とある雨の日のお話part5
このお話は長すぎるので何話かに区切っております。
ちなみにこの話が最後です。
part1は朝掲載しております。
part2はお昼時に掲載しております。
part3はおやつどきに掲載しております。
part4は会社員の皆さんがそろそろ終業かな?ぐらいの時間に掲載しております。
登場人物とあらすじ
主人公、佐藤剛はごくごく普通のサラリーマン。23歳
ヒロイン、三船咲は17のピッチピチの高校生。ギャル
ある雨の日、傘を差して会社から最寄りの駅に向かって帰る途中だった。
だが雨足が強くなり始めたので早足で駅に向かうと大きな商社ビルの前で呼び止められる。
三週間後の11月。
既にちゃぶ台はこたつに早変わりしそろそろ石油ストーブを出そうかと思っている時期である。
三船咲が泣き叫び飛び出して言ったあの日から少し立ったが課題はクリアできたのだろうか。
ピンポーン。
確かに音はピンポンそのものなのだが何故か誰かが言っているような変な音がする俺の部屋の来客のベルがなる。
ちなみに今日は土曜で時間は間もなく夜の11時になるような時間帯である。
こんな時間に来るやつなんて居ないだろうと思われがちだが俺の友達かそんなこと関係なしにやってくる。
どうせまた友達だろうとタカをくくって玄関を開けると。
「お久しぶりです、お兄さん♪」
バタン。
ドンドンドンドンドンドン!
なんか見たこともない美少女がいきなり兄呼ばわりしてきて思わずドアを締めてしまった。
それに怒り心頭なのか現在最高潮の悲鳴を上げているドアが目の前にある。
「え?まじ誰?」
思わず声に出してしまったが本当にあんな美少女知らない。
なんか黒髪で今まで綺麗にトリートメントを欠かさず綺麗に整えられた長い髪。
どこかで見たことのある動きやすそうで清楚な雰囲気からは考えられないちょっと派手めなTシャツに青のジーパン。
それに合わせたかのようなスニーカーを合えて履かないのか運動するための運動靴。
総合的に見た目は清楚系だが所々に元気ハツラツな所が見えて明るく接しやすい雰囲気が漂う美少女だったがそんな人高校ましてや中学の時にも居なかった。
『ちょちょちょ!なんで締めるんですか!もしかしてあたしの事わからない?!』
今でもドンドンとドアを潰す勢いで叩いてどこかで聞いたことがあるような声と口調で叫んでいる。
まさか、いやマジで?
俺は確認するかのようにドアチェーンをかけてそっともう一度開ける。
「あ、やっと開けてくれましたか!」
「貴方みたいな美少女、知り合いにいません。人違いじゃないですか?」
「いやいやいや!人違いじゃーーー」
バタン。
俺は問答無用でドアを再び締める。
『なんでまた締めるんですか!イジメですか?!イジメなんですか?!』
またもやドンドンとドアを壊す勢いで叩く美少女。
『ちょっと!話を聞いてください!咲です!三船咲ですよ!』
ミフネサキ?誰それ?
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ナレーション:説明しよう!佐藤剛は仕事でなければ友達の名前すら忘れてしまうのだ!このため深夜だろうが剛の家に友達が来るのは自分たちの名前を忘れられないようにするためである!
ちなみに顔は覚えれる。
名前だけ忘れてしまうのだ!
つまり顔を見ておぉ!お久しぶり!とかやっほー!と声をかけれるほど顔は覚えてるのだがそこから名前を連想できないのだ!
ちなみにそれを親に心配され病院にもちろん行ったのだが診断は健康そのもの!むしろなんで忘れるの?くらいの原因不明な現象なのだ!
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いやマジでミフネサキって誰?
そんな人いたっけ?
マジでわかんねぇ。
考えているあいだもドンドンとドアを叩き続ける美少女。
正直怖いわ。
大人しくドアチェーンを再びかけてドアを開けるとガッと美少女の左足がドアの間を挟み込んで締めないように固定しやがった!
怖い怖い怖い!
どこのヤンデレだよ!
怖すぎるわ!
