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氷の城  作者: 壱百苑ライタ
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ログハウス

一、ログハウス


 外は吹雪だ。

 アヴニールの切った手首から止め処なく血が溢れている。

 パッセは先程見た体勢のまま倒れている。

 ぴとん、ぴとんと水が垂れる音だけが部屋に響いていた。


 不意に、玄関からガタガタと音がして、「アヴニールちゃん、居るのかい!?」と扉の向こうで声がした。

「すまなかった! 薬を持ってきた、用意できた! 開けておくれ!」

 どんどんと必死に、扉を叩く音が響く。

「さっき君が尋ねて来た時、一番下の子が出ちまったんだ! 俺たちは二階ですっかり寝ていて、だから遅くなってしまった、すまない!」

 ぴとん、ぴとん。水が垂れる。




 その水の音に合わせるように、ぴくりとアヴニールの指が動いた。


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