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オープニング
あれ、私は浮いている?
「ごめんなさい、ごめんなさい。」
あれ、お母さん達だ
なんで少女が必死に謝ってるの?
何があったの?
私はボンヤリとした意識で自分の現状を確認する。
下を向くと私の姿があった。
(ああ、私は死んだんだ。)
ストンと考えがまとまる。
よくよく思い出すと、少女は私のクラスメートだ。
彼女は、よく私を睨んでいた。
私に恨みでも、あったのだろうか?
っていうか、私はフヨフヨと浮いている。
魂の状態なのだろうか?
私の魂は、どこにいくのだろうか?
カッと眩しい光が私を包む。
光が消えると、私は目を開いた。
そこは、私がいた場所ではなく、ただ何もない無の世界だった。
『愛子、咲紀よ。』
目の前に美男美女がいる。
うわぁ、目の保養になるなー。
『咲紀、貴女はこの世界で命が終わった。
新たな人生がもうすぐ始まる。
その世界では大変なこともあるだろう。
しかし、我らが必ず守ってやる。』
目の前にいた長い黒髪の男性が言う
え、新しい人生?
私の意識は、深い闇に吸い込まれていく。