「酷いですよ!なんで2回も締めるんですか!」
「あなたみたいな美少女と仲良くなった覚えはないのですが?」
「酷い!私が課題をクリアすれば付き合ってくれるって言ってたのに!」
えぇ?!こんな美少女とそんな約束したっけ?!
そんな約束したのはどっかのギャルだけだったはずだが。
「ん?あれ?反応が鈍いですね。あ、もしかして………」
何かを閃いたのか肩に下げていたカバンをおもむろに物色し始めて「あった♪」と言うと二つの物を出してきた。
ひとつはどこかで見たことのある色した金髪のカツラ。
ウィッグ?カツラも一緒だろうが!
コマけぇことは気にすんな!
もうひとつは透明な仮面のようなものに薄く化粧を施しているものでそれもどこかで見たことのある物だった。
彼女はそれをおもむろにつけ始めた。
すると目の前にいたのは三週間前にその約束をしたギャルだった!
「うぇええええええええ!おまっ!………名前なんだっけ?」
元ギャルはズテンとまるで関西の新しい喜劇のようなお決まりのこけ方をした。
しかもなかなか上手いし。
「三船咲ですよ!三船咲!なんで忘れるんですか!」
「さぁ?」
「さぁ?って………まぁいいです。とりあえず中に入れてもらえますか?」
「あぁ。ちょっと待ってろ。」
俺はおもむろにドアを締めようとするがガッと元ギャルの足が引っかかりドアが締めれなくなっていた。
「………なぁ。」
「なんでしょう?」
「締めれないんだが。」
「そうですね。」
「足どけてくんない?」
「嫌です。」
「なんで?!」
「ドアを締めたらそのまま開けないつもりでしょ!」
「俺はそこまで鬼畜じゃねぇよ!」
「絶対嘘ですね!信用なりません!」
「なら一生そのまましてろ!」
そういうと彼女は「ムゥ……」っと頬を膨らまして不機嫌になりながらも大人しく足を引いたので一旦ドアを締めてチェーンを外してから再びドアを開けた。
「お兄さんの事は好きですがまだ信用したわけではありません。」
「だからそこまで鬼畜じゃねえよ!」
「そうですか。とりあえずおっじゃっましま〜す!」
元ギャルはそういうと気分ウキウキで中に入っていく。
「それでなんで今更来たんだ?」
「それはもちろん、お兄さんに約束を守ってもらいに来たんですよ。」
「そうか。」
まぁ今まで来なかったんだ。
たった3週間ほどだがその間死ぬ気で頑張ったんだろう。
よく見ると手に絆創膏がいくつも貼っていたりしている。
一体何をやればそこまで怪我をするのだろうか。
「私一杯頑張りましたよ。」
「そっか。」
「髪も黒に戻しましたし、後に戻れなさそうな友達とは縁を切っちゃいました。」
そこにはいろいろ言いたいことがあるがそうしなければ行けないこともあるだろう。
「そうか。」
「あたし、料理や裁縫が出来るようになったんですよ。」
彼女は涙を流しながらこの3週間の努力を語り続ける。
「父と母との仲もマシになりました。」
「そうか。頑張ったんだな。」
「はい、おにいさんに認められたくて、好きになって貰いたくて、お兄さんと付き合うためにたった3週間ですが頑張りました。」
そうたった3週間だ。
新しく出来た友達や縁を切った友達ともまだ多少ギクシャクしてるだろう。
料理だっておそらくようやく包丁で怪我をしなくなった程度だろう。
そのお陰で両親との蟠りも少しづつだがほぐれているだろう。
今が一番大事な時期だろう。
だから報告に来たんだろう。
俺から名前を聞くために。
「なら自己紹介をしないとな。」
それを聞いた彼女は目を開いて今まさに涙が溢れそうな顔で俺を見ている。
「俺は佐藤剛。23の社会人だ。」
「あたしは三船咲です。17の高校生です。」
「よろしくな。」
「よろしくお願いします。それと――――」
「わかってる。とりあえずは俺と付き合ってくれ。」
「ッ!?ハイ!」
こうして佐藤剛と三船咲のカップルが成立し2人の物語が始まる………
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1年後…………
正確には11月から8月の今なので実質9ヵ月程度なのだが。
それは置いておいて。
