ひとときの休息
精神力を回復するために瞑想をする。
なぜ普通に瞑想が出来るかというと、会社の周りの仲間たちが精神にダメージを負い散っていく姿を見てきたからだ。元からタフな精神の持ち主だといいが、俺のような小物が魑魅魍魎を相手にするには技術が必要だった。
そこで瞑想をしていた。朝起きた時と寝る前にそれぞれ別の瞑想をする。
朝は活動的になるような呼吸で夜はリラックス出来るような呼吸でだ。ストレスがかかると呼吸が浅くなる。
何が大事かというと呼吸法なのだ。
あの漫画で見てきた呼吸法というのを現実に行うとは思っていなかった。
こんなのフィクションだと思っていたが効果はあった。個人差はあると思うので全員に勧めるわけではないが。
しかも今、雑念だらけだな。まあいいか。まだ余裕がある。
疲れを癒しながら荒木の戦闘をぼんやり眺める。
軽く流しているだけなのに、敵が次々と命を散らしていく。
見ていて壮観だ。全ての動作が洗練されていて丁寧だ。
だからか、遅く感じるのだがモンスターに対して常に先手を取っている。速度を出さなくても敵を圧倒していく姿はその練度を表している。恐らく俺に見えるレベルに速度を落としてくれている。戦闘において意表のつき方、有利になれる立ち位置。全てが勉強になる。
「それどうやるの?」
荒木に聞いてみる。
「相手をちゃんと見て、それに合わせて動く。」
ちゃんとした事言ってるようで何も言ってなくね?
「中田さんなら勝手に出来るようになりますよ。あとは色んなパターンを見て実践する事ですね。」
「となると色んな動画見るとかになるのか。」
「他の探索者を生で見てみますか?しかも、中級以上の。」
「そんなこと出来るのか?!」
「言っても私結構強いんですよ。伝手ならいくつかあります。やっぱり槍使ってて上級者となるとユキちゃんかなー?でも、中級者から始めるべきか。」
「流石荒木さん。憧れます!」
「急にしっかり下手に出てきますね。」
「だって、せっかく強くなれるかもしれないんだからチャンスは掴まないとな。」
「無駄に逞しい精神ですね。どちらにしても今日明日いきなりは難しいので来週くらいですかね。」
「オッケー、楽しみにしておく。じゃあ、回復してきたしボス戦に行くか。」
気力も体力も回復した。何なら来週の楽しみもできた。
5階層の入り口は大きな扉になっている。進もうとすれば勝手に開く。ダンジョンというのはやはり不思議なものだ。
申し訳ありません。
3月から転勤でしかも忙しいタイミングで残業だらけであったため更新ができませんでした。
もう少しで落ち着く予定なので、それまではぼちぼち更新していきます。




