第15話 お友達
「ご機嫌よう。ご一緒してよろしいですか?」
シャルルは優雅な一礼とともに、フィウルスに対して問う。
「え、えっと。はい。」
困惑しながらもフィウルスは答えた。
「あ、自己紹介がまだでしたわね。わたくし1年1組のシャルル・ヴァン・アスタルシアといいます。」
「えと、1年6組のフィウルス・ハワードです。」
「まあ。ハワード公爵家の方ですのね。いつもここで昼食を?」
「はい、そうです。シャルル姫様はどうしてここに?」
「ちょっと言い寄られて来るのが疲れまして、こちらに避難して参りしたわ。」
「そ、そうだったんですか。」
「ええ。本当に大変でしたわよ。媚び諂った顔で近づいてきて、家格がどうの、加護がどうのと。しつこいですわ!」
ぷくっと頬を膨らせる姫。
「は、ははっ。シャルル姫様にお近づきになりたかったんでしょうね。」
「あなたはどうですの?」
「え?」
「あなたはわたくしとお近づきになりたいですの?」
突然の質問にフィウルスは困惑する。
(お近づきになりたい?別にそういうのは‥‥。)
「僕は‥‥あなた達と並び立ちたい。」
「っ!!」
「もちろん、今のままでは難しいですが‥‥」
フィウルスとシャルル姫は真剣な表情でお互いに見つめ合う。
「‥‥なるほど。五星の世代と呼ばれているわたくし達に並び立つ。6人目になるということですのね。」
「‥‥はい。」
「その日が来ることをわたくしも心待ちにしておりますわ。さて、」
唐突にシャルルは手をポンと叩いて、
「つまりわたくし達はライバル!そしてライバルとは、友!これであなたとわたくしはお友達ですわね!」
「‥‥え?」
予想外の言葉にフィウルスはたじろぐ。
「毎日はさすがに無理ですけども、時々わたくしもここで昼食をご一緒させていただきますわ!」
「あー、シャルル姫様がそうしたいなら別に‥‥」
「シャルル、でいいですわ。」
「いや、さすがにそれは‥‥」
「ですわ!」
「わ、わかりました。シャルル。」
有無を言わせない迫力が、そこにはあった。
「フィウルス!よろしくですわね!」
「はい。よろしくです。」