早生まれの咲は今年高校を卒業した。
たまたまウチの会社が新入社員を募集しており咲は見事合格。
3ヶ月の研修を経て晴れて俺の会社の仲間入りを果たす。
対する俺は仕事の業績を認められ部長代理の席を貰う。
仕事は基本的に今までと代わりはしないがうちの会社の部長は役職としては中途半端な位置にある。
その為なのか使い勝手がいいらしくうちの会社の中で1番忙しい役職である。
なのでその部長が対応出来ない時は代理である俺が請け負うことで部長クラスの人たちの手負担を軽減させるらしい。
なんでも今年からの初めての導入するそうで若手で今一番力のある俺が選ばれたそうだ。
残念なのは役職はあくまで代理なので役職手当は出ないものの代理を1回務めることで一時金をもらうことができる。
後輩の竹田君は6月に彼女と結婚した。
元々相手の両親とも仲が良く気がつけば逆に外堀を埋められており結婚まで持っていかれたらしい。
確かに彼女との結婚は嫌では無かったらしいが自分のタイミングで行きたかったらしい。
そして現在、咲の家の前にいる。
理由はお付き合いさせてもらってますとの報告と認めてもらうことである。
「剛さん?大丈夫ですか?」
「大丈夫だ。これは武者震いだ。」
何故こんな事態になってるのかといえば咲がうっかり両親に話したのが始まりである。
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それは咲が両親に今までの気持ちを素直に両親に話し、そこから少しずつ仲の良さを取り戻していき会話もだいぶぎこちなさがなくなったある日。
「にしても咲とこんなに楽しく話せる日が来るとは思わなかった。」
「あなた、仕方ないわよ。原因は私たちにもあるのだから。でも〜………」
「そうだな。なんであの時、帰ってきていきなりあんなことを言ったんだ?」
そう咲は剛の家から帰ってすぐにもう寝る直前だった両親を起こしダイニングでいきなり全てを話したのだ。
「そうねぇ。まるで何か結果を急いでるようだったわ。」
「え?そ、そんなことないよ?」
「咲?確かに話しにくい事はあるだろうが父さんと母さんは今更だがお前を大事に思っている。言える時になったら言いなさい。」
「うん、ありがとうお父さん。」
両親は共にニッコリと笑いあった。
「今更だがケバケバだった咲がこんなに戻ったのもそう言うのが吹っ切れたせいなのかな。」
「あなた、ケバケバなんて死語ですよ。今どきの子は使いません。」
「む?そうか?」
「そうですよ。でも確かに気になりますね。もしかして好きな人が出来たのかしら?」
母は強しというが娘のことをなんとなく理解しているのが原因では無いのだろうか。
だがそれは事実であるためそれに不意をつかれた言葉のせいかビクッと咲は反応してしまった。
勿論、その動揺は両親に筒抜けだった。
「あらあらあら〜。一体どんな人なのかしら〜。」
「お、男だと?!誰だ!咲!一体どこの馬の骨だ!」
「あなた落ち着いて。」
「落ち着いてられるか!咲が、咲がぁ〜!」
「はぁ、お父さんは放っておきましょう。それで相手はどんな方なの?咲?」
咲曰く、それはそれは今まで見たことないほどの迫力ある笑顔だったらしい。
その笑顔に屈した咲は俺と付き合うまでの経緯を両親に話したそうだ。
「まぁまぁまぁ!素敵ね!しかも私たちの事まで考えて咲を説得したなんてそれはお母さんでも惚れちゃいそうだわ。」
母は両手を頬にあて恋する乙女のような可愛らしい笑顔を浮かべたらしい。
「咲!そんな男とは縁を切りなさい!お父さんは許さんぞ?!」
「あなた、そんな男とは何ですか?!危ない遊びをしていた咲を止めただけでなく更生させて私たちとこんなに仲良く出来るようにしてくださった方ですよ。」
「むぅ、だが母さん。」
「だがも何もありません。」
「な、なら私が直接見てやる!咲!その男を連れてきなさい!」
「まぁお父さんが見る必要はありませんが、咲?お母さんは是非その剛さんを見てみたいわ。時間の都合を見てお家に誘いなさい。」
正直、父の怒りより母の微笑みの方が迫力はあったらしい。
