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『神殺し』の異世界転生    作者: ヤっちゃん
 学園編 入学
29/78

第24話  第3学年 決勝戦



「さあ!ついに3年生の決勝戦となりました!毎年、第注目の戦いです!3年1組、我らがアスタルシア国の王子アルス・ヴァン・アスタルシア様!その剣技、その力は次代の王国を切り開くと、みんなが期待しております!そして、対するは麗しき公爵家令嬢のサファ・ハワード!結界と剣術を織り交ぜての戦いは目が離せません!」



「やあ。やっぱり、僕の前に立ちはだかるのは君みたいだね。」


「‥‥戦いの前に無駄話はやめましょう。」


「‥‥つれないね。こんなにも猛烈にアタックしているのに。」


「‥‥今は、少々気が立っていますの。」




「それでは、決勝戦はじめっー!!」


開始の声が響き渡るが、双方どちらも仕掛けにいかない。


(フィル‥‥。あんなにも傷ついて。‥‥悔しい。この力はあの子を守るために磨いてるというのに。)


サファはフィウルスの現状と自分自身に腹が立つ。


そんなサファに対して、


「弟くん、残念だったね。あんなになっちゃっ‥‥」


言い切る前に、アルス王子の目の前に剣が振り抜かれる。


ギンッ


「‥‥くっ」


アルス王子はかろうじて自身の剣で受け止める。


「‥‥今は気が立っているって言ったでしょう。」


ゾクリ、と背中に悪寒が走った王子は、ようやく意識を戦闘に向ける。


「今度は僕が勝たせてもらうよ。」


そう言ってサファに斬りかかる。


だが、


「なっ!?体が?」


体が何かに阻まれて動かない。


「っ!?結界魔法か!」


その正体はサファの結界魔法である。

強固なバリアで身を守る結界魔法。だが、サファはその強固なバリアを相手の体に纏わせて、動きを阻害させていた。

しかも、結界は本来なら外側からの攻撃を防ぎ、内側からの攻撃は通すようになっているが、サファはこの性質を逆にして相手に纏わせている。その結果、結界でありながら、相手の動きを封じる牢獄のようになっているのだ。


「‥‥だけど、相手にかける場合はそれほどの強度はないんだろう?」


そう言って、アルス王子は力づくで結界を破壊する。

性質を逆にした結界は、まだ不安定なためである。


「そこだっ!」


そしてついにアルス王子の一撃が決まった‥‥かのように思えた。

キンッと、何かに弾かれた音が響く。


「‥‥結界魔法の並列発動。」


そう。サファはアルス王子に結界を発動しながら、自身にも身を守る結界をかけていたのだ。


「‥‥驚いた。これはもしかして、加護の位階が相当高いんじゃないかな?」


「さあ?戦闘中に詮索とは、随分と余裕ですわね?」


「いや、余裕なんてないんだけど‥‥」


「それでは、全力でいかせていただきますわね。」


そこからは両者に語り合う間は無くなった。

サファはアルス王子に結界による行動阻害、そして自身を守る結界を発動しながら剣術を叩き込む。さらには、空中に結界を作りそれを足場にしたりと縦横無尽に動き回り、アルス王子を翻弄する。


やがて、決着の一撃が決まる。



「き、決まったー!!3年生の優勝者は、見事アルス王子を打ち破った、サファ・ハワードー!!!」



(あとで、フィル・ラヴァーズにこれからのことで会議を開かなくては‥‥。)


本人は優勝なんてどうでもいいと考えていたのだが。

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