3階層をぶっ飛ばす
飯を食った後にすぐまたダンジョンに潜る。
今日はオークハンバーグセットを食べた。肉汁が溢れてきて美味かった。
「腹一杯だけど、もう潜るの?」
「そんなん動いたらすぐ消化されますよ。というか5層まで行くんですからさっさと敵蹴散らしていってください。」
「言われなくてもやってるだろ。」
ゴブリンとコボルトを槍で突き刺しながら進んでいる。別に全部倒す必要はないが集団で来られるとどうしても一旦足が止まる。荒木くらいの敏捷性があれば別だが、そこまでレベルも高くない。かといって敏捷に特化させるわけにもいかない。まだ他のステータスも足りていない。中でもMPはもう少し必要だ。
魔法で敵を蹴散らしながら槍で攻撃を繰り返すとどうしてもMPが少なくなってくる。MP回復待ちの時は槍だけしか使えないのでペースが遅くなる。あと槍に火を纏うのは強敵以外にはコスパが悪すぎる。使い所を見定めないとすぐにMP切れしてステータス低下とスキル無効の状態になるので一気に効率が悪くなる。
「ちょっと手伝ってもらっていいですか?」
荒木にそういうと
「これは中田さんの戦いですから、ピンチ以外は助けませんよ。レベル上げも兼ねてるんですからめんどくさがらないでください。」
と厳しいお言葉をいただいた。
「力が欲しい。」
「何敵キャラみたいなこと言ってんですか。そんな一足飛びに強くなるなんてことないですよ。ちゃんと段階を踏まないと調子にのっちゃいますよ。」
「うむ。そうだな。ちょっと調子乗っちゃてたわ。先週まで普通の会社員だったからそこからこんなにボコボコモンスター倒せるようになってたもんな。」
自分を戒めながら、火魔法を矢の形で発射する。
「ファイアアロー」
お。いいなこれ。貫通してゴブリン2枚抜きしたぞ。MPもファイアボールと同じくらいしか使わないからコントロールさえできればこっちの方が効率いいな。
「ファイアスパイラル」
今度はドリル状にして火魔法を発射する。ゴブリン3枚抜きしたけどコントロールし切れてないのか無駄にMPを消費している。回転させる際にどうしても魔力が拡散されていき無駄が出ている。凝縮と回転という二つを意識しながら魔法を使う必要が出てくる。
「もう少し練習が必要だな。」
「無駄に魔法使うの上手いですね。」
「中学校の時とか練習しなかった?漫画見て気を練ったりとか魔法をコントロールしてみたりとか、まあ実際には出ないんだけど。変にそういうイメージするのが上手くなっちゃって。自分の中で魔法の概念とか作ってみたりとか。」
「うわあ、恥ずかしくなるからやめてもらえます?共感性羞恥で死ねます。私は私TSUEEEEを頭の中でやってたんで気持ちはわからんでもないですけど。」
確かに荒木の戦い方は俺TSUEEE感が凄い。レベルが違いすぎてわからんだけかもしれんが。
「今になって役立つとは思わんかったがな。魔法使いとか絶対隠キャしかいないよなー。」
「いや、陽キャのトップ層がいますよ。それこそソロで魔法使いするような天才が。まあ関わり合いにならない方がいいと思いますよ。超変人なんで。」
「何それ。面白そうなんだけど。」
「まあ、上の方にいくと嫌でも知ることになるので大丈夫ですよ。巻き込まれないように気をつけてください。私は巻き込まれたくないのでこの話はここまでです。」
トップ層だとやっぱりクセが強い人が多いんだろうか。戦闘狂多そうだしな。
そんな話をしながら探索というか駆け抜け続けていたら4層の入り口に着いた。
3層の攻略は一瞬だったなとは思うが、今日のうちに5層のボス攻略までが目標なのでとっとと4層に向かった。