「わ、わかった。剛さんに聞いてみる。」
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結局、咲の入社や初めての試みである俺の部長代理の忙しさから都合が取りにくく結局半年以上待たせてしまった。
咲の話では父親は「まだ奴は来ないのか?!」と怒り心頭で待ち構えているらしい。
まぁその度に妻である母の笑顔に負けるらしいのだが。
そしてなぜ俺がブルブルと震えているのかといえば咲の父親の経歴のせいであった。
どうやら全盛期では日本の強化選手に選ばれるほどの柔道の実力の持ち主だったらしい。
今でもその力は衰えを知らず日本の若手強化選手のコーチとして時々呼ばれるらしい。
そんな人とタイマンなんか張って勝てる気なんて全然しないのだが。
まぁそこは咲のお母様がなんとかしてくれると祈っておこう。
俺は決死の覚悟で咲の家のベルを鳴らす。
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まず結論から言おう。
タイマンは避けられませんでした。
咲のお母様が止めてくれると思いきや。
「剛さんの咲を思う気持ちを旦那を倒すという勇姿で見せて欲しいわぁ。」
との要望であった。
こりゃ参っちまったぜ。
そんなこんなでなかなかの広さのある庭先で俺と咲のお父さんと対峙する。
「咲が欲しけりゃこの私を倒しなさい!」
いやそもそもお付き合いさせてもらってますとの報告をするだけのつもりだったんだが。
だがそれをお母様に訴えても
「ですがいずれ咲を貰ってくれるのでしょ?」
と言われてしまいグウの音も出なかった。
確かに将来的には咲を嫁にとは思っていたがまずはお付き合いの報告から徐々に外堀を埋めて何のわだかまりもなくと行きたかったのだがそう上手いこと行くことは無かった。
こうなればヤケである。
アニメや本を読んで覚えた格闘術を今見せる時!
「では行きますお父さん!」
「私をお父さんと呼ぶでないわ!」
そうして結果、お父さんが腰を痛めたので俺の不戦勝となった。
俺と掴み合いをしている最中にゴキッといわしたのである。
「くそぅ〜。私は認めんぞぉ!佐藤剛ぅ!認めんぞぉ!」
「あなた諦めてください。そもそも歳であるあなたがまだお若い剛さんに勝てる道理がありませんじゃないですか。」
「そ、そんなことはないぞ!母さん!」
「それはそうと剛さん?咲をお願いしますね。」
「お、僕はそもそもお付き合いさせていただいてますという簡単な挨拶のつもりだったんですが。」
「そうですか。ですが結婚するつもりではいるのでしょう?」
「それはまぁ、一応責任はありますし。」
「責任?」
「えぇ、まぁ色々と。」
「私たちの事ですね。剛さんはお優しいですね。ところで40代でありながら未だに娘に負けてないと思うプロポーションを維持し続けている人妻など興味ありませんか?」
「お母さん?!何言ってるの?!」
「あら?咲?私は本気よ?」
「母さん?!」
「いやいや、ご冗談を。」
「そうよ、お母さん。剛さんは私の物よ?」
いや咲の所有物になった覚えは無いのだが。
「あらいいじゃない。お父さんは歳で使い物にならないけれど剛さんなら若いし力強そうだわ。」
「力強い………」
こらこらこら咲さん?
あなたは一体どこを見て呟いてるのですか?
ちなみにだがまだ咲とは一緒にベットに入って寝たことはあるが営みはしたことが無い。
ケジメというかやはり咲をこのままなし崩し的に抱きたくはないのが俺の気持ちだった。
童貞と言われてもこれだけはケジメをつけてまぁ結婚してからぐらいがいいのかなと思いながら暮らしていた。
最近、俺の部屋にちゃっかり咲の小物が増えてきていたので少し窘めたりして持って帰ったりさせている。
じゃないと咲は間違いなく俺の部屋に住み込むつもりだろう。
同棲もその内したいとは思うが咲は新入社員として俺は部長代理としての仕事が忙しいのでそれが落ち着いてから同棲と結婚をしていきたいと思っている。
「あら?咲はまだ剛さんに抱いてもらってないの?」
というか咲のお母様、さっきから積極的すぎない?
