスキルによって必要なポイントが違う。今の所のスキルは全部1で手に入る。
ひとまず荒木にステータスを伝える。
「中田さん流石の耐久力ですね。だからあの会社の中で潰れずに生き抜いてるんですね。大体潰れるか潰す側に流れるのに無駄に誠実ですもんね。」
褒められてるのか褒めている評価を聞きながらどのスキルとステータスの割り振りのオススメを聞いてみる。
「中田さんはまず体力上昇が欲しいでしょうけど今日のうちにあと何レベルか上がるでしょうからあとに回しましょう。まず初級槍術とっちゃった方がいいと思いますよ。冷静に戦えてますけどやっぱり武器の扱いなんて普通の会社員には分かりませんしね。今後ソロでも潜れるように初級回復魔法が次ですかね。私回復持ってないのでやっぱりポーション代って馬鹿にならないんですよね。」
なるほどと早速初級槍術を取得すると決めた。
「で、どうやって取得するの?」
「まずはステータスボードを出してください。」
「ステータスボードとは?」
「講習で言われてないんですか?ステータスボードについて。」
「全くだ、ほとんど死ぬなとしか言われていない。そういうのじゃないの?講習って。」
荒木は呆れた顔でこっちを見た。
「まあ一番大事なのは死なない事ですけど、初心者講習ってそんなに何も説明しないのか。というか中田さんも少しは下調べしてきなさい。会員証持ってますか?」
「仮でもいいんです。あと、ごめんなさい言い忘れてました。会員証はブレスレットのタイプの方が便利ですよ。」
ぶちぶち言いながら荒木が会員証の機能について伝える。この会員証の裏側にステータスを表示させることができる。そこにタッチしてステータスやスキル取得画面を開くことができた。ブレスレットのタイプだとAR上に画面を映し出してそこで操作できるからちまちましなくていいらしい。
会員証がなくても頭の中でこのスキルをとると思えばいけるが、何となくこのスキル取ろうと思っているだけで自動で取ってしまったみたいなことが多発していた。そこで会員証の中にステータスボードが組み込まれたようだ。逆に会員証を持っていたら会員証からしかステータスはいじれない。何その特殊技術。すごく金かかるんじゃないの?と思っていたがそれ以上に探索者が欲しいから初期投資だ。探索者の数が国の今後の発展のパラメータとなっている昨今ではこれくらいの技術投資は屁でもないのだ。というかダンジョン関連の全てに金がかかりまくってるもんな。
本会員になる時はブレスレットに変えてもらおうと思いながら初級槍術を取得する。
初級槍術を取得しますか
YES/NO
YESを選択すると
初級槍術を取得しました
というメッセージが会員証に出てくる。これでスキルを取得できたのかと疑問に思い槍を握るとさっきよりしっくりくる。突いてないでみると先程のようなぎこちなさは無くなっている。
「スキルってすげー。」
槍を振り回しながらはしゃいでいると
「だからといってスキル任せだと成長しませんからね。実際にスキルを使いこなすのは中田さん自身ですから。」
「スキルに使われないように肝に銘じます。」
だってテンション上がっちゃうじゃん。武器なんて持ったことないんだよ。修学旅行の時木刀買いたかったけど、それすら金がなくて買えなかったし。意外とあの木刀たけーのよ。
切り替えてステータスポイントは敏捷に全振りした。
流石にこの敏捷では荒木に全く追いつけない。荒木のステータスを見せて欲しかったが禁則事項ですと断られた。
貧乳には似合わないセリフだと思っていたら睨まれた。
「どんどん行きますよ。まだ一戦しただけですからね。あと2レベルは上げないと今日きた意味ないですからね。」
俺のお目当てのスキルは体力上昇だ。ステータス上昇系のスキルは現実でも反映されやすいのだ。魔力が体の中で生産されるようになり、体の中で循環させる分にはダンジョン外でもある程度、効力を持つ。逆に魔法はほぼ霧散していく。ダンジョンの中の魔力により維持されているからだ。
「よし、ガンガンレベルあげるぞ。」
俺と荒木はダンジョンを進んでいく。