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『神殺し』の異世界転生    作者: ヤっちゃん
学園編 遠征研修
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第31話  遠征研修



「今年の遠征研修はブリトニー子爵領内にある、ハーエン山脈になる。各自、必要なものは前もって準備して臨むように。」


6年6組の教室内で、担当の教員から遠征研修について告げられる。


遠征研修とは、アスタルシア学園の4年生〜10年生に課せられる課外授業のようなものである。

4年、5年、6年の3学年を混同して班を組む中級生組と、別で7年、8年、9年で混同である上級生組に組み分ける。

他学年同士で班を組むことで、普段とは違うメンバーでも連携が出来る様に、それと上と下の立場を意識させ、それぞれが指示通りに動けるようにする訓練である。

なお、10年生は1学年のみで別の場所で実施される。



(遠征研修か‥‥。今年もカイルと組むかな。)


フィウルスはそう考えながら廊下を歩いていると、後ろから肩を叩かれて振り返る。


「オイ!フィウルス!今年の遠征研修もよろしく頼むぜっ!」


赤い刈り上げの頭。カイルだった。


「うん!今年もよろしくっ!」


2人は肩を組んで笑い合う。





Side サファ



8年1組の教室内、その隅でサファと複数の女生徒が密集して話をしている。


「今年も遠征研修の時期がやってきたわ。あの子の班に入る人員は選抜出来たの?」


小声でサファが女生徒達に問いかける。


「はい、隊長!今回は5年生と4年生に潜んでいる、会員が立候補する予定です。」


「厳粛な選抜の結果、5年生の会員No.43と会員No.47に。4年生の方は会員No.51と会員ナンバー59に決まりました。」


サファの問いかけに対して、謎の番号を読み上げていく女生徒。


「そう。良かったわ。これからも引き続き、あの子を支えてあげてね。」


「「「かしこまりました!!」」」


彼女らはフィウルス大好き隊(フィル・ラヴァーズ)。この5年のうちに、その勢力は人知れず伸ばしていたのであった‥‥。




Side エルシィ・ガーデン



(今年も遠征研修の時期が来ちゃったな〜。)


エルシィはベッドに寝転びながら、呑気に考えていた。時刻は既に、他の生徒達は寝静まっている深夜である。


(今年はどうするかなぁ〜。やっぱり、無難に五星の班に入り込むかな〜。4年生はわたし1人だけどぉ、戦力的には問題ないでしょ〜。)


研修での班員は、各学年2人ずつで3学年を混同するため基本的には6人になる。しかし、そもそも数が割り切れないこともあるため、5人でも可能となっている。



(どうせわたしと組みたいって子は学年にいないし、どうでもいいんだけどなー。さ〜て、五星の中でも誰のとこに行こうかな〜?『輝晶剣』はうるさいし無しだな〜。一番人気は姫様のとこだろうし〜。あ、この間怒らせた『不動杖』と『無限弓』にまたちょっかいかけるっていうのも‥‥)



様々な思惑を募らせていた彼女だが、不意に何かを感知する。


(あれ?『影』が動いてる気配?こんな時間に何してるんだろ?)


彼女の感知系の技に、『影感知』というものがある。魔力や闘気と関係なく、動いた影を感知する能力である。


(これは‥‥寮を出て向かう先は‥‥山?)


単にトイレにいく程度の動きなら、彼女もここまで興味は抱かなかったであろう。だが、その影は寮部屋を抜け出して山へと向かっていたのだった。


(アハッ。どこの誰だか知らないけど〜、おもしろそう♪)


彼女はルームメイトを起こさないように、そっと部屋を抜け出して、件の影を追いかけに行った。




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