「えぇ、まぁ、うん。」
咲さんや。そんな簡単に答えるもんじゃありませんよ。
「ちなみになのですが剛さんは女性との経験は?」
俺はあえて無視しておく。
「あらないのですね?なら私が初めての相手になりますよ?咲との初めての時に恥をかかないように私がお相手しますよ?」
「お母さん!何言ってるの?!」
もう勘弁してくて。
こうして美人な咲の母と腰をいわした父との対面は終りをむかえた。
「剛さん、ごめんなさい。両親が迷惑をお掛けしました。」
「いやいいよ。楽しかったし。」
「ありがとうございます。」
「いえいえ、こちらこそ。」
そう言って2人で笑いあった。
「咲は今日どうするんだ?」
「剛さんの部屋に行ってはダメですか?」
「構わないけど何も無いぞ?というかまた咲の荷物が増えてきてるからちゃんと持って帰れよ?」
「え〜。」
「え〜、じゃない。」
「はぁ〜い。」
「よろしい。」
俺は咲の頭を撫でる。
「剛さん。」
「なんだ?」
「あたし、今幸せです。」
「そうか。」
「はい、そうなんです。」
俺達は笑いあい目と目があって自然と唇を重ねた。
きっと何時までもこの幸せが続いていくのだろう。
最後まで読了して頂いた方、物好きですね?
はい、すみません。
冗談でございます。
最後まで呼んでくださりありがとうございます。
この話の裏話を少しさせて頂きますと全部1日で書き上げてしまいました。
はい、凄いのかどうかは分かりませんがまぁ朝から雨が降っていたこともありふと思いついて携帯のメモ帳を使ってひらすら打ち込んでいました。
もう、まず仕事しろって話ですよねw
そんなこともありスマホゲームでイベントをこなしつつ、仕事を意識半分でやりつつ、飯の時も行儀悪く携帯握りしめながらイベントと小説書いてました。
もうね、まずミレリアの話の続き書けっていう話ですよね。
ごめんなさいm(_ _)mもうすこし待ってくださいw
今日が特別仕事の意欲がなく携帯のフリックが走りまくっただけなので。
お詫びなのですがスマホで打っているせいか所々読みにくいところあったと思います。
慣れてないもんでしてという言い訳しかできませんm(。>__<。)m
ここまで読んで下さりありがとうございます。
最後にですがちょっとだけ後日談をここに載せたいと思います。
後日談
「剛さ〜ん?剛さ〜ん!」
「はいはい〜?どした?」
「どしたもこうしたも無いですよ。和樹の面倒見てくださいって言ったじゃないですか。」
「言ったじゃないでしゅか。」
「もうお父さんにも困ったものねぇ?」
「困ったものねぇ。」
「和樹、お母さんの真似して遊ぶんじゃありません。」
「お母さん、ごめんなさい。」
「いいのよ。でもよく謝れました。いい子ですね。」
「そりゃ僕はお母さんが大好きだからね。」
「何を?!お父さんの方がもっと好きだからな!」
「わかってますよ。剛さん。和樹の事も勿論好きだけどお母さん、剛さんの事が一番好きですよ。」
「咲………」
「剛さん………」
「あぁ、また始まっちやった。ゲームでもしてよ。」
剛は咲を大事に抱いて咲のお腹をさする。
咲のお腹は大きく膨らんでおり間もなく第2子を出産予定だ。
和樹もお兄ちゃんになり妹が産まれる。
「きっと咲に似て美人になる。」
「あたしは剛さんに似て凛々しくクールになってお兄ちゃんの和樹を引っ張っていって欲しいです。」
2人で笑い合いながら今この瞬間の幸せを家族で噛み締める………